3走前の山鳩賞でオイドンを負かすなど、ここのところ調子を上げているクリテンホウの出走取消はなんとも残念。
ここは柏林賞を制したフジダイビクトリーに2冠の期待。山鳩賞は5着に負けたものの、クリテンホウの早めの仕掛けに遅れをとってのもの。引き続き好調のようで、トップハンデのオイドンとは30キロ差なら上位争いは間違いない。
タカノテンリュウは山鳩賞は4着だが、フジダイビクトリーとは今回と同じ10キロ差で先着。前走B1を快勝してここに700キロで出られるのは有利。
オイドンは上下60キロ差のトップハンデはさすがに厳しそうだが、柏林賞では50キロ差で僅差の2着、はまなす賞でも50キロ差で勝った。そうした実績から、ここでも優勝争いの一角。
牝馬で最軽量680キロのブラックパールは今季一度も掲示板を外したことがなく引き続き好調、同じくアグリコトブキは山鳩賞3着があり、ここでも侮れない。
イレネー記念を制したニュータカラコマは、近走は10秒以上の差をつけられての敗戦が続いているが、今季初戦のA1戦でホッカイヒカルら重賞の常連を負かしているだけに、復活に期待したい。
◎フジダイビクトリー
◯タカノテンリュウ
▲オイドン
△ブラックパール
△アグリコトブキ
△ニュータカラコマ
それにしても最近のエーシン/エイシン軍団の地方、それも東海・兵庫での活躍はすごい。今月だけでも、秋桜賞のエーシンクールディこそ2着に敗れたが、摂津盃をエーシンアガペーが勝ち、笠松・オータムカップをエーシングレーソロが勝った。そしてここにも笠松、兵庫から2頭が遠征してきた。
そのエーシン勢を含めて笠松と兵庫から大挙6頭の遠征馬を迎え撃つのがナムラダイキチだ。前走イヌワシ賞でも、マルヨフェニックス、ジャングルスマイルという実績馬を問題にせずレコードで圧勝。金沢ではこれで19戦15勝、2着4回というほぼ完璧な成績。昨年のこのレースでもジャングルスマイルに8馬身差をつけて勝っているだけに、連覇の可能性は高い。
相手にはシンボリバッハ。前走笠松に遠征したサマーカップでは、エーシン軍団をまとめて負かした。園田ではほとんど1400メートル戦ばかりを使われており、しかし兵庫には古馬の1400メートルの重賞がダートグレードの兵庫ゴールドトロフィー以外にはごくわずか(今年は姫路チャレンジカップのみ)しか行われないため、この距離を狙っての遠征なのだろう。
そして3番手に兵庫のエーシンビーセルズ。姫路で2連勝のあと、前走1番人気に支持された姫路チャレンジカップはトウホクビジンの強襲に遭って2着に敗れたが、マイペースで先行すれば粘りこむ場面も。
ワールドハンターは中央オープンの実績。南関東のオープンクラスでは結果を残せなかったが、兵庫に転入初戦の前走を快勝。ここでも上位争いできる力はある。
エーシンホーマーは、サマーカップでシンボリバッハにクビ、ハナ差の3着。地元勢ではもう1頭、ヒカリマンテンボシがA1特別2連勝中と好調だ。
◎ナムラダイキチ
◯シンボリバッハ
▲エーシンビーセルズ
△ワールドハンター
△エーシンホーマー
△ヒカルマンテンボシ
重賞勝ち馬がいないというメンバー構成で、ならば近走重賞で入着しているエーシングレーソロが実績上位。イヌワシ賞は勝ち馬からかなり離されての4着だが、前でゴールしたのがナムラダイキチ、マルヨフェニックス、ジャングルスマイルという、いずれも東海・北陸を代表する馬たち。今回のメンバーなら負けられないところ。
マルヨシロワインも重賞で善戦。2走前のくろゆり賞は離されての5着だが、大差で勝ったのがエーシンクールディだからこれは仕方ない。名港盃勝ちのあるミヤジメーテル(3着)からはハナ+1馬身半差だった。1900メートルは今年4月に東海クラウンを勝っているが、1600メートル以下を中心に使われているのが気になるところ。
マヤノクレドは、中央1勝から名古屋に転入して2連勝。前走A2特別勝ちの実力で、このメンバー相手なら通用する。
サイキョウアサカゼは、昨年暮れに中央から転入。A3~A1で掲示板を一度しか外していないという安定感があり、この馬も前々走でA2特別勝ちがある。
唯一の遠征馬、兵庫のキョウワシャドーは、昨年兵庫大賞典でオオエライジンの3着があり、名港盃は6着。上積みがあれば連下争いに食い込んでくるかもしれない。
◎エーシングレーソロ
◯マルヨシロワイン
▲マヤノクレド
△サイキョウアサカゼ
△キョウワシャドー
中央の芝で2戦して残念ながら通用しなかったミータローだが、門別の短距離ではスーパーフレッシュチャレンジからウィナーズチャレンジを連勝したように、まだ底を見せていない。ダートに戻ってミータローがそのスピードを見せる。
ストーミングスターは、前走1700メートルのウィナーズチャレンジでは、クラグオーにぴたりとうしろにつかれ、直線交わされたものの1馬身差の2着。3着には5馬身差をつけていた。むしろこの距離でマイペースで逃げられれば粘り込めるチャンスがあるのではないか。
アウターバンクスは、前走1番人気に支持されたブリーダーズゴールドジュニアカップでは、カイカヨソウに逃げ切られて2馬身差の2着。3着のストーミングスターには7馬身差をつけていた。ここでも能力上位は間違いない。
1200メートルのフレッシュチャレンジで7馬身差圧勝はマヒナズヒル。メンバー中1戦のみしかしていないのはこの馬だけだが、デビュー戦が強い勝ち方だっただけに未知の魅力はある。
ホリノケイは、前走1000メートルのリリーカップが直線追い込んでの2着。ここでも展開次第では上位を狙える。
コパノエクスプレスは、ブリーダーズゴールドジュニアカップはかなり離されての6着だったが、1200メートルに戻って巻き返すかどうか。
◎ミータロー
◯ストーミングスター
▲アウターバンクス
△マヒナズヒル
△ホリノケイ
△コパノエクスプレス
金杯は高知からの遠征馬が4連覇となったが、ここにも高知から有力な1頭が遠征してきた。ヒロカミヒメは2歳時に金の鞍賞を勝ち、黒潮皐月賞は3着、高知優駿は2着と勝ちきれなかったが、その後は古馬に編入されて3走前と前走でB-1特別を勝利。高知のB級を勝てるレベルなら、ここでも中心から外せない。
地元福山勢では、中央から転入して楽勝続きという底を見せていない馬が2頭。そのうちの1頭、ディンプルは中央時に名古屋での条件交流に勝った経験もあり、前走C1戦は8馬身差圧勝。3コーナーあたりから持ったまま後続との差を広げた。乾いた馬場で、しかもほとんど追われずに出した1250メートル1分21秒8というタイムは優秀だ。福山でのマイル戦は初めてだが、中央時代は1900メートルまで経験があり、血統的にもむしろ距離が伸びていいはず。ヒロカミヒメを負かすならこの馬。
モンゴールドは、前走B2特別を5馬身差圧勝。重賞上位常連のカンピオーネロサを3着に下しており、メンバー中福山の格付けでは最上位。
中央から転入して連勝のもう1頭がミッドコサージュ。前々走のマイル戦で大差圧勝があるだけに素質はありそう。
ともにB級で勝利を挙げているキモンエンジェル、カンピオーネロサも上位に食い込む可能性は十分。
◎ヒロカミヒメ
○ディンプル
▲モンゴールド
△ミッドコサージュ
△キモンエンジェル
△カンピオーネロサ