東海ダービー・トライアルとして行われる駿蹄賞は、ここにきて調子を上げてきた新興勢力が何頭かいて、興味深い一戦。
本命は4連勝中の牝馬シンメイジョアー。正月の新春ペガサスは2着に敗れたものの、3月の若草賞では後続を8馬身ちぎって逃げ切った。古馬に格付けされている中でも、前走でメンバー中最上位のA4組を1番人気で逃げ切っている実力は、やはり素直に評価すべきだろう。
2歳時のゴールドウィング賞に続いて、4月の笠松・新緑賞で重賞2勝目を上げたワイティタッチも力をつけてきた。前々走のB3戦では、その後4月30日の尾張名古屋杯を制したゴールドマジンガーに3馬身差の2着は胸の張れるレース内容。
評価を迷うのがマルヨフェニックス。遠征した園田ユースカップまで重賞2勝で、5戦4勝、2着1回。しかし1番人気で臨んだ3月のスプリングカップでは5着に敗れた。2歳暮れのライデンリーダー記念を制したときには497キロあった馬体が、年明け後は減り続け、スプリングカップは461キロでの出走だった。馬体を戻していれば、ここであっさりがあってもおかしくない。
ここまで3頭は、一応印に順番はつけたが、当日の状態次第で順番を変えるかもしれない。
連下候補は、正月の新春ペガサスカップでシンメイジョアーを退けたニシキコンコルドに、中央から転入後6戦5勝、2着1回と底を見せていないネオプラネット。
◎シンメイジョアー
○ワイティタッチ
▲マルヨフェニックス
△ニシキコンコルド
△ネオプラネット
ところで、この日の第6レース終了後には、03年の名古屋大賞典GIII、04年のかきつばた記念GIIIを制したマルカセンリョウの引退式が行われるらしい。結局はかきつばた記念が最後の勝ち星となり、昨年は東海桜花賞で4着に入るなどそこそこ走っていたが、12月6日のA2特別(4着)を最後に引退することとなった。名古屋所属馬でダートグレードを2勝したのは、今のところこの馬だけではないだろうか。東海地区だけにとどまらず、全国のダートグレード戦線を盛り上げた功労馬の1頭であることは間違いない。