中山・オールカマーへの出走がかなわなかったコスモバルクが再び盛岡の芝を狙ってきた。前走、せきれい賞ではコスモヴァシュランに7馬身差もつけられるまさかの2着。3コーナーで先頭に並びかけたときはそのまま楽勝かと思ったが、うしろから来たコスモヴァシュランにあっさり交わされ、直線でも差を詰められなかった。ただこの日は雨の不良馬場。田部調教師はレース前に「雨、上がってくれないだろうか」と何度も言っていて、たしかにレースの時にはほとんど上がっていたのだが、馬場は水しぶきが上がるほどの状態だった。今回はピンポイント予報を見ると天気も馬場状態もよさそうなだけに、負けるわけにはいかない一戦。
中央に在籍していた05年以来、4年ぶりに芝のレースに出走するキングスゾーンにも期待したい。ダートグレードでは苦戦するようになってきたが、水沢のみちのく大賞典を制し、園田でのオッズパークグランプリ2009でもマルヨフェニックスの2着と、地方同士なら全国区でもまだまだやれる。当然のことながら問題は芝がどうかということだが、コスモベルクは別格としても実力だけで言えばこのメンバーなら上位だ。
地元勢の期待はやはりボスアミーゴ。2番人気だったせきれい賞は大きく離された6着だったが、これは馬場の影響だろう。昨年10月のきんもくせい賞でも、やはり小雨の不良馬場で1番人気に支持されながら5着に敗れていた。コスモバルク同様、良馬場で走れるであろう今回はあらためて期待。
せきれい賞で、「芝のほうがいい」という陣営の期待にこたえたコスモヴァシュランだが、コスモバルクに7馬身という差は期待をはるかに上回るものだったようだ。レース後、町田騎手は「ほかの馬はみんなノメっていた」と言っていたように、水しぶきが上がるほどの不良馬場はこの馬にだけ大きく味方した。良馬場になるであろう今回、あらためて力が試される。
◎コスモバルク
○キングスゾーン
▲ボスアミーゴ
△コスモヴァシュラン