笠松グランプリは2012年に1着賞金が1000万円の全国交流となって以降、かなりハイレベルなメンバーが出走してくるようになった。今回も、兵庫・新子雅司厩舎のダートグレード勝ち馬2頭に、ラブバレットはこのレース4連覇を賭けての遠征だ。
JBCスプリントに出走の可能性もあった新子厩舎のエイシン2頭だが、東京盃JpnIIで結果が出なかったこともあったのだろう、JBCは揃って回避となって、おそらく大目標は地元の兵庫ゴールドトロフィーJpnIII。ここは東京盃JpnII以来となるエイシンバランサーを本命とした。佐賀のサマーチャンピオンJpnIIIで主戦の下原理騎手は、すでに黒船賞JpnIIIを勝っていたエイシンヴァラーではなくエイシンバランサーのほうを選んだ。そして見事に勝利。選んだ理由は、「サマーカップ(笠松)での走りがよかったから」だそうだ。東京盃JpnIIから間隔をあけ、舞台が再び笠松なら負けられないところ。
ラブバレットはこれまで追加登録料が必要なことからJBCには出走せず、それもあって笠松グランプリ3連覇達成となった。今年はJBCが中央の舞台ということもあって追加登録料を払っての参戦で10着。おそらくそこをピークにして仕上げているはずで、輸送を苦にしないとはいえ、京都へ行って、さらにまた笠松ということでは、ここを目標に来た昨年まではとは違う。
一角崩しなら高知のサクラレグナム。9歳ながらさきたま杯JpnIIで6着に入り、58キロを背負った習志野きらっとスプリントでは勝ち馬から2馬身差の3着と好走した。東京盃JpnIIは8着だが、兵庫のエイシン2頭に先着している。馬券的な妙味ならこの馬。
エイシンヴァラーは地元重賞で3着に負けたのが気になるところ。
地元勢では、前走ゴールド争覇で僅差の3着に好走したメモリートニックが上位争いにからめるかどうか。
北海道のタイセイバンデットはこれまで1200メートル以下しか使われたことがなかったが、未知の1600メートルを使って臨む1400メートル戦ということでは、あっと言わせる場面もあるかもしれない。
◎6エイシンバランサー
○3ラブバレット
▲9サクラレグナム
△2エイシンヴァラー
△5メモリートニック
△8タイセイバンデット
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地震の影響で1週延期されたホッカイドウ競馬のシーズンが終了。全国の2歳戦で、そのホッカイドウ競馬からの移籍馬が活躍の中心となる季節。
アイオブザタイガーは門別で未勝利戦を勝ったのみだが、JRA認定のフレッシュ・アタックチャレンジで2着3着が計6回。もう少しのところで勝ちきれなかった。しかしその実力は確かで、転入初戦の2歳1組特別で6馬身差圧勝。ここでは実力が一枚抜けていそうだ。
ロンギングルックはデビューから連対を続けて、金沢シンデレラカップは3着だったが先着された2頭は北海道からの遠征馬。あらためて地元馬同士の対戦ということでは負けられないところ。
ハッピーフライトも門別出身で、こちらは未勝利戦を9月に勝っての転入。アイオブザタイガーには差をつけられて3着に負けたが、金沢ではここまで3戦して負けたのはそれだけ。逆転を狙う。
好走続きもようやく前走が初勝利だったトーセンストレート、金沢プリンセスカップ2着だったビシュラらは一角崩しまで。
◎4アイオブザタイガー
○2ロンギングルック
▲10ハッピーフライト
△7トーセンストレート
△6ビシュラ
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2歳のこの時期にもかかわらず、連戦連勝という馬がおらず、なかなかの混戦。高知で高額の新馬戦が復活してから、ディアマルコ、フリビオンという全国区でも通用する生え抜きが出たが、この世代はそこまで抜けた馬はいない感じ。
ハロングロットルはデビューから2戦の800メートル戦は勝ちきれなかったが、1300メートルと距離延長になって、取消を挟んで2連勝。ともに2着以下を寄せ付けずという強いレースを見せている。
メンバー中最多の3勝を挙げているのがアルネゴー。3走前の1分27秒3という勝ちタイムは、1300メートルのメンバー中最速。前走も良馬場1分27秒台で完勝。ハロングロットルとの直接対決では3着に負けていたが、逆転の可能性もある。
ボルドーアストル、シェナパドメは未勝利だが、それぞれ上記2頭相手に2着がある。ここでも善戦が期待できそう。
新馬戦から2連勝だったグローサンドリヨンは、古馬C3クラスに編入されて2戦とも惨敗。同世代同士の対戦なら巻き返しはあるかもしれない。
◎3ハロングロットル
○2アルネゴー
▲1ボルドーアストル
△12グローサンドリヨン
△10シェナパドメ
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地元勢は重賞を勝った経験のある馬が何頭かいるが、近走はいまいち決め手にかける馬ばかり。ならば遠征馬から。佐賀のスーパーノヴァを狙ってみたい。兵庫A1で頭打ちとなって佐賀に移籍。勝ちきれないレースが続いたものの、佐賀5戦目での初勝利が、重賞初挑戦の九州大賞典だった。父サウスヴィグラスで2500メートルの重賞を勝ったことは驚きだが、母キハクは北海道や南関東で重賞勝ち馬を輩出しているグランド牧場おなじみの血統。ひとつ下の妹タイニーダンサーも父が同じサウスヴィグラスで2100メートルの関東オークスを制した。
クラールハーモニーは南関東のB級でようやく勝ち負けという成績だが、ここ2戦でも好走しているように、2000メートル前後のレースで好成績を残している。今回のメンバーならチャンスはある。
トウシンイーグルは、中央オープンから移籍した兵庫で善戦まで。とはいえ近走でもタガノゴールドやマイタイザンなど重賞実績のある馬を相手に2着と好走。10歳でも相手次第ではタイトルを狙えそう。
地元勢では、今年重賞勝ちのあるムーンファーストに、マイネルリボーン。さらに下級条件から堅実に勝ち上がってA1特別でも連勝しているヒストリーメイカーらが上位を狙えそう。
◎12スーパーノヴァ
○4クラールハーモニー
▲1トウシンイーグル
△9ムーンファースト
△6マイネルリボーン
△2ヒストリーメイカー
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スーパーステションは川崎から戻っての今シーズン、重賞のみを使われて負けなしの5連勝。もしここも勝てば、1シーズンでホッカイドウ競馬の1600メートル以上の古馬重賞完全制覇という記録になる。レースを使うごとに力をつけている印象で、地元同士なら敵はなさそう、だが......。
タービランスは瑞穂賞が出走取消となったことで、スーパーステションとは未対戦。大井のブリリアントカップでリッカルド相手に1馬身1/4差2着と好走。取消後に臨んだ前走のレースぶりも申し分なく、スーパーステションの連勝を止める可能性は十分にあると見てのこちらが本命。
ハッピースプリントは、復帰初戦こそ楽勝だったが、スーパーステションと一騎打ちかと思われた瑞穂賞では4コーナー手前からすでに手ごたえをなくしていた。脚元に不安はないとのことで、前走はまったく能力を発揮していないことは明らか。あらためて復活が期待されるところ。
ドラゴンエアルは今シーズンの重賞でスーパーステションの2着が3回。さらにメンバーが揃って逆転までは難しそう。
連覇を狙うステージインパクトだが、今シーズの勝ち星は特別戦まで。◎○▲は昨年の道営記念には出走しておらず、昨年以上に相手は強力だ。
◎5タービランス
○3スーパーステション
▲6ハッピースプリント
△10ドラゴンエアル
△7ステージインパクト
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