グランダム・ジャパンがスタートした2010年から全国交流となったが、北海道からの遠征馬を迎えるのは今年が初めて。
カクシアジは、前走のリリーカップは3着だったが、1000メートルの勝ちタイムが59秒2と2歳戦にしては抜群に速かった。これまで1000メートル戦しか経験がないため1400メートルへの距離延長と、コーナーを4つ回る小回りコースがどうかだが、能力が高いことは間違いない。
フラッシュモブは門別のアタックチャレンジを勝って笠松に移籍し、名古屋、笠松の1400メートル戦を連勝。そのレースぶりは、やはりホッカイドウ競馬の認定勝ち馬はレベルが高いと感じさせられるもの。
パドドゥはデビューから5連勝で出世レースの秋風ジュニアを制覇。ただここ2戦は2着馬に差を詰められており、さらにメンバーのレベルが上がるここでも連勝を伸ばせるかどうか。
グランドファシナはフレッシュチャレンジを勝ったのみだが、2戦目のファルブラヴ賞で一緒に走っていたのがラブミーブルーやクライリングなど北海道の2歳重賞で善戦している馬たちであることを考えれば、相応のレベルにはある。
連戦連勝という馬がいない地元勢は厳しいかもしれない。デビュー戦を勝ったのみのトーコーニーケは、2着馬と競り合って追いどおしで、それでも最後は3馬身突き放した。父キングカメハメハ、母父サンデーサイレンスという血統から素質の高さも感じさせ、一発の可能性はある。
オープンベルトは目下3戦連続連対と力をつけてきている。
◎1カクシアジ
◯6フラッシュモブ
▲8パドドゥ
△2グランドファシナ
△12トーコーニーケ
△5オープンベルト
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1700メートル以上で結果を残している馬が少なくその評価に悩む一戦だが、やはり栄冠賞を制して以来となるノットオーソリティが中心。デビュー戦は2着に3秒2という大差をつける派手な勝ち方。栄冠賞では前で競り合う3頭を見ながら、直線で追い出されるとあっという間に抜け出した。8月13日のオープン戦を取り消しているのは不安だが、短距離だけというレースぶりではなさそう。
1700メートル以上の距離で唯一連対があるのがダブルハッピー。デビュー戦こそ4着だったが、以降4戦連続連対中で、前走ではウィナーズチャレンジも制した。まだ底を見せていない。
ゴールドソレイユは、8月のフレッシュチャレンジでは大きく出遅れながらも直線で抜け出し6馬身差圧勝。キャリア1戦だが、距離延長で期待できそう。
クライリングは栄冠賞でノットオーソリティと人気を分け合ったが、直線伸びず7着。前走1200メートルのオープンでもやや差があっての4着だが、距離延びての巻き返しに期待。
ラブミーブルーは、オープンや重賞でも通用するスピードを持っているが、距離が不安材料。
◎9ノットオーソリティ
○8ダブルハッピー
▲10ゴールドソレイユ
△6クライリング
△5ラブミーブルー
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トライアルのすずらん賞を勝ったコスモフィナンシェが絶好調。マーキュリーカップJpnIIIを別とすれば、昨年の在籍時も併せて岩手ではオール連対。ダートでは短距離から2000メートルまでこなし、まだまだ底を見せていない。板垣吉則厩舎も今シーズン重賞8勝と絶好調だ。
昨年3歳ながら桐花賞を制して岩手の年度代表馬になったロッソコルサだが、今シーズンは4戦してまだ勝ち星なし。しかし昨年も快進撃は秋からで、そろそろ調子を上げてくるはず。
このレース連覇を狙うのがカミノヌヴォー。昨年のこのレースを勝って以降、馬券にもからめずというレースが続いたが、今シーズンは6月からの始動で3戦目の前走で久々の勝利。本来の調子が取り戻せれば好勝負。
岩鷲賞でロッソコルサを5馬身ちぎったドリームクラフト、南関東オープンから転入して2戦目のディアーウィッシュ、10歳の今シーズンも早池峰賞を制しているスーパーワシントンなどもそれほど差はない。
◎8コスモフィナンシェ
○3ロッソコルサ
▲1カミノヌヴォー
△10ドリームクラフト
△5ディアーウィッシュ
△9スーパーワシントン
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ばんえい競馬では、「前回の負担重量が何キロ差だったのが今回何キロ差になったからこっちのほうが有利」というような予想をしてしまいがちだが、たしかに重量差の変動は予想のひとつのファクターであるものの、そればかりにこだわりすぎて予想をしても、日にちが経てば馬の調子も変わるだろうし、特に若い馬同士の場合は、急激に成長する馬がいる一方で、成長の止まってしまう馬がいたりで一筋縄にはいかない。
たとえば今回のメンバーでいえば、柏林賞とはまなす賞を勝っているホクショウユウキが、両レース共にトップハンデだったニシキエーカンよりも30キロ軽かったものが、今回は10キロ差に縮まっているので、今回はニシキエーカンのほうが有利になるだろうというもの。しかしホクショウユウキの今の勢いは、その縮まったハンデ差以上のものがあるように思う。前走A1混合では5着に負けているが、障害で膝を折って遅れをとった。勝ち馬とは4.4秒差で、最後まで前3頭と脚色は変わらなかった。頭鉄板ではないが、連軸としては信頼できる。
上下50キロ差があるハンデで、今回もトップハンデのニシキエーカンはどうだろう。世代混合のポプラ賞、はまなす賞では掲示板を外しているが、それ以外、2歳シーズン、3歳シーズン、そして4歳シーズン1冠目の柏林賞まで、世代限定の重賞ではすべて4着以内と、重賞での安定感は抜群だ。
安定感でいえば、柏林賞3着のテンカムソウは、その後も4着以内を外していない。
格下だがフクトクも好調で、今回久々に鈴木恵介騎手の起用で狙いどころかもしれない。
上下50キロ差で最軽量2頭の牝馬、ニシキウンカイ、タカラハヤヒメも一発があるかもしれない。
◎10ホクショウユウキ
○1ニシキエーカン
▲3テンカムソウ
△7フクトク
△4ニシキウンカイ
△8タカラハヤヒメ
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期待のエスワンプリンスが4カ月ぶりに出走してきた。昨年秋からは常に脚部不安がつきまとい、なかなか順調に使うことができない。しかしここまで地元佐賀では連対を外したことがなく、2度の3着は大井・黒潮盃と、笠松・オッズパークグランプリではラブミーチャンを相手にしてのもの。適距離は1400~マイルくらいとのことだが、このメンバー相手なら距離は関係ない。いずれ近いうちにまた全国区での活躍を期待したいところ。
問題は相手探しで、ハタノアブソルートの巻き返しに期待したい。大井から転入後5戦連続で3着以内と堅実な走りを見せ、前走離された5着に負けはしたものの、8馬身差圧勝と力の違いを見せたエーティーランボーを向正面まで深追いしてのもの。今回はエスワンプリンスを無理に負かしにいったりすることがなければ、上位は狙えるはず。
前走そのハタノアブソルートが惨敗した池田湖賞で2着に入ったマイウエイが3番手評価。昨年12月の中央から転入初戦を勝って以降、勝ち星から遠ざかっているとはいえ、特に近走ではS2重賞で常に上位争いと堅実に走っている。
前走開聞岳賞で5着のゴールドマイン、同6着のカシノアクセルは上位争いに食い込めるかどうか。
◎4エスワンプリンス
◯6ハタノアブソルート
▲1マイウエイ
△3ゴールドマイン
△5カシノアクセル
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