岩手の古馬戦線は低迷が続いている。
シアンモア記念やみちのく大賞典など伝統の重賞を他地区からの遠征馬に上位を独占されていること、笠松から転入のクインオブクインに完全に覇権を握られてしまったこと、3歳馬マヨノエンゼルがオープンクラスで連勝していることなどを見ればそれは明らか。
で、今回の遠征馬は船橋のリュウノケンシロウのみ。近走南関東B2で勝ち負けという馬で、シアンモア記念で1、2着の2頭よりは格下。ならばここは地元勢に踏ん張ってほしいところ。3歳のこの時期にA一組とすずらん賞を連勝したマヨノエンゼルに期待するしかない。
相手にはソフトパワー。転入して2戦、まだ底が割れていない。前走不良馬場のすずらん賞は3着だったが、もともと中央時代からダートのみを使われ、重・不良での連対が一度もなかった。そのすずらん賞では、勝ち馬と同じような位置を追走し、泥をかぶりながらの3着はむしろ健闘といえる。土日は雨の予報もあるが、それほど多くは降らないようで、なんとか稍重程度でもってほしいところ。重より馬場が悪化するようであれば、狙いを下げるしかない。
そして今回唯一、他地区からの遠征となった船橋のリュウノケンシロウ。今年春は南関東B級で苦戦が続いていたが、6月以降は4戦2勝と調子を上げてきた。菅原勲騎手を起用してきただけに一発の可能性は十分に考えたい。
岩鷲賞を勝ったダンストンリアルは、前走JpnIIIのクラスターカップを別とすれば、今シーズンまだ4着を外していない安定した走りが目立つ。
前走すずらん賞で久々に見せ場をつくったグッドストーン。今の岩手のオープンクラスなら展開次第では上位争いも可能。
早池峰賞を制したフリーモアはマイル以上での実績がないのが不安なところ。マイペースの逃げに持ち込んで粘れるかどうか。
◎マヨノエンゼル
○ソフトパワー
▲リュウノケンシロウ
△ダンストンリアル
△グッドストーン
△フリーモア