ジョリーフルールに素質の高さを感じる。デビュー2戦目のアタックチャレンジを好タイムで勝利し、4戦目となった前走は、好スタートから2番手に控えると、直線で先頭に立って楽に後続を突き放した。父スペシャルウィークは、先日急死したゴルトブリッツと同じ。エルムステークスで重賞初制覇となったローマンレジェンドも、父はスペシャルウィークで、ダートでの産駒の活躍が目立っている。
キャニオンピュアは、前走のウィナーズチャレンジでは好スタートから押してハナを奪うと、直線では後続を寄せ付けずという強い内容だった。今回もスピードで押し切るか。
ブリリアントロビンは、なかなか勝ち切れないレースが続きたが、ここにきて2歳一般戦からJRA認定のオープン(ケイムホーム賞)を連勝。今回はそのケイムホーム賞のメンバーが半数を占めているだけに、あらためてそのスピードを見せたいところ。
クラアミーゴは、クラキンコの姪。レースを使われて力をつけてくる血統だけに、上積みに期待。
前走ケイムホーム賞は逃げバテ惨敗だったサザランディーだが、大差圧勝だったデビュー戦のスピードをもう一度見せられるかどうか。
ハニーパイは距離が短いほうがよさそうで、アタックチャレンジを圧勝したこの距離に戻って巻き返すか。
◎ジョリーフルール
◯キャニオンピュア
▲ブリリアントロビン
△クラアミーゴ
△サザランディー
△ハニーパイ
園田FCスプリント3着以来となるが、この距離ならタガノブリガデイロの実力が抜けている。ダート1400メートルは24戦15勝、2着4回。着外5回のうちダートグレードが3戦だから、この距離ではほとんどパーフェクトな成績といえる。それでいて重賞タイトルがないのは、兵庫ではダートグレードを除くと1400メートルの重賞がほとんど行われていないため。前走園田FCスプリントはスタートから3コーナーまで置かれたが、直線は猛然と迫って3着を確保した末脚は、むしろ能力を感じさせた。姫路コースが初めてというのが不安だが、それさえ克服すれば力は抜けている。
エーシンビーセルズは、中央で準オープン勝ちの実績。その後移籍した笠松では結果が残せなかったが、兵庫に移籍して姫路で2連勝。特に前々走は、不良馬場だったとはいえ、この1400メートルでコースレコードを叩きだしての圧勝だった。タガノブリガデイロを脅かすのはこの馬。
名古屋から遠征のデジタルゴールドも実績的に差はない。今年5月の尾張名古屋杯が重賞初制覇で、前々走でオープン特別も勝利。前走名港盃は逃げて8着に沈んだが、これはキングスゾーンに突かれて息の入らない厳しい展開で共倒れだった。1400メートルでの勝ち星が下級条件のときしかないため、その距離に対応できるかどうかがカギとなる。
勝負になるのは上記3頭で、以下はやや離れる。笠松から遠征のマルヨハヤブサは格上挑戦となるが、堅実な成績でまだ底を見せていない。コスモトノは1年以上勝ち星から遠ざかっているものの、ここ2戦はA1特別の1400メートル戦で連続2着と復調気配。シーガルプリンセスは、前走初めてのA1特別で、コスモトノから1馬身半差3着だけに、さらなる上積みがあれば。
◎タガノブリガデイロ
◯エーシンビーセルズ
▲デジタルゴールド
△マルヨハヤブサ
△コスモトノ
△シーガルプリンセス
ばんえい大賞典は、ばんえい競馬の中でも特に難解な重賞のひとつで、過去5年の成績を見ても、単勝1番人気が連対したのは08年1着のライデンロックのみ。あとは07年と昨年が3着。したがって馬連複でも08年の1700円が最低配当で、5000円以上の高配当も2度ある。今年も上下で50キロのハンデ差がついたが、600キロ台で争われる重賞でそうしたハンデ差は、実力差以上に負担が大きいということだろう。過去5年でトップハンデの馬が1頭も連対していないことが、それを如実に表している。
あくまでも連軸だが、中心は最軽量牝馬のタカラハヤヒメ。結果は残せていないものの、2歳シーズンの3冠に加え、牝馬の黒ユリ賞に出走しているというのは、常に世代のトップを狙える位置にいるということ。今シーズンの特別、とかち皐月賞、とかちダービーでも掲示板には届かなかったが、当時は自己条件でも苦戦していた。それがここ3走いずれも連対しているのは、力をつけてきた証拠。軽ハンデを生かして一発を狙う。
ブラックボスは、前走5カ月ぶりの復帰戦を勝って、これが今季2戦目。イレネー記念は断然人気に支持されながらまさかの敗戦で、続く若草賞も上下20キロ差での5着だから、このあたりは調子を落としていたのだろう。じっくり立てなおしてここを狙ってきたと見る。
イレネー記念で2、3着だったテンカムソウ、アサヒリュウセイは、特別のとかち皐月賞、とかちダービーで1、2着を分け合った。ともにその後は惨敗続きだが、賞金を加算されたことによってクラスが上がったためと見る。特にとかち皐月賞までは11月から3着を外すことがなかったアサヒリュウセイを上にとる。
実績最上位のニシキエーカンは、データ的に厳しいトップハンデがどうか。
そのニシキエーカンの村上慎一厩舎は、登録のあったエビスダイチを回避させて、繰り上がりでニシキウンカイを出走させてきた。黒ユリ賞で3着だったほかは成績的にあまり見どころはないが、最軽量でもありちょっと気になる。
◎タカラハヤヒメ
◯ブラックボス
▲アサヒリュウセイ
△テンカムソウ
△ニシキエーカン
△ニシキウンカイ
高知は地方競馬の中でも賞金レベルが高くはないが、にもかかわらず古馬の層が厚い。シーアクロスが佐賀・サマーチャンピオンJpnIIIに遠征して4着に入ったかと思えば、コスモワッチミーが福山・金杯を楽勝して高知勢4連覇を達成した。今回も実績馬に連勝の上がり馬がいて、勝つ可能性のある馬が半数以上いるような感じの混戦。
牝馬のパイパールヴァティを狙ってみたい。3走前にヴェガ特別牝馬を快勝、続くトレノ賞では3コーナー過ぎからコスモワッチミーと延々叩き合ってわずかクビ差及ばずという接戦。前走A-5の一般戦で3着に負けはしたものの、スタートダッシュも道中の行きっぷりもイマイチ。それでも前で競り合う2頭に迫ってクビ+ハナ差で3着。トレノ賞と同じだけ走れば、このメンバーなら十分勝負になる。
シーアクロスは、重賞初挑戦ながら1番人気に期待された福永洋一記念でコスモワッチミーに完敗の3着。しかしその実力なら、3走前の福山スプリントカップは完勝だった。さらに前走佐賀1400メートルのサマーチャンピオンを1分27秒8で走った能力なら十分にタイトルを狙える。中8日で佐賀遠征の反動がどうか。
ナムラハンターは2年前まで中央オープンの実績があり、前走のA-1特別を1番人気にこたえて完勝。高知ではまだまだ底を見せていない。
リワードアリオンは、連戦連勝でようやく前走A3B1までクラスを上げてきた。2月の黒潮スプリンターズカップは離された4着だったが、当時より確実に力をつけている。
フジヤマワカムシャは、前走は除外だったがその前のA-1特別でコスモワッチミーに3/4馬身差と迫る2着。その実力なら当然上位争いも。
A級で5戦連続連対中のマイネリスペクトは、ヴェガ特別牝馬でパイパールヴァティに3馬身差の2着。そして前走ではナムラハンターに3馬身差の2着。今回も連下争いまでか。
◎パイパールヴァティ
◯シーアクロス
▲ナムラハンター
△リワードアリオン
△フジヤマワカムシャ
△マイネリスペクト
8頭立てと少頭数なのは、やはり特異な距離設定ゆえだろうか。門別2600メートルで争われるようになった過去3回も、8、11、9頭立てと、やはり出走頭数は少なかった。
北海優駿を含め、今シーズン3戦3勝というニシノファイターの充実ぶりが目をひく。前走古馬のオープンでも3コーナー手前で先頭に立つと、直線追われてはいるものの、後続との差を図りながらという感じのゴールで余裕があった。血統的にも距離延長は問題なさそうで、同世代同士なら負けられない。
一発逆転があるならマクロバニヤン。中央未勝利から転入しての3連勝は、下級条件ではあるものの、いずれも一方的な内容。タイム的にも3歳同士なら十分通用する。
ゲンキは、北斗盃と北海優駿でともに5着。勝ち星は1200メートルのみだが、2000メートルの北海優駿でも着順こそ5着も大接戦の2着争いで、勝ったニシノファイターからはコンマ2秒差だった。1200メートル戦でもうしろから差して勝っていることもあり、一気の距離延長にも対応できるかもしれない。
北海優駿2着のアベニンプレジャーは、前々走で古馬B3特別の2着があり、上がり目があるかどうか。
スパイアは、格付け的にはC級だが常に上位争いの堅実な成績。前走4馬身差の快勝だが、道営に復帰後は1200メートル戦しか使われていないだけに、距離面での不安はある。
◎ニシノファイター
◯マクロバニヤン
▲ゲンキ
△アベニンンプレジャー
△スパイア