金沢では今年JBCが行われる影響なのだろう、従来11月に行われていた北國王冠がこの時期に繰り上がった。そして距離も2600メートルから2300メートルに短縮された。
残念ながらシーズン最初に行われる古馬重賞スプリングカップが大雨強風のため中止となり、それでも笠松のオグリキャップ記念に遠征したツートップ、ナムラダイキチとジャングルスマイルはワンツーを決めた。とはいえナムラダイキチはジャングルスマイル以下を寄せ付けず圧勝。そこから中1週になるが、地元ならもはや敵なしだ。金沢所属馬にはいまだダートグレードのタイトルがなく、JBCはさすがに荷が重いだろうが、ナムラダイキチには今年こそはという期待は大きい。
ジャングルスマイルは、昨年6月の百万石賞ではナムラダイキチに1馬身半差をつけてコースレコードでの勝利。そのあたりまで2頭はほぼ互角の勝負をしていたが、以降は実力的にナムラダイキチに差をつけられている感じ。とはいえ実績からナムラダイキチ以外には負けられない。
2強に続く存在がタートルベイ。中央から移籍した2010年には北國王冠、中日杯と2つのタイトルを取ったが、南関東から再転入後は重賞タイトルにもう少しのところで手が届いていない。ジャングルスマイルに一時期の勢いが感じられないだけに、2着に食い込む可能性は十分に考えられる。
ガンズオブナバロンは、昨年末に中央から転入してA1特別で3着。そして冬期休催明け後はA2特別で3戦3勝。出走予定だったスプリングカップが行われていればどんなレースをしただろう。重賞上位常連組の一角を崩す力があるかどうか。
◎11ナムラダイキチ
◯5ジャングルスマイル
▲2タートルベイ
△4ガンズオブナバロン
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スプリングカップの再戦というメンバーで、そこを勝ったロックハンドパワーは重賞3勝という実績からも断然。舞台は盛岡に変わるが、盛岡のダートは2戦2勝。初距離の1800メートルも問題にならないだろう。
ハカタドンタクは、スプリングカップでは3コーナー過ぎでロックハンドパワーに並びかける場面もあったが、直線では1馬身半突き放された。これで重賞での2着3着は計5回。なんとか一矢報いたいところ。
ブラックタイガーは、スプリングカップでは2着のハカタドンタクに6馬身離された。岩手に来てからの勝ち星は2歳時の2勝のみで、今回も逆転までは考えにくい。
スプリングカップ5着のハワイアンリゾートだが、続く前走3歳A級戦は、テンショウリバイヴを8馬身ちぎっての圧勝。ここに来て力をつけているようで、上位に食い込む可能性も。
テンショウリバイヴは、スプリングカップではハワイアンリゾートに先着しての4着だったが、勝ち星がデビュー戦の1勝のみ。重賞クラスではちょっと荷が重い。
別路線組ではエルビウムが気になる。前走がデビュー7戦目での初勝利だが、デビュー以来すべて4着以内という堅実ぶり。距離的にもここが試金石になる一戦。
◎11ロックハンドパワー
◯3ハカタドンタク
▲8ブラックタイガー
△4ハワイアンリゾート
△5テンショウリバイヴ
△12エルビウム
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