まだ直接対決のないコスモワッチミーが不在となれば、実績ではタンゴノセックが断然だ。高知同士で負けたのは高知県知事賞の2着のみ。黒船賞JpnIIIでも6着とはいえ地方最先着だった。2500メートルのオグリキャップ記念でも3着と善戦したように、距離もオールマイティにこなせる。
アドマイヤインディは、中央2勝から転入して2連勝。高知ではまだトップクラスとの対戦がないため比較が難しいが、前走B-4の1300メートル戦は時計の出やすい不良馬場とはいえ、勝ちタイム1分22秒9は、タンゴノセックが黒潮スプリンターズカップでマークしたのと同タイム。中央時代はダートの中距離を中心に使われていただけに、この距離も問題なくこなせるはず。いきなりタイトル奪取という可能性もある。
昨年の黒潮菊花賞馬リワードレブロンは、4歳になって重賞勝ちこそないもの、二十四万石賞でタンゴノセックからアタマ+1馬身差の3着、笠松に遠征したオグリキャップ記念でも同じくタンゴノセックに続く4着と善戦。逆転も狙える。
トレノ賞2着がある4歳牝馬のパイパールヴァティ、ともに重賞初挑戦だが前走でコスモワッチミーと僅差のノーブルマン、アサクサミツボシらが◎◯▲の実績馬たちに割って入れるかどうか。
◎タンゴノセック
◯アドマイヤインディ
▲リワードレブロン
△パイパールヴァティ
△ノーブルマン
△アサクサミツボシ
前走転入初戦のオープンを勝ったシャアのレースぶりが圧巻だった。3番手追走から4コーナー持ったままで先頭に立って追い出されると、あっという間にクラキンコを突き放した。そのレースがクラキンコと1キロ差で、今回は2キロ差に広がるが、その程度なら問題ないだろう。2000メートルを超える距離は経験がないが、地元同士なら前走の1800メートルとそれほど流れは変わらない。JRA時代はダート重賞で揉まれた経験があり、ここで重賞初制覇を狙う。
相手は実績的にもクラキンコ。この距離は、一昨年王冠賞を勝利、昨年のこのレースは3着だったが、ゆったりした流れは合う。
ジョーモルデューは、今シーズン転入初戦のコスモバルク記念を制し、星雲賞はクラキンコの2着。ここまで5戦して特別2戦はともに4着だが、重賞3戦はいずれも3着以内と、大舞台で結果を残している。
ニシノファイターは、今シーズン4戦4勝で3歳2冠制覇。古馬重賞初挑戦で互角以上の結果を残したい。
スーパーパワーは、南関東時代の実績を考えれば、転入してからの4、3着はやや物足りない成績。この距離で力のあるところを見せたいところ。
エイシンナナツボシは、JRA準オープンからの転入初戦の前走、1番人気に推されながら3着だっただけに、巻き返したいところ。
マキノスパークは、ここ3戦はいいところがないが、一昨年のこのレースの覇者で、昨年は2着。得意の距離で復活なるかどうか。
◎シャア
◯クラキンコ
▲ジョーモルデュー
△ニシノファイター
△スーパーパワー
△エイシンナナツボシ
△マキノスパーク
東海地区の2歳上位馬は、以前であればこの時期は金沢の兼六園ジュニアカップに遠征していたが、牝馬に関してはこのグランダム・ジャパンができたことによって、7頭立てとなった前日の兼六園ジュニアカップよりもこちらのメンバーが充実することとなった。
笠松のカツゲキドラマが、まだ底を見せずデビューから4連勝。出世レースとして知られる前走秋風ジュニアは、3~4コーナーでは先行争いから一旦置かれる場面もあったが、追い出されるとあっという間に突き放しての完勝となった。控えて砂を被せるレースもしているだけに、経験、実績ともに最上位だ。
連戦連勝という勢いのある馬がカツゲキドラマのほかにいないだけに、地元兵庫勢ではデビュー戦を勝ったのみのビエントブランコに期待してみたい。園田1400メートルを経験しているのはメンバー中唯一で、その勝ちタイムは1分32秒0。一昨年のリジョウクラウンが1分31秒8、そして昨年のアスカリーブルが1分31秒1という勝ちタイムなら、2戦目の上積みがあれば十分通用するのではないか。
経験ならササノハサラサラ。2歳1組の一般戦で1勝したのみだが、7戦して3着を外したのは1回だけ。秋風ジュニア3着、前走JRA認定戦2着なら、このメンバーに入れば実績も上位。
地元ショートカットもここまで4戦していずれも3着以内。負けても勝ち馬からコンマ5秒差と堅実に走っている。
オオエヴィーナスは3戦して未勝利だが、前走のJRA認定戦は勝ち馬からは離されたとはいえ、牝馬では最先着。馬券圏内の争いにはからんでくるかもしれない。
◎カツゲキドラマ
◯ビエントブランコ
▲ササノハサラサラ
△ショートカット
△オオエヴィーナス
東海地区から4頭が遠征してきたものの、7頭立て。地元勢3頭は、前走のJRA認定上級戦で差をつけられて負けているという、やや寂しいメンバー構成となった。
今年からJRA認定競走が2歳戦のオープン以上に相当するレースで組まれるようになった(北海道を除く)が、メンバー中唯一の認定勝ち馬ホウライジェントルがやはり格上。デビュー2戦目の初勝利のときに4馬身差をつけて2着にしりぞけたササノハサラサラは、その後秋風ジュニアで3着。笠松から遠征の3頭のうち2頭が、その秋風ジュニアで、5、7着だったことからも、やはりホウライジェントルに分がある。
相手になるのは笠松勢。8月17日の2歳1組戦ではその3頭が対戦していて、オグリシチヘンゲ3着、ルード5着、オグリストーム6着という結果。筆頭には、続く前走の勝ち方が鮮やかだったルード。
オグリシチヘンゲ、オグリストームは、前走秋風ジュニアの結果からそれほど差はない。
地元勢は苦戦が強いられそうだが、ここ3戦で1、2、2着と善戦傾向のフレアリングメテオが東海勢にどう立ち向かうか。
◎ホウライジェントル
◯ルード
▲オグリシチヘンゲ
△オグリストーム
△フレアリングメテオ
岩鷲賞で重賞初制覇を果たしたスーパーヴィグラスが、続く前走すずらん賞でも人気の2頭、トーホクキング、カミノヌヴォーを接戦の末に振り切って好調だ。そのすずらん賞では、逃げたスーパーヴィグラスにトーホクキングが楽な手ごたえで並びかけてきて、そのまま交わし去るかに見えたものの、スーパーヴィグラスがゴール前でもうひと伸びして2頭を競り落とした。右回りも左回りもマイルの距離もOK。3連勝に期待がかかる。
トーホクキングは、そのすずらん賞に続いて前走のA級一組の一般戦でも1番人気ながら2着。とはいえ今シーズンはダートグレードのマーキュリーカップJpnIIIを除けばまだ連対を外していない。ここで一矢報いたいところ。
ヒカルジョディーも同じような安定ぶり。トウケイニセイ記念を10番人気で制してから本格化。クラスターカップJpnIIIを除けば、今年はすべて3着以内。前走はトーホクキングにクビ差の3着だった。実力に差はない。
昨年は3歳ながら桐花賞まで制したカミノヌヴォーだが、今シーズンは未勝利。とはいえみちのく大賞典はトーホクキングにハナ差の2着。力が落ちているわけではない。
3歳のロッソコルサは、前走初めての古馬との対戦となった芝の桂樹杯で僅差の3着。今度は一線級を相手にダートでどこまでやれるか。
レアメタルは、前々走のA級一組が中央500万以来久々の勝利。前走はトーホクキング、ヒカルジョディーにやや離されたが、上積みがあれば連下争いも。
◎スーパーヴィグラス
◯トーホクキング
▲ヒカルジョディー
△カミノヌヴォー
△ロッソコルサ
△レアメタル