2歳の重賞が組めるのかどうか一時は心配になったが、ホッカイドウ競馬のシーズン終了後にまとまって転入があり、フルゲート12頭が揃った。唯一の高知デビュー馬ヒロカミヒメ、中央から転入のリワードプレンダ以外の10頭は、いずれも2走前が門別戦で、前走で高知初戦という馬ばかり。
転入初戦で強い勝ち方をしたのはサンダーボーイ。スタート後はやや離れた後方も、3コーナーからロングスパートをかけると、直線前で競り合う2頭を楽にとらえ、最後は余裕をもっての勝利。まだまだ強いレースができそうだ。
相手には、高知デビューのヒロカミヒメ。当初は2歳戦が組めず、C3クラスに組み込まれてほとんどが3歳馬を相手にしてのレースを続けてきた。その経験があって、前走初めての2歳馬同士のレースでは8馬身差の圧勝。ほかの馬が高知で1~2戦しかしていないので、単純なタイム比較はあまり意味がないと思うが、それでもC3での勝ちタイム1分26秒5と1分27秒0というのは優秀だ。この馬があっさりという可能性もある。
フジノパールは、前走でサンダーボーイの2着に敗れはしたものの、向正面から早めに進出し、直線一旦は先頭で見せ場をつくった。
転入初戦の2歳2組戦を逃げきったビリーヴインラブ、その2着だったリワードプレンダ、同じレースで1番人気に支持されながら6着だったシービショップらのレースぶりにも注目だ。
◎サンダーボーイ
◯ヒロカミヒメ
▲フジノパール
△ビリーヴインラブ
△リワードプレンダ
△シービショップ
別定のばんえい菊花賞こそトップハンデに苦しんだオイドンとニュータカラコマの2強だが、定量戦なら格付的にも一騎打ちだろう。
前走A2-1組戦でも2頭が後続を離してのワンツー。5キロ軽いオイドンが先頭で障害を越えると、追ってきたニュータカラコマに差を詰めさせずに勝利。とはいえ、障害を越えるわずかなタイミングの差だけで、力差はほとんどない。イレネー記念以降の重賞では、常にニュータカラコマが先着。オイドンには、ここ一番での勝負弱さがあるのかもしれない。というわけで本命はニュータカラコマ、相手にはオイドン。
一発あればイワキ。夏以降はまったく崩れることなく上位を確保し、さらにここに来て3連勝。確実に力をつけている。
ばんえい大賞典の覇者タカノテンリュウも、前々走でB2-1組を勝っているだけに、格付けでいえば2強に続く存在。
レットフジは2歳時からここまで重賞で5戦して、そのうち4戦で掲示板確保と、常に上位争い。フナノコーネルは前走こそ1番人気でレットフジの7着に敗れたが、それまではB4~B3で5戦連続連対。この2頭も連下争いの有力候補となろう。
◎ニュータカラコマ
◯オイドン
▲イワキ
△タカノテンリュウ
△レットフジ
△フナノコーネル
12月11日の2歳1組戦は、アグリノキセキ、クーヨシン、トールキングがハナ、クビ差で大接戦。しかし内容的にはクーヨシンがもっとも強いレースをした。道中は内に閉じ込められてずっと外に出せず。3コーナーあたりでは遅れも取った。にもかかわらず、直線を向いてようやく外に出して追い出されると、前で馬体を併せて叩き合っていたアグリノキセキ、トールキングに迫り、並んだところがゴール。惜しくも2着だった。真っ向勝負ならクーヨシンが強い。
相手にはやはりアグリノキセキ。前走の2歳1組戦は、2番手から早め先頭に立ってみずからレースをつくっての勝利。3連勝中という勢いもあり、クーヨシンに再び土をつけるならこの馬しかいない。
トールキングは、クーヨシンの2着が3度あり、前走も惜しいところでとらえられ、またも先着できずの3着。逆転まではどうか。
2走前のJRA認定戦でトールキングを負かしたオブリラブ、前走2歳1組戦で前3頭の接戦からはやや離されたものの5着だったシゲノチコクらが割って入れるかどうか。
◎クーヨシン
◯アグリノキセキ
▲トールキング
△オブリラブ
△シゲノチコク
ウルトラカイザーのスピードはやはり一級品。前々走、初めての古馬オープンとの対戦となった天山特別では、マンオブパーサーを相手に逃げ切って3馬身差の完勝。前走、オッズパークグランプリは、さすがにラブミーチャンには完敗の3着だったが、直後で終始つつかれる厳しい展開だっただけに、むしろよく3着に粘った。地元最先着で、このときも4着のマンオブパーサーに3馬身差をつけた。将来への期待は大きい。
相手筆頭はメイホウホップ。前走オッズパークグランプリは5着だが、決して得意とは言えない距離。岩手時代は北上川大賞典、佐賀に転入してからは九州大賞典と、2500メートルの重賞を勝っているだけに、距離延長はプラス。転入後、オッズパークグランプリ以外は連対を外していない。
デュナメスは、前々走の九州大賞典2着を含め、昨年の4月10日以降は連対を外さない快進撃でオープンまで出世。まだまだ上を望めそうな勢いだ。
ヘイアンレジェンドは、今年1月の九州オールカマー以降勝ち星がないが、中島記念は09年に4番人気で制し、昨年も4番人気で2着。甘く見ると一発があるかもしれない。
JRAから転入し3戦目の前走で勝利を挙げたディアトウシロウ、大井B級から転入してこれが3戦目となるロマあたりも連下争いにはからんでくるかもしれない。
◎ウルトラカイザー
○メイホウホップ
▲デュナメス
△ヘイアンレジェンド
△ディアトウシロウ
△ロマ