前走赤レンガ記念で古馬重賞初制覇を果たし充実ぶりを見せたオヤコダカ。しかし2走前のコスモバルク記念では3コーナーからウルトラカイザーと一騎打ちとなり、直線びっしり叩き合ってハナ差で2着だった。今回も2頭の一騎打ちとなりそうなメンバー構成。どちらを上にとるかだが、4歳になったオヤコダカの成長も評価できるが、ウルトラカイザーにも衰えはなさそう。1600メートルの内回りコースなら、ウルトラカイザーが思い切って逃げの手もあるのではないかと見て、ウルトラカイザーを中心にした。
赤レンガ記念でオヤコダカに3/4馬身差と迫ったヘブンズゲートだが、そのとき3キロあった斤量差が今回は1キロということでは苦戦が予想される。ただ最内枠に入ってこの馬が逃げの手に出たら、ウルトラカイザーとオヤコダカがどういう位置からレースを進めるのかという展開的な影響を与える存在になるかもしれない。
中央オープンから転入して前走の今季初戦で門別初勝利を上げたロイヤルクレスト、2年の長期休養明け3戦目となるオースミイチバン、この2頭も上位争いにからんでくる力はありそう。
◎3ウルトラカイザー
◯8オヤコダカ
▲1ヘブンズゲート
△7ロイヤルクレスト
△5オースミイチバン
星雲賞の出走表はこちら
2011年にこのレースを制したのが、その後に金沢の王者となるナムラダイキチだったが、2012、2013年は名古屋の川西毅厩舎が連覇。そして一昨年はトーコーポセイドン、昨年はバズーカと兵庫勢が連覇。今年さらに3連覇を目指して兵庫から遠征してきたのがエイシンニシパだ。菊水賞は1番人気に支持されるも水の浮く不良馬場の乱戦で3着。兵庫ダービーは人気のマイタイザンをピタリと2番手でマークし、直線で競り落としたものの、ノブタイザンの大駆けに遭ってクビ差2着。ハイペースでマイタイザンが7着に沈んだことを考えると、2着だったとはいえいちばん強いレースをしたのがエイシンニシパだった。一昨年のトーコーポセイドンは兵庫ダービー3着、昨年のバズーカはスポット的に名古屋に移籍して東海ダービーを制し、このレースへは兵庫に戻っての参戦だった。それらと比べてもエイシンニシパの実績は劣ることはない。
相手は地元のザウアー。北日本新聞杯は10番人気という低評価ながら2着。その実力は遠征した東海ダービー3着でも示した。重賞勝ち馬が、2歳時に盛岡の知床賞を制したリックカグラだけというメンバーだけに、地元の意地を見せたいところ。
笠松のハードルソングは、デビューが今年の2月ながら4勝を挙げて着実にクラスを上げてきた。前走中央との条件交流は4着だったが、地元最先着。3歳のこの条件の交流は圧倒的に中央馬が強いことを考えれば、まだ底を見せていない。
リックカグラの近走は中央馬との対戦や東海ダービー遠征で結果が出ていないが、2月から3月には3歳1組特別を連勝している。重賞勝ち馬がほかにいないというメンバーだけに、上位食い込みも可能だろう。
スマイリーキュートは、北日本新聞杯3着のあと、3歳A1特別2着、3歳A2戦を勝利と調子を上げて臨む一戦だ。
◎5エイシンニシパ
◯8ザウアー
▲12ハードルソング
△6リックカグラ
△2スマイリーキュート
MRO金賞の出走表はこちら
いまだ同世代には1頭も先着されたことがないセンゴクエースが断然だ。今回はハンデ差が最大50キロだが、ポプラ賞では60キロ差を、すずらん賞ではなんと70キロ差を克服している。50キロ以上のハンデ差がつくと、トップハンデの馬にとっては単に1頭1頭との比較ではなく、軽量馬がいることでレースの流れが速くなり、普段はこの重量差なら負けないという相手にも負けてしまうということがしばしばある。しかしセンゴクエースに関しては、同世代同士ならまだまだ重量差以上に能力差があるようだ。
相手には、3頭いる最軽量670キロの牝馬から、アスリートとタキニシサンデー。ライラック賞を制したアスリートは、そのとき2着のコウリキ、3着のタキニシサンデーとの重量比較では今回は不利になるわけだが、常に前に行ける脚質と、ここ2戦の勢いから優位と見る。
タキニシサンデーは、ばんえいオークス2着があり、すずらん賞、ライラック賞でともに3着だったように、同世代同士ならハンデ差を生かして上位争いできる。
コウリキは昨年8月のはまなす賞以来勝ち星から遠ざかっているとはいえ、3歳三冠すべて3着で、ポプラ賞でセンゴクエースの2着と、重賞で常に上位争いの実績。
バウンティハンターは、ここ4戦で3勝という勢いを買う。
◎5センゴクエース
◯6アスリート
▲7タキニシサンデー
△3コウリキ
△9バウンティハンター
柏林賞の出走表はこちら
ラブバレットは本格化した昨シーズン以降、地元岩手で先着されたのは、ナムラタイタン、コミュニティという重賞で常に上位を争うクラスの馬だけ。今回、重賞実績があるのは、昨年11月に実施された栗駒賞を10番人気で制したスフィンクス、早池峰スーパースプリントを制したサカジロヴィグラスだけというメンバーで、しかも得意の1400メートル戦なら敗けるわけにはいかない一戦だ。
ラブバレットを除いたメンバーでは、昨年秋以降、芝も含めて重賞で2着3回、3着2回があるエーシンシャラクが実績上位。しかも岩手でのダート1400メートル戦は4戦して1勝、2着2回、3着1回だから距離適性的にも申し分ない。
早池峰スーパースプリントでは、人気のエゴイストを見事に競り落としたのがサカジロヴィグラス。距離は短いほうがよさそうだが、名古屋の1400メートル戦で2勝しているだけに、ここでも力を発揮できそう。
アルベルティは中央準オープンで2着という実績。船橋から転入2戦目での変わり身に期待してみる手も。
スフィンクスは岩手での勝ち星が昨年11月の栗駒賞だけだが、岩手で1400メートル戦の経験はまだその一戦だけ。中央時にはダート1400メートルで2勝の実績もあるだけに要警戒だ。
◎3ラブバレット
◯1エーシンシャラク
▲10サカジロヴィグラス
△4アルベルティ
△7スフィンクス
栗駒賞の出走表はこちら
B級馬による1750メートルのS2重賞。
シンゲツがまだ底を見せていない。高知から転入後、目下12戦連続連対中。1750/1800メートルのB級S2重賞でもこれまで4戦して3勝、2着1回。一度の敗戦はエッフェルにクビ差というもの。エッフェルはそのレースでB級を卒業し、A2級(A1との混合も含む)ではここ3戦連続連対という実力だ。走り慣れた距離でもあり、今回も逃げるか2番手から押し切ると見る。
シンゲツにとって唯一怖いのが南関東から転入2戦目のハイネ。前走快勝のなでしこ特別では、今回出走のメンバー4頭と対戦し、あっさり負かしている。最後方追走から最内を通って4コーナー先頭というレースだっただけに、展開もカギとなりそう。
シンゲツとの対戦で、5月7日の佐賀皐月賞でクビ差2着があるコモドー、6月5日の開聞岳賞で3/4馬身差2着があるマーティンバローズらは今回もどこまで迫れるか。
中央1勝から転入後、5戦してすべて勝ち馬から1秒以内で掲示板内を確保しているダンシングのレースぶりも安定している。
◎5シンゲツ
◯1ハイネ
▲3コモドー
△8マーティンバローズ
△4ダンシング
文月賞の出走表はこちら