3歳馬による1000メートル戦という、かなり特異な条件での重賞。
留守杯日高賞を逃げ切ったホレミンサイヤがメンバー中唯一の重賞勝ち馬。先行して結果を残してきたこの馬に、1000メートルのスピード競馬はなお有利。とはいえ1000メートル戦で外枠に入ってしまったのは不安なところ。ただほかに行く可能性があるのは3番のオンブラウニーくらい。コーナーのゆったりした盛岡コースならうまく立ち回れるのではないか。
ランデックアロマはデビュー戦での1勝のみだが、2歳A級、3歳A級でたびたび入着。前走ウイナーカップでは強敵相手に6着だったが、ホレミンサイヤ(4着)からは2馬身ほどの差だった。距離も短いほうがよさそう。
北海道のシーズン終了後に転入したランデックオペラは、好走するもなかなか勝利には至らなかったが、今シーズン盛岡で2連勝。ここ2戦は差のある敗戦だが、ともに1600メートル戦。この馬も距離短縮でという可能性はありそう。
クリールジェニーの前走は、さすがにロールボヌールが相手では差をつけられたが、2歳時には知床賞で2着、そして今季初戦のあやめ賞で3着という実績に期待。
ハッピーキャリーは特別戦にも出走歴がなく、重賞も当然今回が初出走だが、相手なりに走れるということろはありそう。
◎11ホレミンサイヤ
◯7ランデックアロマ
▲1ランデックオペラ
△2クリールジェニー
△6ハッピーキャリー
ハヤテスプリントの出走表はこちら
A1・A2混合による1800メートルのS2重賞。この開催では、同じくA1・A2の混合では1400メートルの大船山特別が翌12日に組まれている。
6月13日の遠賀川賞の上位3頭、キョウワカイザー、エイシンガリレイ、マイネルパルフェの3頭による争いと見る。
中心は、やはり遠賀川賞を勝ったキョウワカイザー。昨年夏から秋にかけてB級でやや足踏みがあったが、12月以降はここまで9戦連続連対で徐々にクラスを上げてきた。好位追走から差し切るという正攻法での安定した成績ゆえ、今回も崩れることはないだろう。
相手にはマイネルパルフェ。遠賀川賞では3着だったが、スタートでダッシュがつかず後方に置かれ、早めに好位のうしろにとりついたもののそれで脚を使ってしまい、最後は前2頭をとらえられず脚色が同じになってしまった。もう少し前につけられれば逆転の可能性も十分考えられる。
逃げたエイシンガリレイは4コーナー手前からキョウワカイザーと馬体を併せて叩き合って最後に振り切られた。再び逃げの手ならさらにマークがきつくなりそうだ。
遠賀川賞4着のセイリオス、佐賀に再転入後では1800メートルが今回初めてとなるホーマンベルウィンに一角崩しの可能性。
◎7キョウワカイザー
◯4マイネルパルフェ
▲5エイシンガリレイ
△9セイリオス
△8ホーマンベルウィン
大分川賞の出走表はこちら
内回りコースの完成で、旭川で行われていた当時と同じ1600メートルに戻った星雲賞。
シーズンをまたいで7連勝中のウルトラカイザーに、グランプリブラッド、キタノイットウセイの3頭が3度目の対戦(ウルトラカイザーとキタノイットウセイは4度目)。今シーズン、コスモバルク記念が半馬身、半馬身、赤レンガ記念がクビ、ハナという差で、ともに勝ったのはウルトラカイザーだが、2着3着は2頭が着順を入れ替えてという結果。着差はわずかだが、レースぶりとしてはウルトラカイザーの横綱相撲。連勝を伸ばす可能性は高いと見る。
グランプリブラッドは、常にウルトラカイザーのうしろから差を詰めてというレースぶり。赤レンガ記念で先着されたが、キタノイットウセイよりも実力は上と見る。
注目は3歳のオヤコダカ。北斗盃を圧勝し、断然人気となった北海優駿ではスタートのときに躓いてまさかの落馬。北斗盃と北海優駿の間に出走した、A1特別(1800m)で6馬身差の圧勝と、古馬の上位クラスを問題にしなかった。今回は初めの古馬重賞挑戦。さすがにウルトラカイザーは強いが、このメンバー相手にどこまでやれるか、今回は試金石となりそう。
中央準オープンから転入初戦のハスラー(初戦となるはずだった6月25日のレースは濃霧で中止)、大井から戻っての2戦目となるピエールタイガーらも上位に食い込む力はある。
◎11ウルトラカイザー
◯7グランプリブラッド
▲10キタノイットウセイ
△8オヤコダカ
△12ハスラー
△3ピエールタイガー
星雲賞の出走表はこちら
東海ダービー勝ち馬に、兵庫ダービー2〜5着馬がいるという遠征馬が6頭。そして北日本新聞杯1、2、4着馬をはじめ地元金沢勢も6頭。いわゆる"ダービー"が行われていない金沢で、"再戦ダービー"とでもいうようなメンバーとなった。
本命はやはりコパノジョージ。菊水賞ではインディウムを2馬身差まで追い詰め、兵庫チャンピオンシップJpnIIではインディウムに先着して地方最先着の4着。兵庫ダービーでは差をつけられてしまったが、インディウムがジャパンダートダービーJpnI出走とあっては負けられない一戦。田中学騎手が療養中につき、手綱を託された吉村智洋騎手がどんなレースを見せるか。
迎え撃つ地元勢の筆頭はエムティサラ。2歳時に金沢プリンセスカップを制したあと低迷していたが、それ以来半年ぶりの勝利から3連勝で北日本新聞杯を制した。それ以上に、前走古馬A-2特別で2着争いの一線の4着は価値がある。
ライブザドリームは3歳5月という遅いデビューから4連勝。いずれも一方的なレースぶりで2着に1秒以上の差。今回はいきなりの相手強化でどこまでやれるか注目の1頭。
東海勢では、東海ダービーには不出走だったルックスグーを評価。勝ち切れないレースが続いているが、新緑賞でミトノレオとの接戦でハナ差の2着など、重賞級の力はある。
ナニスンネンは兵庫ダービーでコパノジョージに1馬身差と迫って3着。続く前走の条件交流でも2着に好走。園田では3着以内を外していない安定感がある。
北日本新聞杯2着のベニバナオンリーも6戦連続連対中と、ここにきて力をつけている。
東海ダービー馬バズーカは、その一戦だけ名古屋に在籍して、今回は兵庫に戻っての遠征。ただその東海ダービーは、この馬以外はすべて牝馬で、2着だったツリーハウスが7月1日のクイーンカップで5着に敗れている。もともと菊水賞では2着のコパノジョージから5馬身以上離されており、東海ダービーのレベルにはちょっと疑問。
◎8コパノジョージ
○5エムティサラ
▲12ライブザドリーム
△2ルックスグー
△6ナニスンネン
△11ベニバナオンリー
△4バズーカ
MRO金賞の出走表はこちら
9頭立てだが、クラスターカップJpnIIIのトライアルとなるここに思わぬ好メンバーが揃った。
ラブバレットの前走さきたま杯JpnIIは、4コーナーで勝ち馬ノーザンリバーと並ぶところがあって、あわやと思わせるレース。結果4着だったが、2着争いの3頭はほとんど差がなかった。短距離路線で昨年3歳時とは一変という充実ぶり。クラスターカップJpnIIIで中央勢との対戦を控えるここは、ナムラタイタンが相手といえども負けられない。
ナムラタイタンは赤松杯の後、脚部不安があって3カ月ぶりの復帰戦。1400メートル戦は岩手移籍後では初めてとなるが、もともと中央時代はもっとも得意としていた距離。コーナーを4つ回る1400メートル戦ならおそらくハイペースになることもなく、楽に追走できるはず。あとはどこまで仕上がっているか。
昨年3歳時に岩手ダービーダイヤモンドカップ、不来方賞の二冠を制したのがライズライン。赤松杯ではナムラタイタンの3着だったが、そのナムラタイタンが不在となったシアンモア記念で4歳になっての重賞初制覇。前走早池峰賞(2着)で2歳時以来久々の1200メートルを経験しているだけに、このメンバーでも恥ずかしいレースはしないはず。
早池峰賞でライズラインに1馬身差3着だったアフリカンハンター、中央準オープンから転入初戦のテイクエイムらも上位を食い込みを狙う。
◎2ラブバレット
◯3ナムラタイタン
▲1ライズライン
△6アフリカンハンター
△7テイクエイム
岩鷲賞の出走表はこちら