ばんえい3歳牝馬3冠の緒戦。ウィナーミミ、ワタシハスゴイ、タワノアヤカの3頭が180万円クラス、それ以外の7頭が120万円クラスで、10キロのハンデ差がついた。
ばんえい競馬の若駒には、ときに急激に力をつける馬がいる。しかしそうした馬の場合でも、ばんえいの賞金体系ゆえ、なかなかクラスが上がらず注目されにくいことがある。今回、そういう気配を感じるのが、目下2連勝中のヒマワリカツヒメだ。60万円クラスを卒業したばかりだが、今の実力はそれよりも上と見る。
もう1頭、魅力を感じるのがスーパーコマチ。2月に行われたバレンタインカップは、1着ウィナーミミ、2着ワタシハスゴイとほとんど差のない3着。当時は全馬同重量だったのが、今回、上位2頭がプラス10キロのハンデとなれば、有利になるのはスーパーコマチだろう。近5走、今年デビューの新人ジョッキーが手綱をとっていたのが、今回は名手・藤野騎手に乗り替るというのも狙い目だ。
バレンタインカップの上位2頭、ウィナーミミ、ワタシハスゴイも10キロのハンデなら力で押し切ってしまう可能性もある。
コマクインは、シーズン当初ムラ駆けが目立ったのが、ここに来て成績が安定してきた。
ビフカミツエも格下だが、ここ3戦連続連対と好調だ。
とにかく若い3歳牝馬の争いだけに、実績よりも勢いを重視したい。
◎ヒマワリカツヒメ
○スーパーコマチ
▲ウィナーミミ
△ワタシハスゴイ
△コマクイン
△ビフカミツエ
スプリングカップを圧勝した金沢のニュースター候補・ヒカルベガの名がないのがなんとも残念だ。さらには、金沢名物の長距離重賞では必ず押さえておかなければいけないテンリットルもいない。テンリットルはすでに11歳。今季2戦してともに2桁着順の惨敗では、さすがに厳しいのだろうか。
ヒカルベガ不在なら、昨年の5冠馬ノーブルシーズにとっては負けられないところ。今シーズンは4戦して2着3回。そのうち2度先着されたのがヒカルベガで、前走は不覚をとってヤクモソニックに差し切られた。そのときはノーブルシーズ56キロ、ヤクモソニック55キロだったのが、今回はそれぞれ56キロ、57キロと逆転。ノーブルシーズにとってはいかにも有利だ。3走前に9着惨敗があるが、これは距離不足で参考外としていいだろう。
相手はビッグドン。約7カ月ぶりとなった前走のA2特別を7馬身差の圧勝。9歳だが往年の力をみせてほしいところ。
ヒカルクロフネは、前々走初のA1特別挑戦で、早め先頭から押し切った。前走は3〜4コーナーから後退して9着惨敗。今回57キロに加え、初の2300メートルが不安材料だが、重賞初挑戦のここが試金石となりそうだ。
ヤクモソニックは、前走が金沢転入戦以来9カ月半ぶりの勝利。ややフロック的な勝利だったが、今回上記以外のメンバーが近走いまひとつの成績なだけに、展開次第では馬券圏内に食い込む可能性は十分ある。
◎ノーブルシーズ
○ビッグドン
▲ヒカルクロフネ
△ヤクモソニック
ダートグレードではちょっと敷居が高くなってきたキングスゾーンがここに遠征してきた。これで35戦連続での重賞出走になる。
重賞の連続出走記録はどのくらいなのだろう。とりあえずコスモバルクはキングスゾーンのさらに上をいき、来週の宝塚記念に出走すると38戦連続重賞出走になる。
思いつくところで調べたところ、ナイスネイチャは34戦だったから、キングスゾーンはこのレースでナイスネイチャの記録を超えることになる。
で、キングスゾーンだが、近走では1月のマイル争覇での勝ち星があるものの、その後は地区重賞でも梅見月杯4着、東海桜花賞2着に敗れている。それでもやはり今回のメンバーなら、そのタフさに敬意を表して中心にしてみたい。
相手はシアンモア記念を制した船橋のリュウノキングダムだが、これとて南関東ではまだ条件馬。キングスゾーンにとってはまだまだ負けるわけにはいかない。
3番手は、あすなろ賞、芝のかきつばた賞と連続2着のカネショウエリートとも思ったが、3走前は笠松に遠征してオグリキャップ記念7着惨敗があった。そのオグリキャップで2着に好走していたのが、名古屋のマヤノグレイシーだ。今回はマヤノグレイシーがアウェーで立場は逆転するが、それを加味してもマヤノグレイシーのほうが実力は上と見る。
あとは昨年終盤から年明けにかけて3連勝でトウケイニセイ記念を制し、前走あすなろ賞を勝っているアンダーボナンザに一発の気配。
◎キングスゾーン
○リュウノキングダム
▲マヤノグレイシー
△カネショウエリート
△アンダーボナンザ