金沢の古馬戦線は、昨年あたりから充実が見られ、全国区でも通用しそうな馬が目立つようになってきた。
その筆頭はジャングルスマイル。09年秋に転入して以降、19戦15勝、2着3回。1度の着外は船橋に遠征したJBCクラシックJpnI(9着)だからこれはしかたない。中日杯ではタートルベイに直線で交わされ、1馬身半差の2着に敗れたが、3着とは9馬身も離れていた。そのタートルベイは、東京大賞典JpnI(11着)後に船橋に移籍。どうやらそのまま船橋にとどまるようで、ジャングルスマイルにとっては最大のライバルが不在で負けられない一戦だ。
全国区での活躍いえばもう1頭、ナムラアンカーへの期待も大きい。中央未勝利で転入し、サラブレッド大賞典を大差の圧勝。水沢に遠征したダービーグランプリでも3コーナー手前で先頭に立って見せ場をつくった。ロックハンドスターにこそ交わされはしたものの、1番人気の羽田盃馬シーズザゴールドを抑えて2着と好走した。地元に戻っての古馬A3特別では向正面から追走一杯でようやく3着を確保するという結果だったが、年明けのA2特別では向正面から徐々に後続を離し、2着に3秒1の大差をつける圧勝で昨シーズンを締めくくった。ジャングルスマイルにどこまで迫れるか、今シーズン、古馬になっての活躍が楽しみな存在だ。
キタイセユニバースは北國王冠2着に中日杯4着。ただ着差で見ると、勝ったタートルベイからそれぞれ1秒8、2秒7という決定的な差をつけられた。その後2強不在のA1特別を勝ち、昨シーズン金沢最終戦のA1特別はジャングルスマイルに4馬身差の2着。その後の冬季休催中も名古屋で使われていたというアドバンテージはある。
ゴールデンミションは09年の中日杯を制したが、昨年の北國王冠、中日杯はいずれもキタイセユニバースよりもさらに離れて4、6着。その後の2戦もキタイセユニバースに先着されているだけに、3着争いに食い込めるかどうか。
一時は金沢で不動のトップにいたビッグドンも11歳。昨年のこのレース以降勝ち星がなく、10月以来約半年ぶりの実戦となるが、その休養で調子を戻していれば上位を争う場面もあるかもしれない。
◎ジャングルスマイル
○ナムラアンカー
▲キタイセユニバース
△ゴールデンミション
△ビッグドン