昨年の北海優駿ではオヤコダカがスタートでまさかの落馬、その後王冠賞を制して幻の三冠馬となった。その実力が本物だったことは秋以降にあらためて示し、古馬重賞でも互角の戦いを見せた。とはいえ瑞穂賞2着、今シーズン初戦のコスモバルク記念でも2着と、惜しいところでタイトルに手が届かないでいたが、先日の赤レンガ記念を制して古馬重賞初制覇となった。
以前のホッカイドウ競馬では2歳シーズンが終了すると有力馬のほとんどが中央や南関東に移籍してしまったが、近年では有力馬のなかにも北海道にとどまる馬が出てきて、オヤコダカはまさにその1頭だった。
そして今年の3歳世代で、「この馬が北海道に残ったか」と思ったのが、スティールキング。2歳時には重賞こそ勝てなかったものの、ブリーダーズゴールドジュニアカップ、サンライズカップ、そして北海道2歳優駿JpnIIIでいずれも2着と、世代トップクラスの1頭として活躍を見せた。今季初戦となった一冠目の北斗盃を貫禄勝ち。北斗盃組以外にもこれといった上り馬がいるわけではなく、二冠制覇は堅いと見る。
相手は、北斗盃2着から北海優駿トライアルを制したジャストフォファン。北斗盃では、逃げてスティールキングにはとらえられたものの1馬身差で食い下がった。北海優駿トライアルでは2番手に控える競馬で、逃げたフジノパンサーをとらえると4馬身突き放しての圧勝。そのレースぶりなら、ひょっとしてスティールキングに対して逆転もと思わせた。◎◯ともに、昨シーズンも2歳重賞戦線で圧倒的な成績を残した角川秀樹厩舎の所属で、どちらかが勝てば2006年のギルガメッシュ以来10年ぶりの北海優駿制覇となる。
3番手には、北斗盃4着、トライアル2着のフジノパンサー。
北斗盃では大きく離されての5着だったアンビリーバボーだが、南関東での格付けではジャストフォファンや、北斗盃3着のキングニミッツより上で、再転入後2戦目の変り身に期待したい。
ヒダカソウカップで古馬と対戦した牝馬のドリームダークアイがどこまでやれるか。
◎4スティールキング
◯8ジャストフォファン
▲9フジノパンサー
△5アンビリーバボー
△1ドリームダークアイ
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北海道から移籍して2歳時のサプールはまったく目立たない存在だったが、年末のアルデバラン特別を勝ってから一変。飛燕賞では中団追走から向正面で一気に先頭に立つと、人気のドンプリムローズを寄せ付けずという圧巻の競馬だった。その後は古馬のB級に編入されて2戦勝ち星がないが、この時期の3歳馬なら悲観する内容ではない。3歳になってからの充実度でサプールを本命とした。
怖いのはスイシン。中央未勝利から転入し、佐賀では年明けから復帰して6戦3勝。特にここ2戦、佐賀桜花賞でのゴール前突き放しての逃げ切り勝ち、前走有田焼特選での3番手から早め先頭に立って後続を置き去りにしたレースぶりは、いずれも圧巻。今回、S1重賞初挑戦でもあっと言わせる場面はあるかもしれない。
ドンプリムローズは、北海道から転入後7戦6勝で、負けたのは飛燕賞でのサプールの2着だけ。ただ3歳になってからの経験が、その飛燕賞のほかには牝馬限定の花吹雪賞とル・プランタン賞だけ。見た目の成績の数字はすばらしいが、経験的なところで劣ると見て狙いを下げた。
コスモカットは中央未勝利から転入して鯱の門特選まで5戦負けなしと底を見せていないだけに侮れない存在。
古伊万里賞を勝って、ル・プランタン賞で4着だったオダツは吉原寛人騎手を鞍上に配してきた。3歳-2組戦まで5連勝中のウインヴォルケーノは距離延長がカギになりそう。
◎3サプール
◯8スイシン
▲2ドンプリムローズ
△1コスモカット
△10オダツ
△6ウインヴォルケーノ
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はまなす賞では、直線で先に先頭に立っていたリュウノファンタジをゴール前でとらえて勝利となったサンエイゴールド。3/4馬身差だが着差以上に強さを感じさせる勝利だった。今回はそのリュウノファンタジが不在となって、ほかに芝で実績を残している馬がほとんどいないというメンバーだけに、サンエイゴールドにとってははまなす賞以上に楽な競馬になるのではないか。父ステイゴールドということなら、距離延長もこの馬にはプラス材料だろう。
はまなす賞以外のメンバーはかなり格下かダートの短距離しか経験がないというメンバーだけに、やはりはまなす賞上位組が相手になりそう。
その筆頭は、はまなす賞5着だったトゥニーナ。2歳時には盛岡の芝で5戦して4連対という成績を残していた。血統的に距離延長もこなせそうで、あらためて芝での能力に期待してみる。
はまなす賞3着だったのがレイズアスマイル。道中は後方を追走して3〜4コーナーで外から一気にまくってきて見せ場をつくった。ゴール前でもうひと伸びしていただけにスタミナはありそうで、距離延長でサンエイゴールドに迫る場面もあるかもしれない。
ドリームピサははまなす賞4着。冬休み明け後に2、1、1着と調子を上げてきただけに、さらに上積みがあれば再び上位争いも。
はまなす賞では9着だったソウダイショウだが、水沢の3歳A級戦で上位争いをしていただけに、実力的には◯以下の馬たちと差はなさそう。2度目の盛岡の芝で変わり身があれば。
◎10サンエイゴールド
◯6トゥニーナ
▲5レイズアスマイル
△3ドリームピサ
△8ソウダイショウ
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A級馬による1400メートルのS2重賞。
前開催の同条件・筑後川特別組がメンバー中6頭。そこを1番人気で圧勝したのがテイエムチカラ。スタートからハナを奪うと、後続をまったく寄せ付けずの楽勝だった。中央500万下から転入して、これで8戦6勝、2着3着各1回。前走とほとんど同じようなメンバーなら負けられないところ
筑後川特別は使わず、ひと開催空けて臨んできたのがモエレジュンキン。2走前の祖母山特別では、その後の筑後川特別で3着だったタイセイマスタングなどを負かしての勝利。中央時代は準オープンの実績があり、今回、山口勲騎手がテイエムチカラではなく、自厩舎のこちらに乗ってきたということでは、頭まであるかもしれない。
筑後川特別で3着のタイセイマスタング、同2着のランドオウジ、同4着のコパノエクスプレスらは、前走のレースぶりからさすがに逆転までは難しそうだが、3頭の間に力差はない。今回も連下争いまで。
◎9テイエムチカラ
◯2モエレジュンキン
▲6タイセイマスタング
△3ランドオウジ
△1コパノエクスプレス
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今季初戦が盛岡のシアンモア記念遠征だったグランプリブラッド。ナムラタイタンを追いかけて、負けたのは仕方ないが、それにしても直線ではまったく抵抗できず差を広げられる一方だった。そこでひと叩きされた効果で、今回は変わってくるはず。昨シーズン王者の貫禄を見せたいところ。
案外といえば、ナムラビクターの前走コスモバルク記念(5着)もそう。しばらく勝ち星から遠ざかっているとはいえ、ダートグレードで常に上位を争っていたという実力にあらためて期待したい。
オヤコダカの前走コスモバルク記念は、ウルトラカイザーとびっしり叩き合って、見た目にはまったく勝ち負けがわからない、惜しい2着だった。4歳初戦で背負う57キロは厳しいと見たが、それもまったく関係なかった。ここでも引き続き勝ち負けまで期待できそう。
コスモバルク記念で一騎打ちの2頭から大差の3着だったコルージャ、今季初戦の条件戦が圧勝だったヘブンズゲートは連下争いまで。
転入初戦の前走が案外だったサウスウインドの巻き返しにも期待したい。
◎5グランプリブラッド
◯8ナムラビクター
▲9オヤコダカ
△4コルージャ
△6ヘブンズゲート
△10サウスウインド
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