中央4頭のうちダートの経験があるのはサウンドスカイだけで、いずれも2勝馬。さらにその中に圧倒的な強さで2勝しているという馬がいるわけでもなく、いずれも2勝以外は4着以下に負けているという、何とも力の比較が難しいメンバー構成。
そんななかでダートで2勝している馬が有利かといえば、必ずしもそうではない。ほとんど広いコースでしか走っていない経験の浅い2歳馬が、いきなり園田の小回りコースに対応できるかどうかは、芝かダートかということ以上に適性が要求されることもある。コース適性ということでは地方馬も含めて未知数な馬ばかりでさらに悩む。
一応本命はオデュッセウス。北海道シリーズで2勝をマークし、間隔をあけて臨んだ京王杯2歳ステークスは、着順こそ6着だったものの大接戦となった2着争いにからんでというもの。秋になっての充実ぶりがうかがえる走りだった。今回、園田で岩田騎手ということでは大きなアドバンテージになりそう。
相手には、芝で2戦負けたあと、ダートで2連勝というサウンドスカイ。前走なでしこ賞は、1番枠からのスタートで中団よりうしろのラチ沿いを追走していたが、直線を向いて大外まで持ち出してというコースロスがありながら、圧巻の差し切りだった。小回りコースさえこなせばここもあっさりという可能性もある。
3番手にはコウエイテンマ。2走前のフェニックス賞の勝利、そして前走小倉2歳ステークスは着順こそ5着だったが、ともに走破タイムが1分9秒台。小回りのダートで持ち前のスピードを生かした走りができるかどうか。
デビューから4連勝のマイタイザンが地元の期待を一身に背負うことになる。とはいえ中央2勝の実績馬の中に入って今までのような楽なペースでレースができるかといえば、ちょっと難しいように思う。
マシェリガールは前走のアルテミスステークスGIIIでは2番手で直線を向いたものの失速して最下位。ただそのレースを除けば、他の中央馬とも遜色のない実績。
地方他地区勢で可能性があるとすれば、門別で善戦続きだったナイスヴィグラス。
◎1オデュッセウス
○4サウンドスカイ
▲7コウエイテンマ
△10マイタイザン
△9マシェリガール
△6ナイスヴィグラス
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中央未勝利から転入して1、2戦という馬が何頭かいて力の比較が難しいが、黒潮菊花賞を含め3連勝中と勢いのあるペイシャクィーンに期待する。格付け的にはこの馬より上の馬がたくさんいるが、そのほとんどが中央の入着賞金によって格付けされたもの。ペイシャクィーンは前走がC1だったが、B級の上位でも勝ち負けの実力はある。
オトコノヒマツリは黒潮菊花賞では1番人気に期待されたが、ペイシャクィーンに2馬身及ばずの2着。続く前走がB-1特別でそれほど差のない4着と好走しており、黒潮菊花賞の雪辱という場面はおおいにありそう。
ナムラハンベエは、中央ではダート中距離で掲示板が4回という好走があり、転入初戦のB-2戦でも接戦の2着という実力なら、いきなりでも勝負になりそう。
転入初戦を好タイムで圧勝のスレドボ、黒潮菊花賞3着のオーヴァルブーケ、同5着で前走B-1特別でオトコノヒマツリに先着しているブルージャスティスらも上位を狙える。
◎10ペイシャクィーン
○1オトコノヒマツリ
▲4ナムラハンベエ
△7スレドボ
△3オーヴァルブーケ
△8ブルージャスティス
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ヴェスヴィオはここまで新馬戦での1勝のみだが、羽田盃5着、東京ダービー3着と南関東三冠で善戦。そして秋、復帰初戦のスターバーストカップでは、直線、牝馬のララベルと叩き合ってクビ差の2着。秋になっての充実ぶりがうかがえた。たしかに3着のストゥディウムより3キロ軽い斤量での1馬身差だが、ひと叩きされての上積みがあれば勝負になると見る。
オウマタイムは、東京ダービー6着以来の休み明けで、どこまで仕上がっているか。3コーナー早め先頭というレースぶりは、小回りの水沢コースなら一気に押しきれる可能性もある。
羽田盃馬ストゥディウムのこの秋は、戸塚記念では見せ場なく6着。スターバーストカップは3着だったとはいえ、前半1000m通過が69秒台という超スローペースの前残りで、それでも最後はよく差を詰めた。しかし続く前走、古馬との埼玉新聞栄冠賞では再び後方まま見せ場なくという8着。この秋これが4戦目というのも気になるところで、あまり強くは推せない。
転入初戦で不来方賞を制したのがダイワエクシード。スタートから先頭に立ち、4コーナーでは鞍上が後ろを振り返る余裕で、直線で追い出されると後続をあっという間に突き放すという強い勝ち方だった。南関東三冠の上位馬を相手にどこまでやれるか。とはいえ、その南関東の有力馬が必ずしも順調というわけではないので、印は△だがひょっとしたらという可能性もある。
東京ダービー馬ラッキープリンスは、中央に挑戦したレパードステークスGIIIが直線失速しての大敗で、埼玉新聞栄冠賞も3コーナーから失速して9着。好不調の波が大きいタイプで、復活は少し先のように思う。
◎3ヴェスヴィオ
○11オウマタイム
▲4ストゥディウム
△12ダイワエクシード
△6ラッキープリンス
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端枠は気になるが、重賞で4戦連続3着と堅実なインフィニティーを引き続き連軸として指名。常に障害を先頭か2番手で越えて、あとはどこまでという競馬だが、昨年も同じ760キロでこのレースを制しているだけに、今回もチャンスはあると見る。
今シーズンまだ重賞勝ちのないニュータカラコマだが、前走を快勝して復調気配。前走から10キロ増えるだけ、牡馬ではもっとも軽い760キロならそろそろこの馬の出番といえそうだ。
キサラキクは古馬重賞初挑戦となるが、4歳牝馬ゆえ歴戦の牡馬より30キロ以上軽い重量を生かしてどこまでやれるか。
ばんえい記念まで、重賞では常に重量に悩まされることになるフジダイビクトリーだが、牡馬との差が20キロ以内なら見せ場はあるのではないか。
ホクショウユウキは、ばんえいグランプリ以降の重賞が5着、4着、5着で、基礎重量が軽くなって別定の加増もないここなら上位を狙えそう。
オレノココロは10キロ加増の770キロがどうかだが、岩見沢記念も同じ状況で惜しい2着があった。ここ2戦の成績で人気を落とすなら、馬券的にはおもしろそう。
◎1インフィニティー
◯4ニュータカラコマ
▲8キサラキク
△5フジダイビクトリー
△6ホクショウユウキ
△2オレノココロ
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今年6月に笠松から転入したエーシンシャラクは、ここまで芝も含めて7戦2勝、2着3回と善戦続き。水沢では1300メートルと1400メートルのスプリント特別に出走して1、2着。メンバー的にも勝ち負けが期待できそう。
このレース連覇を狙うのがランドオウジ。ただ昨年はJBCスプリントチャレンジとして9月に盛岡1200メートルで行われていた。とはいえその後、まさにこの時期に水沢1400メートルで行われたスプリント特別を制しており、その後勝ち星から遠ざかっているとはいえ、水沢では常に掲示板を確保。ここでも当然上位争いが期待できる。
ワットロンクンは今シーズンA級の特別で3勝。大井から戻った昨年末以降、1600メートル以上の距離しか使われていないため、距離への適応が課題となりそう。
アカリロンドンは、中央から転入後水沢では3戦して1着2着があり、コース適性はありそう。ただ重賞初挑戦でもあり、このメンバーに入るとやや格下の感じは否めない。
判断に悩むのがエゴイスト。中央ではデビュー戦で芝を使われた(4着)だけで、2戦目以降は一貫して1200メートル以下のダートのみを使われた。そして門別で1戦(8着)ののちに転入し、盛岡ダートのスプリント特別では離れた5着だったものの、その後盛岡芝1000メートルの重賞で2連勝と、本当は芝に適性があったのでは?という成績。となるとダートに戻る今回は強くは推せないのだが。
◎4エーシンシャラク
◯6ランドオウジ
▲10ワットロンクン
△7アカリロンドン
△8エゴイスト
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