岩手では水沢競馬場で春の古馬マイル王決定戦、シアンモア記念が行われる。
4月8日に行われたトライアルの栗駒賞を勝ったのは4歳のダンディキング。1周目のゴール過ぎで一気にハナを奪うと、そのままゴールまで粘った。3歳の昨年は、常に善戦するものの、オウシュウクラウンなどがいて、結局は重賞未勝利のまま。栗駒賞を制した勢いで、ここで重賞制覇といきたいところ。
その栗駒賞では、見せ場なく7着に敗れたオウシュウクラウン。ひと叩きしたここは巻き返すと見て、こちらを本命にする。4歳を迎えた今年、このあたりで負けているわけにはいかないだろう。
ヤマニンエグザルトも栗駒賞では惨敗だったが、昨年後半の実績からここで一発があってもおかしくない。
ニューベリーは、どうも中央時の実績から人気先行の感じで、押さえまで。
◎オウシュウクラウン
○ダンディキング
▲ゲイリーエクシード
△ニューベリー
△タイキリオン
昨年から時期が早まった金沢の3歳重賞・北日本新聞杯。
4月16日の3歳A2戦に出走した馬が12頭中7頭に、同日の3歳条件交流戦に出走した馬が5頭というメンバー構成。
中心はフアンノネガイ。前走3歳A2戦では、一旦は先頭に立ちながらもブルーアロハに差し返されての2着。しかしここまで常にこの世代のトップクラスと対戦しながら9戦5勝2着4回のオール連対という安定感は抜群。
ブルーアロハも前走が2歳8月以来、8カ月以来の出走だったことを考えれば、ここもあっさりの可能性はある。
連下候補は条件交流組で、ダブルアーチャー、マルハチヘラクレス。
◎フアンノネガイ
○ブルーアロハ
△ダブルアーチャー
△マルハチヘラクレス
高知では3歳三冠第1弾の黒潮皐月賞。
近年、高知では2歳新馬の入厩がほとんどなく、出走全馬が中央や他地区からの移籍馬。
ここは中央から移籍し、それぞれ2戦して1、2着を1度ずつ分け合っているスパイナルコードとマルタカスティーヴを巡る争いになりそう。前走後続を6馬身ちぎったスパイナルコードを上位にとる。今回は両馬仲良く8枠に入った。
連下には、3歳1組と古馬E4戦を連勝しているミルスペックと、D級で勝ち鞍のあるパラダイスゲスト。
◎スパイナルコード
○マルタカスティーヴ
▲ミルスペック
△パラダイスゲスト
東海ダービー・トライアルとして行われる駿蹄賞は、ここにきて調子を上げてきた新興勢力が何頭かいて、興味深い一戦。
本命は4連勝中の牝馬シンメイジョアー。正月の新春ペガサスは2着に敗れたものの、3月の若草賞では後続を8馬身ちぎって逃げ切った。古馬に格付けされている中でも、前走でメンバー中最上位のA4組を1番人気で逃げ切っている実力は、やはり素直に評価すべきだろう。
2歳時のゴールドウィング賞に続いて、4月の笠松・新緑賞で重賞2勝目を上げたワイティタッチも力をつけてきた。前々走のB3戦では、その後4月30日の尾張名古屋杯を制したゴールドマジンガーに3馬身差の2着は胸の張れるレース内容。
評価を迷うのがマルヨフェニックス。遠征した園田ユースカップまで重賞2勝で、5戦4勝、2着1回。しかし1番人気で臨んだ3月のスプリングカップでは5着に敗れた。2歳暮れのライデンリーダー記念を制したときには497キロあった馬体が、年明け後は減り続け、スプリングカップは461キロでの出走だった。馬体を戻していれば、ここであっさりがあってもおかしくない。
ここまで3頭は、一応印に順番はつけたが、当日の状態次第で順番を変えるかもしれない。
連下候補は、正月の新春ペガサスカップでシンメイジョアーを退けたニシキコンコルドに、中央から転入後6戦5勝、2着1回と底を見せていないネオプラネット。
◎シンメイジョアー
○ワイティタッチ
▲マルヨフェニックス
△ニシキコンコルド
△ネオプラネット
ところで、この日の第6レース終了後には、03年の名古屋大賞典GIII、04年のかきつばた記念GIIIを制したマルカセンリョウの引退式が行われるらしい。結局はかきつばた記念が最後の勝ち星となり、昨年は東海桜花賞で4着に入るなどそこそこ走っていたが、12月6日のA2特別(4着)を最後に引退することとなった。名古屋所属馬でダートグレードを2勝したのは、今のところこの馬だけではないだろうか。東海地区だけにとどまらず、全国のダートグレード戦線を盛り上げた功労馬の1頭であることは間違いない。
今年で第8回を迎える兵庫チャンピオンシップJpnIIは、第1回、第2回こそ地方勢が制したものの、その後はJRA勢が5連覇。第3回以降、地方勢が2着に食い込んだのも04年(第5回)のタカラアジュディ(名古屋)のみで、それ以外はJRA勢に独占されている。
過去7年の勝ち馬はいずれも3番人気以内と、有力馬が順当に勝っている印象。しかし1番人気が勝ったのは2回のみ。期待ばかりが先行して断然人気となり、実際にレースをしてみたら案外だったという馬も少ない。
今回人気を集めるのは、ダートオープンのヒヤシンスSを圧勝しているフェラーリピサだろう。ほかにダートでオープンクラスを勝っている馬はなく、実績的にはこの馬を本命にしないわけにはいかない。
ダートで未勝利、500万を連勝したヤマカツブライアンもそれほど差はないと見る。母は阪神3歳牝馬S(現・ジュベナイルフィリーズ)を制し、そのほか芝の牝馬限定GIIIを2勝したヤマカツスズラン。ダートでは笠松の全日本サラブレッドカップGIIIも制したスピード馬。ヤマカツブライアン自身は、今回ダートでは1400メートルからの距離延長となるが、父ブライアンズタイム、母も芝2000メートルの重賞を勝っているだけに、心配はないだろう。
未勝利戦のダート勝ちがあるコートユーフォリアは連下。ゴールドキリシマは、ダートは1戦(5着)のみだが、鞍上が小牧太騎手だけにどんなレースを見せるか。
地方勢はなんとも心もとない。1月の園田クイーンセレクションを制したエンタノメガミは、その後は伸び悩んでいる。
上昇度に期待できるのは菊水賞を制したユキノアラシだが、一角崩しまではどうか。
サラ・プリンセス特別(笠松)、園田クイーンセレクションでいずれも2着のワイケイリズムは、中央の牝馬限定ダート500万下で13着惨敗では厳しそう。
笠松で2歳時に重賞2着2回のトミノダンディも、中央の500万下では通用していない。
◎フェラーリピサ
○ヤマカツブライアン
▲コートユーフォリア
△ゴールドキリシマ
△ユキノアラシ
◎フェラーリピサからだと配当はあまり期待できないだろうから、むしろ○ヤマカツブライアンからも流してみたい。
昨年まで1870メートルで争われていた兵庫大賞典は、今年から2400メートルになった。
昨年の3歳2冠馬チャンストウライは、地元園田では6戦負けなし。前走名古屋大賞典JpnIIIも、勝ったアルドラゴンから0秒6差の5着と好走した。古馬になって初重賞制覇のチャンス到来(笑)。
昨秋大井から転入したタガノインディーは、重賞2勝を含め地元では4戦全勝。今回と同じ2400メートルの園田金盃と六甲盃を制しているのは大きなプラス材料。
この2頭に人気が集中するなら、狙ってみたいのがグレートステージだ。2歳時の園田ジュニアカップこそ3着に敗れたものの、3歳以降、園田・姫路では、ダートグレードも含めて地元馬には一度も先着を許していない。
ジョイーレも、昨年12月の園田金盃こそ4着に敗れたものの、ダートグレード以外では堅実なレースを続けているだけに一角崩しがあってもおかしくない。ただ、その園田金盃では逃げ粘れなかっただけに2400メートルという距離は気になる。
◎タガノインディー
○チャンストウライ
▲グレートステージ
△ジョイーレ
オッズ次第だが、◎○はむしろ馬連複で元返し程度にして、タテ目の▲グレートステージからの配当に期待してみたい。
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7年連続で佐賀勢が制している九州皐月賞荒尾ダービー。佐賀での重賞上位馬の出走はないが、今回もどうやら佐賀から遠征の2頭に分がありそうだ。
飛燕賞4着のドリームインパワー、5着のタイガンジョウジュだが、すでに佐賀の古馬B級に格付けされているタイガンジョウジュを本命にしてみたい。
相手にはもちろんドリームインパワーだが、この2頭にしても目立った実績を挙げているわけではなく、荒尾勢にも一角崩しのチャンスは十分にありそうだ。
北海道から移籍し、荒尾では5戦4勝2着1回のゴールドサンダーがその筆頭。九州ジュニアグランプリ2着のスリーディーエア、飛燕賞6着のアトラスリードも連下候補。
◎タイガンジョウジュ
○ドリームインパワー
▲ゴールドサンダー
△スリーディーエア
△アトラスリード
第9回を迎えるかきつばた記念JpnIII。第1回から第5回まではJRA勢が連勝していたが、ここ3年は地方勢が勝利と、まったく傾向が変わってきた。さらに、02、03年は1番人気が勝って固い決着だったが、ここ3年は4番人気か5番人気の地方馬が勝ち、やや波乱の結果となっている。
今年もJpnIIIらしく、ある程度の実績馬ならどれが勝っても不思議はない、馬券的にも興味深いメンバー構成となった。
おそらく1番人気になるであろう、リミットレスビッドを巡る争いになりそうだ。58キロは厳しいが、前走黒船賞JpnIIIと、昨年末の兵庫ゴールドトロフィーGIIIで克服済み。小回りも苦もなくこなすため、死角はなさそうだ。
逆転の可能性があるとすれば、ダート路線では新顔のサチノスイーティー。芝のGIII(アイビスサマーダッシュ)を1勝の実績で、地方で行われるダートグレードに出てこられたのは幸運といえる。ただ、1月のガーネットステークスGIIIでは、トップハンデ59キロのリミットレスビッドが2着だったのに対し、7キロも軽い52キロのサチノスイーティーはリミットレスから0秒3差の5着だった。今回はこれが3キロ差に縮まっているため、この4カ月でよほど力をつけていない限り逆転は難しそうだ。とはいうものの、前走京葉ステークスのような先行して粘る競馬ができれば可能性もありそうで、年齢的な期待もこめてサチノスイーティーを本命にしてみたい。ただ、リミットレスビッドを相手に馬単で、というほど強気にはなれないが。
メイショウバトラーは昨年ダートGIIIを3連勝し、その後JBCマイルGIでブルーコンコルドの2着したときは、どれほど強くなるだろうと思ったが、1番人気に推された兵庫ゴールドトロフィーGIIIで掛かったままレースにならず5着に敗れてからは今ひとつのレースが続いている。昨年の勢いが戻れば、ここであっさりがあってもおかしくはないのだが。
昨年の覇者ロッキーアピールは4番枠に入ってしまった。マイペースで気分よく先行できればしぶといのだが、砂をかぶってしまうとまったくレースにならないという面があり、馬券を買う側としては狙いにくい馬ではある。
クーリンガーは1400メートルに実績がないので今回は見送る。ムーンバレイは吉田稔騎手で、前走名古屋大賞典JpnIIIのように先行して粘るレースができれば連下はあるかもしれない。
◎サチノスイーティー
○リミットレスビッド
▲メイショウバトラー
△ロッキーアピール
△ムーンバレイ