4歳2冠目の銀河賞。オープン格付けの2頭が730キロで、400万条件の牝馬3頭が690キロと、上下40キロのハンデ差がついた。
過去5回の成績を見ると、04年12月の第12回ではなんと牝馬ながらトップハンデのサダエリコが勝っているものの、それ以外の4回はトップハンデの馬はいずれも3着以下。さすがにサダエリコは牡馬を相手にいくつも重賞を制した名馬で、これは例外。やはり同世代同士の別定重量戦ではトップハンデはかなり厳しいと考えるべきだろう。
実際にオープンの2頭、アローファイターとカネサリュウは、4歳1冠目の柏林賞も含め、今シーズンの世代限定戦では苦戦を強いられている。
ここは、メンバー中唯一はまなす賞に出走しなかったコーネルフジから。前走紅バラ賞では、10キロ軽いマルニゼウスに差されての2着だったが、今回は同重量。ならばコーネルフジのほうが有利だろう
相手にはマルニゼウス。1番人気に期待されたはまなす賞は、障害で最後のひと腰が越えられずに前と離されてしまったのが致命的だった。今シーズン5月18日から9戦連続連対を続けた調子のよさを買ってみたい。
はまなす賞を差し切って勝ったペガサスプリティー、はまなす賞4着のミサキスペシャルも、早めの競馬ができればチャンスあり。
◎コーネルフジ
○マルニゼウス
▲ペガサスプリティー
△ミサキスペシャル
かつては岩手版ダービーと言われた不来方賞だが、現在ではダービーウイークに合わせてダイヤモンドカップが「岩手ダービー」となったため、3歳3冠の最終戦という位置づけとなった。
名古屋から遠征のノゾミカイザーは別として、地元岩手勢はほとんど勝負付けが済んでいる感じのメンバー構成。1冠目の阿久利黒賞を制したリュウノツバサ、2冠目の岩手ダービーダイヤモンドカップを制したゴールデンクリーク、どちらが2冠を獲るかという争い。
前走クリスタル賞ではこの2頭の間にモエレハナオーが割って入ったが、モエレハナオーは55キロと軽量だった。定量となる今回は、やはり2頭の実力がまさっていると見るべきだろう。
さて、どちらを上にとるか。
リュウノツバサはダイヤモンドカップこそまさかの完敗だったが、その後は立て直し、芝のオパールカップを別とすれば3連勝。安定度から言ってもリュウノツバサが中心。
2頭に割って入る馬がいるとすれば、ジャパンダートダービーJpnI8着、大井の黒潮盃5着と、強いメンバーに揉まれてきた名古屋のノゾミカイザー。3頭の争いと見る。
◎リュウノツバサ
○ゴールデンクリーク
▲ノゾミカイザー
サンディナナの実力が抜けている。3走前の福山チャンピオンシップはモナクキララに差し切られてしまったが、断然人気ゆえに逃げていたブレーヴヒーローを早めにつかまえに行かねばならないという不利な役回りだった。その後は古馬のB2特別、B1特別をともに1番人気で圧勝。3歳牝馬同士なら負けられない一戦だ。
対抗にはオリオンオーロラ。佐賀から移籍し4戦して勝ち星はないものの、前々走では古馬B3特別で半馬身差の惜しい2着があり、格付けからすればサンディナナ以外には負けられないところ。
気になるのは3歳1組まで5連勝で勝ち上がってきたエンゼルハウス。デビューの北海道時代も含め、それまで14戦して一度も勝てなかったのがウソのような活躍ぶり。札幌1000メートルと福山1250メートルしかレース経験がないが、父ウイングアロー、母の父オペラハウスという血統から、距離が伸びてダメということはないはず。
福山チャンピオンシップでサンディナナに土をつけたモナクキララは、その後は古馬C2級で連続2着。このあたりで足踏みしているようでは、連下が精一杯だろう。
◎サンディナナ
○オリオンオーロラ
▲エンゼルハウス
△モナクキララ
1番人気で高知優駿を制したパッショネートキスが格付けでは最上位。前々走の古馬B3特別で1馬身半差の2着は素直に評価していい。そして何より今回は、2着馬を9馬身もちぎった高知優駿と同じ1900メートルの舞台。2冠達成の可能性は高い。
相手は迷ったが、前走古馬C級で2着と好走したヒカルヴィオーラ。格付けではパッショネートキスに次いで2番目だ。
3番手には、やはり黒潮皐月賞勝ちの実績でタケショウクィーン。積極的に他地区に遠征した経験も魅力的。
人気がなければ狙ってみたいのが、中央から転入後4戦目となるニホンピロカフラーと、同2戦目のダンシングゴールド。特にニホンピロカフラーは、下級条件とはいえ2、1、3着と好走。赤岡修次騎手に乗り替ってきたのも何かあるのかもしれない。
馬券は、パッショネートキスからではそれほどつかないだろうから、トリガミ覚悟でボックスで高配当を狙ってみるというのはどうだろう。
◎パッショネートキス
○ヒカルヴィオーラ
▲タケショウクィーン
△ニホンピロカフラー
△ダンシングゴールド