登録時にはエーシンクールディの名もあり、同じ笠松同士でラブミーチャンとの初対戦が実現するか期待されたが、エーシンクールディは12/7の船橋・クイーン賞JpnIIIに回った。どちらの馬にも対応できると思われるこの距離で直接対決とならなかったのは残念だが、エーシンクールディのほうはクイーン賞でもメンバー的に十分に勝ち目がありそうなだけに、そちらはそちらで楽しみではある。
そういうわけで、地方同士ならラブミーチャンのスピードが断然。東京盃JpnIIでは直線先頭に立って勝ったかと思ったところ、スーニに交わされ1馬身差の2着。JBCスプリントJpnIでもまたまた直線先頭に立って今度こそ勝ったかと思ったところ、大外からスーニに交わされ、さらにはJRA勢の強豪もいて4着。とはいえ、スーニとのタイム差では同じコンマ2秒だった。1400メートルに距離は延びるが地方同士のこのメンバーなら問題にならないだろう。
相手筆頭はスマートブレード。中央ではダートの短距離で準オープンまで勝ち、今年8月のクラスターカップJpnIIIでは3着のラブミーチャンに2馬身差の4着。名古屋移籍後3戦してまだ勝ち星はないが、オープンや重賞で必ずしも適距離ではない1600メートル以上しか走っていないため、今回の距離短縮はプラス。ラブミーチャンにどこまで迫れるか。
地元期待は3歳の快足馬ウルトラカイザー。ここまで9戦8勝で、負けたのは2歳時に中央の芝に挑戦したレースのみ。今年1月には小倉ダート1700mの3歳500万特別を逃げ切った。長期休養明けの復帰後に2連勝し、古馬オープンも完勝。佐賀の古馬戦線では今後期待の1頭となりそうで、まだまだ未知の魅力もあるが、いかんせん中央オープン級の力がある上記2頭との対戦ではちょっと厳しいように思う。
前走天山特別で、そのウルトラカイザーに3馬身差をつけられ2着だったのがマンオブパーサー。昨年6月の佐賀転入以降、ダートグレードを除けばいまだに3着を外さない安定した成績。この距離も昨年の吉野ヶ里記念を制し、今年も2着。ウルトラカイザーとともに地元の意地を見せられるかどうか。
デジタルゴールドは中央未勝利から名古屋に転入後、快進撃でクラスを上げてきたが、前走は中央500万下との交流で3着。メイホウホップは南関東でA2特別勝ちがあり、岩手、佐賀で重賞勝ち。とはいえ1400メートル以下にはほとんど実績がなく、この距離、このメンバーでどう戦うか。この2頭は3着候補まで。
◎ラブミーチャン
○スマートブレード
▲ウルトラカイザー
△マンオブパーサー
△デジタルゴールド
△メイホウホップ
世代別の対抗戦で、3歳の2頭が回避して8頭での争いとなった。昨年は上下80キロものハンデ差があっても、実績にまさるナリタボブサップ、カネサブックというトップハンデ2頭一騎打ちという決着。今年は3歳馬不在のため上下のハンデ差は50キロだが、昨年も仮に3歳馬がいなかったとすれば、やはりハンデ差は50キロだった。このくらいのハンデ差ならば実績が重量差を上回るということだろう。
であれば、今回はハンデ差的にも770キロのカネサブラックが断然有利だ。最軽量馬とは30キロ差、今季絶好調のニシキダイジンより20キロ軽いとあれば、負担重量的にかなり恵まれた。ばんえいグランプリではまさかの6着だったが、今シーズンは7戦して連対を外したのはその一戦のみ。ここ2戦は700キロ台の軽い重量のレースを経験しているだけに、速い流れも問題ないだろう。
相手にはフクドリ。今季初戦のばんえい十勝オッズパーク杯こそ6着だったが、以降はすべて掲示板内を確保。まだ重賞勝ちこそないものの、北斗賞2着、岩見沢記念4着、北見記念3着と、トップクラスの安定勢力としてすっかり定着した。障害次第ではカネサブラックを逆転できる可能性も。
昨シーズンあたりまでは勝ち負けがはっきりしていたニシキダイジンだが、今年5月29日の大雪賞以降は3着を外さない安定した成績。重賞も北斗賞とばんえいグランプリの2つを制した。それゆえのトップハンデ790キロだが、カネサブラック、フクドリより20キロ背負わされるのではやはりちょっと厳しい。とはいえ今回のハンデ差なら、上記2頭以外とは圧倒的な力差があり、今回は実績にまさる3頭の勝負と見る。
◎カネサブラック
○フクドリ
▲ニシキダイジン