4歳1冠目の柏林賞。2歳シーズン2冠を制し、3歳ではばんえい菊花賞を制したテンマデトドケがトップハンデの720キロ、ポプラ賞で5歳馬を一蹴したトレジャーハンターが710キロ、ばんえいダービーを制したミスタートカチが700キロ、そして唯一の牝馬ツジノコウフクヒメが660キロと、上下60キロ差の微妙なハンデがついて、難解ではあるものの馬券的にはおもしろそうな一戦となった。
中心はトレジャーハンター。前々走、4歳同士のライラック賞は、トップハンデのテンマデトドケが取消し、結果的には出走馬中でトップハンデとなったものの見事に勝利。冒頭でも触れたポプラ賞で5歳馬を破ったことに加え、5走前にA1級-1組も勝っている。この時期の4歳馬としては相当にレベルの高い成績といっていいだろう。
相手にはミスタートカチ。今季まだ勝ち星はないが、常に掲示板を外さない堅実な成績。着差でも勝ち馬から10秒以上離されることはめったにない。近2走、A2級で好走というのも能力上位。
レットダイヤはライラック賞でトレジャーハンターの2着。トレジャーハンターと20キロ差というのは今回も同じだ。ばんえい大賞典を制した意地を見せたいところ。
テンマデトドケは、ハンデに泣いて年明け以降まったくいいところがないが、ここらあたりで実績ナンバー1をアピールしておきたいところ。
ライラック賞3着だったファーストスターは、今回もトレジャーハンターやレットダイヤとの重量差では変わっていない。引き続き入着の期待。
◎トレジャーハンター
○ミスタートカチ
▲レットダイヤ
△テンマデトドケ
△ファーストスター
前走、ともに2着に大きな差をつけて圧勝した地元福山のフレアリングマリーか、高知のミストラルかという争い。
ここは高知から単騎遠征のミストラルに賭けてみる。中央未勝利から転入して8戦連続連対。前々走の黒潮皐月賞は1番人気に支持されながら2着。ペースを握られたマイネリスペクトの宮川実騎手にうまく乗られた感じの敗戦だった。2~3番手の好位から抜け出すスタイルだったが、前走ではやや強引にハナを奪うと、直線では後続を突き放しての楽勝。ひと皮むけたようなレースぶりが際立っていた。
フレアリングマリーは、道営未勝利から転入して11戦10連対。前走パール賞は2番手追走から直線突き放しての圧勝だった。唯一連対を外したのは、佐賀に遠征したル・プランタン賞での7着。つまり福山では連対を外していない。しかしやはりル・プランタン賞での敗戦が気になる。グランダム・ジャパン3歳シーズンで優勝したマンボビーンや、そのマンボビーンを負かしたことがあるリジョウクラウンあたりに負けたのならわかるが、重賞実績のない馬たちにも先着されての7着はちょっと負け過ぎ。それゆえ本命はミストラルに譲った。
3番手にはムツミマックス。福山ダービーを制すなど重賞3勝を挙げ、福山のこの世代トップに君臨していたが、パール賞ではフレアリングマリーに7馬身差をつけられての2着と完敗。高知のミストラルがどのあたりの実力なのかは置いておくとして、ムツミマックスが巻き返して福山の世代トップを守るのか、それともフレアリングマリーに完全にトップを明け渡してしまうのかは興味があるところ。
ミサゴドライヴは、前走パール賞では差のある5着と敗れたが、ハナを切って終始うしろからフレアリングマリーに突かれる厳しい展開だった。フレアリングマリー以外のメンバーとはそれほど差はなく、ここでの巻き返す余地は残している。
マルサンスパイスは、昨年末のヤングチャンピオン以降は掲示板を外さない堅実派。パール賞には出走していなかったが、ここでも連下は狙える。
ムツミマックスと世代トップを争っていたユメミルチカラだが、ここ2戦はまったくいいところなく惨敗。復活を期待して印をつけた。
◎ミストラル
○フレアリングマリー
▲ムツミマックス
△ミサゴドライヴ
△マルサンスパイス
△ユメミルチカラ