川口所属の32期。2月23日に行われたGI開設記念グランプリレース(以下開設記念)で念願の地元グレードレースを制覇!その時の状態や気持ち、今後の目標などお話しして頂きました。
(取材日:2022年3月30日)
インタビュー / AKI
AKI:GI開設記念優勝おめでとうございます!
小林:ありがとうございます!
AKI:優勝した今のお気持ちはいかがですか?
小林:目標としていた"地元の記念で結果を出す"ということを達成できたので凄く嬉しかったですね。地元は応援してくれる方や見てくださる方が遠征より多いので、いつも以上に頑張ろうという気持ちが勝手に強くなります。
AKI:節間は着もまとまっていましたがエンジンの状態はいかがでしたか?
小林:去年も良い状態ではあったんですが、今年に入ってより高い状態で安定してます。開設記念の時も初日から動いてくれていたので、エンジンの状態は良かったと思います。今年に入ってヘッドを替えてるんですがそれが良いのかも知れないですね。良い状態がより良くなった感じです。
AKI:予選道中は1着というのがありませんでしたが、その辺りはどう感じていましたか?
小林:数えるほどしか優勝したことないんですが、自分が優勝する時って予選道中1着が少ないんです。自分の分析では、1着が取れないと上積みを求めて扱っていくんですが、1着が取れると「1着取ったしな...」と整備に消極的になってしまうんです。なので、予選道中の1着が少ない方が整備に積極的になって優勝戦で結果が残せてるんだと思います。開設記念も優勝戦が1番良い状態でした。
AKI:開設記念の2枠は優勝が続いているんですが、そのことはご存知でしたか?
小林:実は全く知らなくって。確かに有吉さん(飯塚25期:有吉辰也選手)が2枠で優勝したのも覚えてたんですが、それを思い出したのもレースの後で。なので、意識は全くなかったです。ただ、初めてのGI制覇(2020年伊勢崎ムーンライトチャンピオンカップ)も2枠で相性が良い枠だなとは感じています。結構2枠ってみんな頑張れる枠じゃないですけど、1枠にかかるプレッシャーがなくそれでいて良い位置というイメージです。気持ち的には少し楽だと思いますし、自分的にはだいぶ熱い枠です。
AKI:その2枠から見事なスタートが決まりましたよね!
小林:本当にスタートが切れました。初日からスタートは悪くなくって、少しづつセッティングを扱って準決で凄く良いスタートが切れました。最終日の朝練でも凄く良いスタートが切れて、そのままの良いイメージで優勝戦に臨むことができました。そういうのもタイミングが良かったのかもしれませんね。スタートに関しては常に意識をしていて、大きなレースになればなるほどスタートからの1周目の展開作りが大切。その中で、自分はまだまだスタートが速い方だとは思っていなくって、もっともっと向上させたいという気持ちしかありません。
AKI:エンジン、スタートと感触が良かったわけですが、優勝戦の前から手応えというのはあったんですか?
小林:マシーンの手応えとか、スタートが朝練から切れているというのはあったんですが、優勝できるという手応えがあったかというとそういう訳ではありませんでした。メンバーも凄かったですし、優勝を狙うぞ!という感じではなかったですね。まずは、自分のベストの展開を作れるように頑張ろうと思っていました。レース前に緊張することもあるんですがメンバーがすご過ぎる分、優勝を良い意味で意識し過ぎることもなく緊張もそこまでありませんでした。あのメンバーと一緒に走れるだけで幸せという気持ちでしたね。まだまだ自分は上位級の選手に何もかも足りていないと思っています。その気持ちが優勝戦で気負わず臨めたんだと思います。
AKI:トップスタート切ってからの8周回ですが、誰かがずっと後ろにいる状態でした。どんな気持ちで走られていたんですか?
小林:開設記念の前のGIキューポラ杯でも優勝戦走って、今回と同じようにトップスタートからの逃げだったんです。その時は本当に長く感じました。けど、今回は気負ってない分長く感じなくて、気持ちの持っていき方で8周回の感じ方っていうのが凄く変わるんだなと思いましたね。スタート切った後もすぐ後ろに加賀谷さん(川口27期:加賀谷建明選手)がいたんですが、ひとコーナ、ひとコーナー、他のことを考える余裕がない状態でそれも良かったと思います。一度、加賀谷さんに捌かれたところも気負ってたら逆転できてなかったと思います。集中出来ていましたね。
AKI:ご自身で振り返って優勝戦は何点くらい付けられそうですか?
小林:100点に近いですが100点ではないですね。何がダメとかではないんですが、100点のレースはここじゃないというか、もっと先にあるかなぁと思っています。自分より良いレースをする人は沢山いるし、優勝戦も自分のベストは出せたんですけど、100点ではないという感じです。
AKI:以前のインタビューで豆腐のメンタルで木綿くらいにはなったかなぁと仰っていたんですが、優勝してまた少し強くなったんじゃないですか?
小林:オートレースはメンタルスポーツで、メンタル次第で結果が左右されるとより実感するようになりました。なので、去年からさらにメンタル強化に取り組んでいます。その結果なのか、自分のメンタルをコントロールできるようになってきてるなと感じています。高野豆腐くらいにはなったかもしれないです(笑)けど、自分の中ではまだまだですね。そのメンタルトレーニングもやればやるほど奥が深いし、もっと知識量を増やせれたらさらに面白い精神状態を作れるんじゃないかなと思っています。
AKI:いろんな努力をされて目標の地元グレード制覇を実現されましたが、次の目標は考えていますか?
小林:次はSGの優勝戦に乗ってみたいです。優勝戦の10周を体感したいですね。今まではSG準決4着がマックス。SGの優勝戦への壁はあると思うんですが、その壁も自分で作っちゃってると思うんですよね。自分の中でSGをよりSGにしちゃってる気がするんです。SGの舞台は凄く憧れてて、出れるだけで高ぶるような大会で、その気持ちが自分でハードルを上げてしまっている。なので、そこも開設記念の時のような精神状態を作れればSGでも良い走りができるかなぁとか考えています。SGになると走る前から気持ちで負けている感じ。結果的に負けたとしても走る前から気持ちで負けるのはダメだなと思っています。なので、高野豆腐よりも硬くならないとですね。
AKI:着実にレベルアップされてますし、その目標へも少しづつ近づいていきたいですね!
小林:そうですね。SG優出までどれくらい足りてないのか分からないですし、どれくらい時間がかかるかも分かりません。ここから凄く時間がかかるかもしれないし、タイミングが合ってすぐに優出出来るかもしれない。運やタイミングも凄く大切だと思います。
AKI:21年度前期には初のS級にもなりましたが、いかがでしたか?
小林:やっぱりレースの展開が変わっちゃいますね。最高ハンの1、2個外の枠に行くということ。その1、2個がより1着を遠のける感じです。捌きやスタート力の向上は必須ですよね。
AKI:となると、今の課題は捌きですか?
小林:そうですね。捌き、そして1周目の展開作りですね。自分で良い位置を取りに行くというところですね。上位級の選手は絶対その位置を取りに行ける、その技術を盗んでいかないといけません。捌きに関しては少しずつは良くなっているんですが、まだまだ課題だらけです。後は、独走力も課題ですね。今すごく意識していることでまだまだ足りていません。走りを見て凄いなと思うのが、同期の中山光くん(川口32期:中山光選手)ですね。開けっぷりが凄いですし、コーナーがめちゃくちゃ速いんですよ。その辺がまだまだ足りてないと思うので意識して向上させていきたいです。グレードレースをとって嬉しい気持ちもありますが、課題だらけでまだまだです。
AKI:けど、その終わりがないところが楽しそうですね!
小林:そうなんです!そこが最高です!オートレースめちゃくちゃ楽しいです!課題がいつもあるので、どうこの課題を克服していこうかと考えるのもすごく楽しい。日を追うごとに楽しくなっています。自分の思った成績じゃなくても、視点を変えれば嫌なことではなくって、みんなが嫌だと思うことも意味があることだと思っています。なので、自分にとっては嫌なことってないんです。なので、本当に楽しいです!
AKI:4月の末にはSGオールスターも控えていますね!
小林:そうなんです。地元で開催されるし、6日間も走れるなんて!もう最高です!!6日間という新たな試みで大会の流れも変わってくると思うので、どう変わってくるのかも楽しみですし、応援してくれる人たちのおかげで出れる大会なんでより気持ちが入りますね。状態も良いので、お客さんが盛り上がるレースをしたいです!
AKI:それでは最後にオッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします!
小林:突き抜けた力はないんですが、諦めないということだったら上の選手にも負けないっていう気持ちでやっています。今後も諦めないレースを見せていけるように頑張りますので、応援をお願いします!
(写真は川口オートFacebookより)
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。2013年4月~2018年3月まで飯塚オートイメージガール3代目「勝利の女神」として活動した後、レポーターを経て、現在は飯塚オートCS放送、ネット放送のメインMCを担当。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベントやYouTube配信などに出演中。
飯塚所属の27期。オートレース界を代表する選手の1人。2021年度もSGを制覇。どんな1年だったのか振り返って頂きました。そして、2022年度はオッズパークとのスポンサー契約が決定!更なる活躍に期待です!
(取材日:2022年3月5日)
インタビュー / AKI
AKI:2021年度はSG全日本選抜、地元GIダイヤモンド連覇!ご自身で振り返ってどんな1年でしたか?
荒尾:優出に関してはかなりしてるんですよね。ただ、優勝する確率というのが低い。メンバーが揃うとエンジン状態が普通だと勝てないですね。
AKI:そのエンジン状態は1年通していかがでしたか?
荒尾:高いところで安定はしてるかな。ただ、グレードの優勝戦となると足りない。悪くはないですけどね。2020年地元飯塚であったオッズパーク杯SGオールスター・オートレースの時が良すぎて。あの時は完調だった。優勝戦でも1枠からスタート決めれなかったけど捌いてのぶっちぎり。あの時が選手人生でマックスにエンジン状態が良かった時だと思います。その時と比べると足りないなぁという感じですね。
AKI:完調のエンジンから落ちてきてると感じたのはいつ頃なんですか?
荒尾:その年のGIダイヤモンドあたりから怪しかったんですよね。オールスターをピークに徐々に落ちてきた感じかな。パーツも色々交換するけど完調というまでの状態にはなってないですね。最高な状態を知ってるからこそ欲をかき過ぎちゃいます。
AKI:そんな中でも、2021年SG全日本選抜を制覇しています。その時の感触はどうだったんですか?
荒尾:...なんか良かったですね(笑)優勝戦で信夫さん(浜松24期:伊藤信夫選手)と周平(伊勢崎31期:青山周平選手)がやり合ったやつ。その節の初日とかは正直良い状態と言えなくて。準決勝で大きくセッティングを振ったら良くなったんですよね。けどやっぱり前年のオールスターの方が良かったかな。今もその完調だった時の状態を探している状態です。
AKI:青山選手、鈴木圭一郎選手、荒尾選手と3強と言われることもあると思います。どのように感じていますか?
荒尾:俺は2人にちょっかい出してるだけ。あの2人は確実に1着を取ってくるけど、自分は凌いで凌いで勝ち上がってくる感じ。優勝戦には残るけど、あの2人みたいに優勝回数をかせげる感じではないです。けど、「荒尾おるなぁ、ちょっと買ってみるか!」と思ってくれたら良いなぁと思います。あの2人はまだまだこれからがあるので自分はちょっとちょっかい出して。けど、隙があれば自分が勝てるように戦っていきたいですね。自分も40歳を越えてただガツガツするだけじゃダメだと思う。GIIレジェンドカップにも出る様になったわけで、そんな選手が周平や圭一郎と同じことしてたら周りに何言われるか。実際自分も若い時はガツガツしてエンジン壊したりいっぱいしてきたけど、今は年齢とその経験があるからそれを活かしていかないといけないと思います。だから、2人と同じことをしててもダメ。あの2人は本当に良く練習してますよ。
AKI:荒尾選手といえばスタート巧者というイメージの方が多い中、荒尾選手自身は最近はそうでもないと仰っていますが。
荒尾:決して自分が遅くなったわけではなく、周りがみんな速くなってきた。特に周平や圭一郎が速すぎて勝てないからなんとかスタート行かれないように。0mは仕方ないとして10mオープンでは枠を主張できるようにと思って色々試したり練習をしています。やっぱり新型クラッチに変わったことは大きいですね。今が旧型なら勝ててたと思うけど、まだ対応し切れてないところがある。セッティング、切り方ともにですね。やっぱ20年近く旧型でやっていたことをポンっと変えろと言われても難しい。それに、旧型の時は深く考えずふかして離すだけで良かったし、切れなくなったら新品のクラッチ盤を入れれば良かった。けど、今の新型クラッチは繊細。クラッチ盤の枚数も増えたし、クラッチ盤の薄さも0.0何ミリ違うだけで切れなくなったりする。その辺りでの戸惑いはありますね。凄く切れる時もあるけど安定しない。今のオートレースは序盤で良い位置取れないと戦えないので今もスタートは研究中です。ただ、自分の中でのスタートは1周回3コーナーまでのこと。貢さん(伊勢崎22期:高橋貢選手)も同じことを言ってましたね。スタートが切れてる切れてないはあるけど、1周回3コーナーまでは自分の判断次第だと思う。なので、大事なのは"1周回3コーナーでどの位置につけられるか"ですね。ここまでが自分が思うスタートです。
AKI:2月の浜松GIスピード王決定戦の優勝戦では落車もありましたが、今回(レジェンドカップ準決終了後にインタビューを行いました。)は落車の影響も大きくなく優出できた感じですか?
荒尾:基本的に腰回りを簡単にしています。1番前!1番下!とか。みんなは、ハンドルの幅が何センチとか、サドルをこの位置にしてとかしてるけど、自分はバコン、ガコン!で終わる様にしています(笑)
AKI:そんな感じなんですね!(笑)探せばもっと乗りやすいところがあるかもしれませんよ!?
荒尾:良いんよ大体で!大丈夫大丈夫なんとかなる。もちろん細かく合わせる人もいるけど自分は落車も多い方だしこのスタイルが合っている。なので、落車後も腰回りに関しては大きな影響はないと思ってもらって大丈夫です。エンジンに関してはクランクやヘッドを交換したりはしましたけど、セッティングは大体のところが決まっています。今回も良くはないけど悪くもない感じ。経験値ですね。ただ、エンジンが出てないと風の影響をもろに受けるということが分かりました。今まではそんなに気にならなかったんですが、今回の伊勢崎2日目に最後の最後に松尾さん(山陽26期:松尾啓史選手)に差されたのにはびっくりしたし、風の影響が大きい事がわかりました。そういう時は、さくちゃん(伊勢崎26期:佐久間健光選手)に音を聞いてもらったりします。
AKI:いろんな経験をして最近では毎年のようにSGでの優勝がありますよね!
荒尾:そうですね。やっぱりたっくん(日本競輪選手会福岡支部所属:園田匠選手)に教えてもらった整体の先生に出会ってから変わりましたね。人生のターニングポイントと言っても過言じゃない。メンタル、意識の問題、力を入れないということなどを教えてもらいました。10年ぶりにSGを取った2017年スーパスター王座決定戦の半年前に整体の先生と出会ったんですがそこから確実に変わりましたね。
AKI:今年に入って2度の優勝。しっかりとスポンサーの冠開催で勝つところが流石ですね!!
荒尾:ちゃんと仕事してるんですよ!(笑)やっぱ応援してくださってる開催はいつも以上に力が入りますし頑張らないと!と思います。
AKI:約4年ぶりのミッドでも存在感を見せつけて優勝しました!
荒尾:あの開催、実はエンジンが全く出てなかったですよね。けど、スタートが凄く切れてたんです。最初は違和感しかないんやろうなぁと思って練習に行ったら「すげーキレるやん!!」ってなって。そのままレースでも切れていました。消音になっても違和感なく乗れてますね。
AKI:4月から新年度も始まりますが、どんなレースをしていきたいです?
荒尾:綺麗なレースをすること、ですね。無理な捌きをせず。SGだからとか考え過ぎると力も入るし、お金をかけてるお客さんからすると普通開催もグレードレースも関係ない。どんなレースも綺麗なレースを心がけたいですね。
AKI:荒尾選手は積極的にスポンサー契約をしてオートレースの普及活動をされていますが、この度オッズパークさんともスポンサー契約が決まりましたね!
荒尾:そうなんです!本当にありがたいことですよね。走る広告塔になります!(笑)イベントとかはなかなかできないですがレースやリモートのイベントなどで"荒尾がおったら面白いな"って思ってくれたら嬉しいです。なので、どうか複数年契約をお願いします(笑)
AKI:それでは最後にオッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。
荒尾:スポンサー企業の皆様とともにオートレースを盛り上げていけたらと思っています。これからも応援お願いします!!
(写真は浜松オート、伊勢崎オートfacebookより)
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。
浜松所属の32期。全国屈指のスタート巧者。大きな舞台でも得意のスタートを決めレースを盛り上げている。そんな鈴木選手が伊勢崎、浜松と2節連続完全Vを飾った。意外なのが約4年ぶりの優勝になったということ。車はどんな状態だったのか、今後の課題、目標などもお話ししていただきました。
(取材日:2022年3月1日)
インタビュー / AKI
AKI:伊勢崎、浜松と2節連続完全V!おめでとうございます!
鈴木:ありがとうございます!
AKI:まずは、伊勢崎についてですがエンジンは何か扱われていたんですか?
鈴木:実は何もしてなくって。伊勢崎の前の節も晴れに関しては良かったと思います。ただ、足回りに関してはセッティングを変えて凄く乗りやすくなっていました。というのも、年末にやっしー(伊勢崎32期:松本やすし選手)がフォークのダンパーにダメなパーツがあることを見つけてくれて。そのパーツを年末の川口の開催中に替えて優出することができました。そこから、新しいパーツで少しずつセッティングを合わせていって今にいたる感じです。
AKI:ダンパーはどのようによくない状態だったんですか?
鈴木:全然気付かなかったんですが壊れてたみたいで。けど、やっしーの言葉は今でも信じてません(笑)
AKI:けど、松本選手の言葉で乗りやすくなったんですよね?(笑)
鈴木:はい。かなり乗りやすくなりました(笑)
AKI:鈴木選手はハネ持ちですが、フォークの不具合が見つかってからはだいぶ良くなったということですか?
鈴木:タイヤを選べば、ですね。今までの状態からするとかなり乗りやすくはなっています。
AKI:そうなると、エンジン自体はかなり良い状態だったんですね!
鈴木:そうですね。エンジンはほとんど扱わず良い状態が続いていました。足回りがしっくりきて良くなった感じです。
AKI:前検日の動き、手応えいかがでしたか?
鈴木:日中の練習では少し違うというか、暑いと合っていないかなという感じ。物足りない感じでした。なので、レースは夜で良かったと思います。昼間とは全く違う動きをしてくれました。試走も上がりも良いタイムが出ました。
AKI:試走から本当に良いタイムが出ていましたよね!優勝戦では試走3.26というタイムでした!
鈴木:試走3.26はベストタイムだったみたいです。ただ、感触はもっと出てると思ってました(笑)それに3.26がベストと思っていなかったので、もっと出したことあるものだと思っていました(笑)
AKI:体感はかなり良かったということですね!
鈴木:かなり良かったです。ここ最近で1番手応えはありました。
AKI:スタートには定評がある鈴木選手ですが、伊勢崎ではしっかり連日0台のスタートでした。タイミングからバッチリという感じでしたか?
鈴木:実はタイミングを普段から気にしていなくて。みんなには理解してもらえないんですが(笑)3秒前から自分のリズムで切っています。みんなは「時計の三角に針が入ったら切る」と言いますが自分は見ていません。時計は3秒前まで見て、その後は自分でカウントして切ります。フライングを持ってる時は3秒前の少し前からカウントします。
AKI:凄い感覚ですね!タイミングが揃ってると言うことは感覚バッチリ!
鈴木:なのかな?浜松もLEDの時計に変わったけど特に違和感はないです。浜松の時計は他のレース場よりも少しタイミングが遅くなると言われていますが、その感じも変わりませんし問題はないです。なので、早く切りたい時はそのリズムを自分の中で早くするだけです。なんて言うのかな、吹かし方のリズムですね。
AKI:その自分の中でのリズムでスタートを切った後、勢いよく伸びていきますが近況の切れはいかがですか?
鈴木:少しムラがありましたね。今でも若干あるかな?伊勢崎と浜松の優勝戦では切れたけど、練習では切れなかったり。ただ、浜松に関してはスタートの感触は良かったですね。
AKI:伊勢崎での優勝が意外にも2018年3月以来の優勝ということで約4年ぶりの優勝でした。そのあたりのお気持ちはいかがですか?
鈴木:ずっと優勝できてないのが嫌で。本当に優勝できなかったから。足回りの弱さですね。初日良くても、タイヤを交換したらガクッと崩れるというのが多かった。それが、年末のパーツ交換からセッティングが合ってきて優勝できました。優勝できたことにびっくりしましたし、めちゃくちゃ嬉しかったです。
AKI:その後、地元浜松に戻っても勢いは止まりませんでしたね!
鈴木:ですね。伊勢崎もですが、車が扱いやすくなった分ハネもなく行きたいところに行ける様になっていました。車は完璧に近い状態でしたね。浜松では日中でも冷え込んでくれたのが良かったですし、伊勢崎より感じは良かったかもしれません。伊勢崎は寒いのに少し滑る感じがあったんですが、浜松は暖かい割には滑りもなく乗りやすいなぁと言う感じでした。
AKI:その浜松でも上がり3.357という好タイムが出ましたね。
鈴木:そうですね。凄く良い流れで2節連続完全Vをする事が出来ました。6連勝というのも初めてのことなので嬉しいです。後は、1着を早く沢山取りたかったので。
AKI:というのは何か目標があるんですか?
鈴木:自分のライバルは友和(浜松32期:中村友和選手)で。今まで全部負けてるんですよ。初勝利、初優勝、最重ハンデになったのも友和が先。1着回数、100回、200回に先に達成したのも友和が先。ちょっと前に友和が200回超えてそれを追いかけていたんですが、やっと1着回数を超えることが出来たんです。一つ越えました。後は優勝回数が友和が7回で、自分が4回、ここも意識しています。
AKI:凄く良い勝負してますね!ただ、スタートは勝ってませんか?
鈴木:そうなんですけど、スタートした後が遅いんでしょうね(笑)けど、お互いにスタートのことを聞かれたら教えたり、レース道中のことを聞かれたら教えてもらったり、切磋琢磨しています。
AKI:1着回数で前に出ましたが、次はどこを狙っていきたいですか?
鈴木:優勝回数と、グレードですよね。まだ二人とも記念を取れてないから。まだ記念を取れるほど仕上げ切れない実力なんでしょうね。
AKI:その記念優勝に向けて足りない部分、課題というのはどのあたりにあると思いますか?
鈴木:今まではハネが全くない状態で記念の優勝戦に乗れたことがありませんでした。なので、今の状態で乗ってみたいのもあるし勝負できる気がします。後は、天気ですよね(苦笑)やっぱり雨は苦手意識があります。なんでみんなアクセルを開けれるのかわかりません。なんで滑らないの?と。多分車の押さえ方なのかなんなのか。毎回違うセットでは行くようにはしているんですがなかなか上手くいかないですね。ただ、斑走路は割と得意意識があります。少しでも白い部分が見えてくれてた方がいいです。全部が濡れてる方が滑りが気になります。
AKI:雨の心配はありますが今の状態でのグレードレースが楽しみということで、間も無く山陽の特別GIプレミアムカップがありますね!
鈴木:晴れなら楽しみなんですけどね(笑)どこまで戦えるか、頑張りたいです。
AKI:課題のお話をお聞きしましたが、明確な目標は?
鈴木:やっぱり記念の優勝です。瑞季(川口32期:小林瑞季選手)も記念を2本目獲ったし。言い方が悪いけど養成所から考えると「瑞季が取れるんなら自分も。」という気持ちはあります。GI、SGとタイトルを取れる様になりたいです。それに、師匠(浜松21期:馬場雄二選手)がGIを取っていていつも言われるんですよね。早く取れと(笑)なので、GIと師匠の通算優勝回数6回を超える事が目標です。
AKI:去年はSGオールスターで優出もありました。SG準決の壁は感じますか?
鈴木:やっぱり壁はあると思います。けど、気持ち的にはそこまでなくって。僕は短ハンデの方が得意なので、人が前にずらっといるよりはグレードの方が良いです。だからこそ、今年の足回りでグレードレースをいっぱい走りたいなぁと思っています。年末の王座決定戦にも出てみたいですし。昨年末は身近で見ていて悔しい気持ちがありました。ポイントも持っていたし完全に手の届かない場所ではないと思ったので余計に悔しかったですね。なので、今年は年末も視野に頑張りたいです!
AKI:それでは最後にオッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。
鈴木:スタートは今まで以上に切れるように、桁違いのスタート見せれるように。そして、ハネが直ったのでレース道中ではたれず信用してもらえる様なレースをしたいです。そして、オートレースは捌いていくところが見てて1番面白いと思うので、そんなレースが出来る様に頑張ります!!これからも、応援よろしくお願いします。
(写真は伊勢崎オート、浜松オートFacebookより)
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。
伊勢崎所属の31期。2021年のスーパースター王座決定戦で優勝、3連覇を決めた。2021年にはグランドスラムも決め充実の2021年となった。今年に入っても勢いは変わらず、今年最初のGIでも強さを見せつけ優勝。良い流れを作り、すでに今年3度の優勝(2022年2月16日時点)を飾っている。去年、今年と青山選手自身はどう思っているのか。お話をうかがいました。
(取材日:2022年2月16日)
インタビュー / AKI
AKI:まずは年末スーパースター王座決定戦、優勝おめでとうございます!3連覇!好相性の大会ですね!
青山:なぜか分からないけどSGで1番優勝している大会です。相性はあんまり考えたことはないですが。
AKI:今回の大会は、決定戦は3番目の選択順で1枠が空いてました。
青山:そうなんです。予選道中で苦しんでいたので少しでも内枠がいいなぁとは思っていました。けど、まさか1枠が取れるとは思ってなかったので良かったです。
AKI:苦しんだ予選ということは、良い状態という感じではなかったんですか?
青山:そうですね。初日1着で良かったんですが、2日目以降がスタート行ってやられるというのが多くて。なので、4日目終わってセッティングを大きく振って夕方練習に行ってみました。すると、感触が良くなっていて。11Rを走ることが多かったので、王座決定戦のレース前も半信半疑な感じでした。こんなんじゃダメかな?とも思ったけど練習が良かったのでその感触を信じていきました。
AKI:そんな中、臨んだレースは黒川選手がトップスタートを切ってそれに続くかたちとなりました。あの辺りの気持ちはいかがでしたか?
青山:クロちゃん(川口33期:黒川京介選手)のスタートは想定内でした。行かれちゃうかなと思っていたし、上手くいけばトップスタート、という気持ちでした。スタート行ければ抜かれないだろうとも思っていたので、そこまで深くは考えていませんでした。どちらにしろ、王座決定戦のメンバーでスタートは行かないと!とは思っていたので、まずは自分のスタートを切ろうという気持ちです。
AKI:スタート後すぐに黒川選手を捉えて先頭に立ちましたね!
青山:なんとなくクロちゃんが跳ねていて。一度体勢作ってと考えていたんですが上手く行けちゃって。5日間の中では乗りやすさがありましたね。けど、結構周回が残っていたので耐えられる自信はありませんでした。最初周回盤見た時は確か「8」だったんですが、捌いたのも早い段階だったし感覚的にも「ですよね」と思いましたね(笑)そこから、滑らさないように、自分のペースというか。千切って勝つという展開はなかったし、12Rになってエンジンがどうなるか分からなかったので、コースを外さないように自分の走りに集中して走るようにしていました。
AKI:青山選手は抜かせない走り、選手の方の抜きづらいと言いますが、青山選手自身は抜かせないという技術に関しては向上しているなと感じますか?
青山:それは、、、あまり?(笑)抜かれちゃうこともあるし。抜かれないように一生懸命走ってるだけです。本当は先頭に立ってペースを上げて走れたら良いんですけど。なので、自分的にはスピード戦で勝てたらいいなぁと思っています。
AKI:昨年はグランドスラムもデビュー最短で達成されました!改めて2021年振り返っていかがですか?
青山:成績だけでいうと、グレードの優勝や記録を作ることができたけど、一昨年の方がエンジンが良くて思ったようにレースが出来た印象です。調整で悩む時間が去年の方が多かった。パーツ交換も結構したし、下回りもしました。一昨年は2回くらいしかしていないんですよね。スーパーハンデでも戦えたくらい良い状態だったんですけど、そこから考えると2021年は少しエンジン状態を崩しやすい、少し状態を落としてしまったなぁという1年でした。ベースの状態としては良いんですけどね。2020年がとにかく良かったのでそこの比較ではという感じです。やっぱ上を求めてしまいます。
AKI:ただ、今年最初のグレードのGIシルクカップでも優勝を決めましたよね!
青山:そうですね。昨年から変わらない感じで来れてます。
AKI:優勝戦ではすごいスタートも決まりました!
青山:そうでしたね。スタートがめちゃくちゃ切れました。シルクのようなスタートが切れたら誰にも負けないくらいのスタートは持ってると思っています。けど、あそこまで良いスタートはなかなか切れなくって。なんであの優勝戦で出たんだろうと思うくらいたまたま出ました。超抜スタートが出る頻度は今も昔も変わらないんですけど、少し安定してきたかなぁとは思います。以前は、少し切れなくなると欲をかいてセッティングを変えてみたりしてたんですが、今は切れた時のセッティングのまま大きく扱わないようにしています。ムラの幅は小さくなっていると思いますよ。
AKI:今年すでに3回の優勝をしていますが、ご自身ではどう感じますか?
青山:そうですね。3回も優勝出来ていますし、流れは最高ですね。
AKI:5期連続のNo. 1というのも決まりました。以前はNo. 1のプレッシャーを感じるというお話もありましたが、現在はどうですか?
青山:今は何もないです。最初の頃はちょこっとあったけど今は特になし!(笑)って言ったら変だけど。いつかは抜かれるものなので、1番でも2番でも、3番でも一緒かなと思います。たまたま半期の成績が良かっただけで、何位でもやることは変わらない。負けたくない気持ちはもちろんありますけど、No.1にこだわらず、No.1だからこれをしなきゃというのはないです。記録にもこだわるタイプでもないですし。頑張った先に記録があるだけです。けど、負けず嫌いは間違いないです!
AKI:2020年、2021年とお話をいただきましたが、今年はどんな1年にしたいですか?
青山:毎年"去年以上に今年は上を目指す"という気持ちで走ってはいます。ただ、2020年と2021年の比較だと難しいですね。毎年SSを区切りに走っていますが、オートレースはシーズンオフがある訳でもなく次の年のレースもすぐにきてしまいます。選手でいる限りはこの生活を続けなければいけないので、毎年の目標とかは難しいですね。ただ、1着を取っても100点のレースってのは自分の中でなくって。イコール反省点はある。エンジンに関しても、走りに関しても、ああしとけば良かったなというところが出てくる。そう言った意味で一個一個消化していくことを続けていって確実に少しずつでも成長していきたいと思っています。
AKI:青山選手のレベルまでいくと高いところのさらに上のレベル、かなり大変な作業ですよね。
青山:そうですね。もうここまでくると下がる一方になってくる。これは自覚していることで、いつ崩れ落ちるか分からないと思っています。自分自身が崩れる場合もあるし、クロちゃんみたいな下からの突き上げもある。自分がデビューした当時の一線級の選手より、今は自分が外で走れている、追われる立場になっているということ。いつかは抜かれてしまいます。そうならないように今は頑張るしかない。若さには勝てないと思うので、それに対抗できる努力、先輩の真似をして、自分のできる限りのことをして。諦めるのは簡単なので、5、10年後に繋がっていくよう、目の前にあるチャンスを掴めるように、日頃から頑張って少しでも成長していきたいと思います。自分は1着だけがズゴイ事ではないと思っていて。No. 1以外にもすごい選手はいっぱいいるし、いろんなことを感じて走ってる選手はいっぱいいる。自分だけが大変じゃないですし、これからもいろんな先輩の姿をしっかり見ていきたいと思います。
AKI:以前もモチベーションを保つことの大変さをお話しされていました。現在もモチベーションを保つことは大変ですか?
青山:やっぱり大変ですね。なので、レースが終わるごとに切り変えて、休みの時は仕事のことはなるべく考えずに、休みを満喫するようにしています。家族との時間を大切にしています。ただ、子供も少しずつ大きくなってきて、親と遊ばなくなるから少し寂しいですね(笑)なので、しっかり家族との時間を大切にして。後は、コロナもまだまだ落ち着いていないので、走れる有難みを忘れずに頑張りたいです。後は、選手みんなに言えることだと思うんですが、オートレース、競走が好きなので今はそれがモチベーションですね。
AKI:青山選手はSNSでファンの方の応援コメントにお返事をされたりしてますよね!
青山:自分ができることはしたいなぁと思っていますし、応援の言葉は本当に有難いです。この世の中、皆さん大変な訳じゃないですか。その中で車券を買って、頑張って下さいと言われると励みになりますし嬉しいです。今はお客さんがレース場で楽しめるから良いんですが、去年は見れない期間もあって。なんかのグレードレースを優勝した時が無観客ですごく寂しかったのを覚えています。全然雰囲気が違いましたね。正直、見られてるプレッシャーもあるんですが、いざ無観客でレースをしてみると応援してもらえる有難みをすごく感じました。声援でレースを盛り上げてもらっている、お客さんの存在は本当に有難いです。改めて大切さに気付かされました。
AKI:話は変わりますが、来年度もオッズパークとのスポンサー契約が決まったんですね!
青山:はい!おかげさまで2年目もスポンサー契約をして頂けることになりました。今はイベントが出来ないのが残念ですが、コロナが落ち着いた時はイベントもどんどんしていきたいですね。なので、イベントが出来ない分良いレースを見せていけるように頑張ります!
AKI:それでは最後に、オッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。
青山:まだまだ、コロナ禍でファンの方との交流は出来ないんですが、走りと車券、今出来ることでの貢献を。そして、またイベントなどができるようになったら、皆さんと交流出来るように、オッズパークさんを盛り上げていけるよう頑張ります!これからも、よろしくお願いします。
(写真は川口オート、伊勢崎オート提供)
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。
山陽34期。怪我でデビューが遅れる中、懸命なリハビリとデビュー後の練習で見事初優勝を飾った。その時の気持ちや状態、今後の課題や目標をお話しして頂きました。
(取材日:2022年1月26日)
インタビュー / AKI
AKI:デビュー初優勝おめでとうございます!
古城:ありがとうございます!
AKI:優勝を決めた今のお気持ちはいかがですか?
古城:先輩とか友達が見てくれていて"おめでとう"と言ってくれるんで嬉しいですね。
AKI:初日は6着という成績だったんですよね。
古城:そうなんです。本当にギリギリのところで勝ち上がった感じです。着とタイム点で他の選手の結果待ちという感じでした。初日のエンジンは全然良くなかったですね。11月の若獅子杯前後くらいからずーっと良くなくって。部品やフレームも交換していたんですけど全然良くなりませんでした。鈍感なんでどこが悪いとか良くわからなくて、その時は精一杯乗ってもタイムが出なかったり...。とにかく良くなかったですね。
AKI:ただ、2日目からは3連勝で優勝を決めましたが、どこを扱ったんですか?
古城:初日が終わって、松尾啓史さん(山陽26期:松尾啓史選手)と話して「クランクを換えてみよう!」ということになりました。新しいクランクを買おうと思ったんですが、松尾さんが「山陽で優勝したクランクがあるから使って良いよ。」と言ってくださって。実績のあるクランクを入れました。効果覿面です。乗った感じも全然違うし、タイムも凄いし。本当に乗りやすくて「こんなに乗りやすい車があるんだ!」と思いましたね。びっくりしました。クランクを換えて2日目の朝練で松尾さんに練習を合わせてもらったんですが「古城が選手になって初めて速いと思った!」と言ってもらえたのです。嬉しかったですし自信にもなりましたね。初日じゃ考えられない動きになりました。
AKI:状態が上向いて2日目に1着を取ってからは「良いところまでいけるかも?」という感触はありましたか?
古城:「今節いいところまでいけるかも」というところまでは思ってなかったですね。先を見るよりも今までがダメダメすぎたので「良くなった!良かった!」という気持ちの方が大きかったです。
AKI:準決1着で優出が決まりましたが、その辺りでの気持ちはいかがですか?
古城:んー。優出は決まったけど周りも速いじゃないですか。龍太郎さん(山陽25期:西村龍太郎選手)とかも凄いタイムが出ていました、ハンデも10m前に来ているので、「精一杯頑張るけどどうかな?」という感じでした。後ろがすぐ来るだろうなと思っていました。
AKI:そんな中、優勝戦のスタートラインに立った時はどんな心境でいたか?
古城:僕、緊張をあまりしないんですよ。「うわ、やばい、どうしよう。」という感じにはならず、スタートの切れも1級車に乗り替わってから切れていると思っているので、フライングを切らないようにいつも通り切れれば大丈夫だろうと思っていました。選手になってすぐ、1、2レースくらいは少し緊張もありましたが、基本的には大丈夫ですね。1番緊張したのは、1級車に乗り換えの節ですね。半端なく緊張しました。1級車の1走目は40m前からで「勝って当たり前じゃない?」と周りのプレッシャーがあって。勝たなきゃという思いで、今までのレースの中で1番緊張しました。なので、優勝戦での緊張はそんなになかったです。
AKI:ただ、優勝戦はやはり西村選手が猛追してきましたね。
古城:ですね。リプレイを見たけどずっと後ろにいましたね。レース中はいるんだろうなと思いつつも、消音マフラーで音があまり聞こえず。影も照明がいろんなところからあたっていたので影が自分のものなのか後ろの選手のものなのか分からなく、「やばい!後ろに人がいる!」というよりは「いるよな???」という感じでした。それが逆に良かったかもしれないですね。
AKI:中盤は西村選手にピタリと後ろに付けられるも、終盤は離していきました!
古城:自分はレースが下手くそなので、レース序盤は良いコースを通れていませんでした。レース後に周りの選手にも「コースが少し小さいね」と言われました。自分の中でもレース中にコースが小さくなりすぎかなぁという感覚はあったので若干修正をした感じです。後半は大きなコースを走れたと思います。
AKI:最後は突き放して上がりタイム3.365でした!良いタイムですね!
古城:クランク換えるまで3.3台も出なくって。優勝戦でベストが出ました。2日目から上がりタイム更新、更新できてたので嬉しかったですね。優勝インタビューを受けてるときに後ろをチラッと見て掲示板で上がりタイムを確認したんですが「おおぉぉぉ!!!」と心の中で思っていました(笑)上がりタイムにびっくりしすぎて少しインタビューどころではなかったですね(笑)
AKI:ウイニングランや表彰式というのは初めての経験でしたがいかがでしたか?
古城:レースより緊張してしまいました(笑)初めてのことでやり方が分からず「どうするの?これで合ってるの!?間違ってない!!?」という感じ(笑)コロナとかで無観客の時期もあったけど、今回は有観客でお客さんの拍手とか「おめでとー!」とか凄く声もかけてもらえて嬉しかったです。今回は消音マフラーで余計に声援が届きました。レースもですが、レース後も消音で良い思いができました。
AKI:上がりタイムも大幅更新、お客さんの祝福の言葉も聞こえて嬉しい初優勝になりましたね!
古城:本当に。嬉しいですね。周りの選手の皆さんのおかげですね。
AKI:元々消音マフラーに苦手意識とかはなかったんですか?
古城:なかったですね。みんなは普通のマフラーとは違うっていうんですが、自分は鈍感なのかそんなに気にならないんですよね。スタートとかもいつも通りの切り方でそれなりに切れました。なので、自分は消音マフラーも普通のマフラーも変わらずいつも通り走れます。
AKI:初優勝と一区切りしたわけですが、現在の課題はなんですか?
古城:課題は山積みです(笑)レースがいかんせん下手なので。今、20m前で自分の前から走る人もいるじゃないですか。そのレース感とか、付け位置やどの距離感で前を捌きにいって良いのか、どう捌けば良いのか、その辺りがしっかり出来てないです。松尾さんや師匠の重富さん(山陽24期:重富英雄選手)にレースが危ないと言われることがあって。特にエンジンが出ていないときに無理して突っ込んだりしてしまうので捌き方を覚えないと!と思っています。なので、目の前の課題は捌きですね。優勝したのでハンデも下がりますし、前から走る選手が今以上に多くなる。捌かないといけない。捌き方を勉強しないとですね。
AKI:スタートに関しては切れているというお話がありましたが。
古城:そうですね。スタートは切れてますね。後は、練習で今よりも切れるセッティングを探して。見つかればレースでも使っていこうと思います。今の段階でも後ろから行かれることはないですが、もっと速く切れるスタートを探していきたいと思います。
AKI:湿走路に関してはどうですか?
古城:雨に関しては苦手意識はないんですが、ずば抜けて速い訳ではないですね。雨は練習しかないですね。けど、苦手意識がないので何かきっかけがあればもっと乗れるようになるかもしれないとは思っています。克服したいという感じの苦手意識はなりません。
AKI:整備の面ではいかがですか?
古城:めちゃくちゃ課題です。優勝する前の悪かった期間、松尾さんと1回も斡旋が被ってなかったんです。その間に自分なりに色々したし、周りにも聞きながら手を動かしていたんですが、全然上向かなくって。久々に松尾さんに会ってクランクを頂いて乗ったら優勝。本当に凄いですよね。身近に凄い選手がいるっていうのは凄くありがたいです。けど、頼りすぎて自分の力ではエンジンを良く出来ていないので、先輩選手がいなくても常に良い状態を保てるようにするのが課題です。今は立て直しがきかないので。もっとエンジンのことを勉強して覚えていきたい。自分で考える力を身につけたいです。
AKI:課題についてお聞きしましたが、目標はありますか?
古城:目の前の目標とかはないんです。今はとにかく一走一走という感じ。どのレースも自分のできる精一杯をという気持ちを心がけています。最終的にはSGに出たり、兄貴分の松尾さんの外から走るというのが今の1番大きな目標ですね。けど、まだまだなので一つずつクリアして上を目指していきたいと思います。
AKI:選手になって3年目。古城選手は怪我もあり序盤は特に苦労したと思います。
古城:そうですね。1年と少し入院してて、同期とは1年くらい遅れていました。けど、自分は楽観的で「なるようになるよね!復帰して頑張ろう!自分ができることしか出来ないし」と思っていました。なので、今回優勝出来て、同期に並ぶくらいは追いついてこれたかなぁと思っています。ただみんな1級車に乗ってる時に自分が2級車に乗って結果が出ない時はどうしても焦りがありました。なので、その分人より練習に出ようと思っていたので今回結果が出て良かったです。
AKI:一つ結果を出した訳ですが、今後どんな選手になりたいとかはありますか?
古城:自分はグループに恵まれていて、周りの選手が綺麗なレースをして尚且つ速いので、自分も綺麗なレースをしたいですね。
AKI:それでは最後に、オッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。
古城:まだまだレースが下手くそですが、綺麗なレースが出来る様に頑張っていきますので応援よろしくお願いします。
(写真は山陽オートレースFacebookより)
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。