このメンバーならラヴェリータにチャンスが巡ってきた。ハンデの54キロも恵まれた。前走ジャパンカップダートGIでの13着は、3歳牝馬にはあまりにも厳しいレースだっただけに度外視していいだろう。武蔵野ステークスGIIIでは、出遅れて4コーナーでも後方2番手という位置から押し上げ、勝ち馬から0秒4差の5着と健闘。上がり3ハロンは、メンバー中最速の36秒2という脚を使った。出遅れグセが気になるところだが、昨年の勝ち馬スマートファルコンも出遅れたものの岩田康誠騎手が冷静にレースを運んで圧勝した。岩田騎手といえば、06、07年はリミットレスビッドで、昨年はスマートファルコンで、このレース3連覇中。今年はラヴェリータで4連覇の期待がかかる。
相手にはリミットレスビッド。10歳でも前走JBCスプリントJpnI3着の走りを見れば、さすがに上積みはないだろうが、衰えも感じさせない。昨年のこのレースは3着に敗れたが、そのときが59キロ。今回57.5キロは恵まれた印象だ。登録段階では福永祐一騎手の予定だったが、落馬負傷により地元兵庫の木村健騎手で臨む。
トーセンブライトは、今年3月の黒船賞JpnIIIでは3コーナーから絶好の手ごたえで先団に取りつき、直線あっという間に突き放すという圧巻のレースを見せた。その後勝ち星がないとはいえ、1200~1400メートルではそれほど差がなく上位に食い込む安定したレースをしているだけに、今回も堅実に走ってくるはず。
地方の筆頭格は地元のベストタイザン。1400メートルのスペシャリストで、昨年こそ9着だったが、一昨年は勝ったリミットレスビッドから0秒2差の4着と好走した実績がある。今回もそのときと同じ54キロ。馬券圏内の可能性は十分にある。
ヴァンクルタテヤマはサマーチャンピオンJpnIII連覇など、勝つときは強いレースをするが、負けるときはあっさり。しかも過去の成績を見ると冬はあまり得意ではないようだ。トップハンデ58.5キロでもあり、今回は厳しいレースとなるだろう。
◎ラヴェリータ
○リミットレスビッド
▲トーセンブライト
△ベストタイザン
△ヴァンクルタテヤマ