中央勢の重賞勝ち馬は、このレース連覇を狙うマイネルクロップをはじめ、マイネルバイカ、クリノスターオーと3頭。なかでもGI/JpnIで強力な相手との対戦経験があるマイネルバイカ、クリノスターオーの争いと見る。
中央のダート重賞ではなかなか結果が残せなかったマイネルバイカだが、地方初参戦となった昨年の白山大賞典JpnIIIでは好位の内で機をうかがい、直線でエーシンモアオバー、ソリタリーキングという実績馬同士の争いかに思えたところ、その間を割って見事に差し切った。続くベテルギウスステークスでは、その後に東海ステークスGIIを制するアスカノロマンに2馬身差をつけての逃げ切り勝ち。川崎記念JpnIは4着だが、3着のアムールブリエにはアタマ差4着と、むしろここに来ての充実ぶりを示した。
クリノスターオーの前走チャンピオンズカップGIはブービー15着だったが、コパノリッキーを執拗に追いかけての結果ゆえ仕方ない。ダート重賞3勝は実績抜群で、地方は帝王賞JpnI(6着)を経験しているものの、小回りをこなせれば好勝負だろう。
ストロングサウザーは、ここまでのところ重賞では結果を残せておらず、しかも今回地方には初参戦だが、まだ5歳ゆえの伸びしろに期待したい。
マイネルバウンスは準オープンを勝っての地方初参戦。鞍上の川田騎手には地元ともいえるコースでもあり、佐賀記念は4年前に勝っただけだが、サマーチャンピオンは過去に3勝。得意のコースであっと言わせる場面はあるかもしれない。
地元の期待は、中島記念を含めて目下5連勝中のキョウワカイザー。ダートグレード初挑戦でどこまでやれるか。このレースの過去2年の勝ちタイムは2分9秒台と、時計がかかるようになっており、中島記念を2分9秒2で楽勝ということを考えると、ひょとすると、という場面はあるかもしれない。
◎2マイネルバイカ
◯3クリノスターオー
▲11ストロングサウザー
△9マイネルバウンス
△7キョウワカイザー
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地元佐賀所属馬として、じつに久しぶりにトライアル(ノカイドウ特別)を勝ったストームメイが回避となったのはなんとも残念。となるとやはり中心は、もうひとつのトライアル・ミヤマキリシマ特別を勝ったナンゴクロックオンということになる。九州産限定の芝の新馬戦を除外となり、その後新潟の新馬戦では差のある6着も、京都ダート1400メートルの未勝利戦では勝馬からコンマ8秒差の7着。今回出走の中央馬の中で実力上位は間違いない。
メンバー中、中央で唯一勝ち星を挙げているのがカシノエイシ。デビュー3戦目となった九州産の未勝利戦で初勝利を挙げ、ひまわり賞でも2着。ただ初ダートとなった阪神での前走は大差のしんがり負け。それが馬場適性によるものなのか、九州産馬ゆえの力差なのか。あらためてその実力が試される。
ひまわり賞4着、そしてノカイドウ特別でストームメイに半馬身差で2着だったヨウエンが3番手。
中山のダートで2戦しているカシノスピーディンも互角の勝負になりそう。
地方勢では名古屋で2勝しているレッドプルーフに期待したい。父ゴールドプルーフは名古屋所属として03年に中央の東海ステークスを制した活躍馬。血統登録されている産駒はこれまでわずか5頭のみで、この世代は2頭だけ。そのもう1頭、ワンダフルキッスも名古屋からここに遠征してきた。
ひまわり賞5着のテイエムマケンゲナも佐賀のダートがこなせるかどうか。
◎3ナンゴクロックオン
◯11カシノエイシ
▲5ヨウエン
△7カシノスピーディン
△12レッドプルーフ
△10テイエムマケンゲナ
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