デビューから8戦全勝、この世代で断然の存在だったムツミマーベラスが脚部不安のため2歳チャンピオン決定戦のヤングチャンピオンを回避したのは、なんとも残念だった。ゆえにそれまでナンバー2の存在だったナカドイセンプーに出番が回ってきたかと思われたが、勝ったのはフォーインワン。ナカドイセンプーは3着に敗れた。
今回の若駒賞は、そのヤングチャンピオンの再戦。10頭中8頭が出走してきた。とはいえ、今度はナカドイセンプーの名が見当たらない。福山のこの世代は、どうやらサバイバルの様相を呈してきた。
そんな状況であれば、ここは新興勢力を狙ってみたい。これが重賞初挑戦となるビクトリジュウベイだ。新興勢力といっても、福山デビューでこれが16戦目になる。デビュー4戦目に初勝利を挙げ、6戦目に2勝目。その後この世代の一線級と対戦するようになると勝てなくなってしまう。しかし昨年暮れから急激に力をつけ、年が明けて1月3日の3歳1組戦でヤングチャンピオンの勝ち馬フォーインワンを1馬身半差でしりぞけての勝利。3コーナーで先頭に立ち、4コーナーでフォーインワンに並びかけられたときはそのまま突き放されるかと思ったが、直線では逆にビクトリジュウベエのほうが突き放した。2歳チャンピオンを相手に、なんとも強い勝ち方だった。
雪辱を果たしたいのがフォーインワン。その前走はビクトリジュウベエより1キロ重い斤量での敗戦。同じ54キロになる今回は、前走同様先に仕掛けるであろうビクトリジュウベイを一気に交わし去りたいところ。
ヤングチャンピオン2着のビクトリーヒマワリ、前走ビクトリジュウベイから0秒6差の4着だったワイエスオジョーあたりも上位争いにからんできそうだが、上の2頭と3番手以下ではちょっと力の差がありそうだ。
◎ビクトリジュウベイ
○フォーインワン
▲ビクトリーヒマワリ
△ワイエスオジョー