飯塚所属の26期。飯塚を代表する選手の一人。しかし、今年はなかなか成績が振るわず。普通開催でもなかなか優勝できず、それどころか優出回数も減っていました。そんな中、迎えたオッズパーク杯SGオートレースグランプリ(以下グランプリ)。SG初制覇という最高の結果が待っていました。どんな思いでSGを迎え、優勝戦に臨んだのか。その時のお話を聞いてきました。
(取材日:2021年9月7日)
インタビュー / AKI
AKI:グランプリ優勝おめでとうございます!!
篠原:ありがとうございます!
AKI:SG初制覇!!お気持ちいかがですか?
篠原:少し夢心地の期間もあったけどだいぶ実感してます。賞金ボードを掲げたりするのには憧れてたし凄く嬉しかったね。
AKI:今年は良い状態の時と比較すると少し落ち気味だったと思いますが、振り返っていかがですか?
篠原:そうですね。晴れに関しては特にダメでした。グランプリ前も結果を出せていなかったので、良い状態では臨めていませんでした。グランプリは天候に恵まれた感じです。まさか優出もできるなんて思ってもいませんでした。
AKI:2日目から天候が不安定になり、走路も斑や湿浪路に。不安定コンディションでの車の状態はいかがでしたか?
篠原:上手くこなせたなぁ、着を拾えたなぁ、という感じ。決して、濡れた走路でも"良い状態"という感覚はありませんでした。一本道に助けられた。スタート切れば!という走路コンディションだったので。
AKI:そのスタートの切れはいかがでしたか?
篠原:思いっきり切るというより、空回りだけ気をつけて切っていた感じ。晴れのように思いっきりふかして切ったら絶対だめ。エンストするんやないかな?くらいふかさないで切っていました。自分はどこの場でも走路が濡れてると空回りしやすい。なので"スタート行きたい!!"という気持ちを抑えながらどれだけ切っていけるか。不安定走路のスタートは自分との戦いです。不安定な走路で思いっきりスタート切れる人は凄いと思う。
AKI:そのスタートがうまくいったワケですね!そんな中、迎えた優勝戦。斑走路。スタートラインに立った時はどんな思いでしたか?
篠原:案外楽な気持ちで臨めました。2枠というのが良かったかな。1枠だったらまた心境が違ったかもしれないですね。もっと力が入っていたかも。けど、2枠で"上手くいけばトップスタート、悪くても2番手"という気持ちでスタートラインに立てました。良い2枠でした。
AKI:一度目、フライングがありました。あの時はどんな心境でしたか?
篠原:あのフライングがあって「あら?意外に空回りしない。」と思って2度目はもう少し攻めようと思いました。優勝戦は思ったよりも走路の水気が引いて3日目、1着の時の走路に似てる感じ。イメージ良く2度目のスタートを切ることが出来ました。
AKI:1度目も2度目も3枠の重富選手(飯塚27期:重富大輔選手)が良いスタートを切っていましたよね!
篠原:速かったね~。多分、晴れと同じ感覚で切れるタイプじゃないかな?1度目は結構先に行かれた感じがあったので「あれ?(フライング)大輔やない?」と思いました。大輔じゃなかったのでかなり良いスタートでしたね。2度目の方が出られてなかったので凌げました。
AKI:スタートから10周回先頭キープ。長く感じませんでしたか?
篠原:長かったね。けど、ビジョン見ながらマイペースに走れたかな。キツいながらも余裕はあった。"コースさえ外さなければ"という思いでした。圭一郎(浜松32期:鈴木圭一郎選手)はミス待ちやったやろうね。今までSGの優勝戦を走っていて周回盤を見ると大概残り5、6周とかで「まだ5、6周もある。」ってなるんやけど、今回はスタートでトップだったからしっかり"10周"から見てしまって。「うわ!!まだ10周ある!!」とはなりましたね(笑)けど、思ったより10周は短かったです。
AKI:どのあたりで"優勝"が見えてきましたか?
篠原:6周あたりで「あれ?やられんなぁ」と思って。段々周回数が減っていくにつれて「お?」「おぉ!?」「あるんか!?やばいぞ!!?」と思っていました(笑)そうなってくると力も入ってきましたね。まぁ、最初からガチガチだったけど(笑)
AKI:10周回走り切ったゴールの瞬間はどんな思いでしたか?
篠原:「どうした!?あれ!!?」ってなっていました。びっくりしましたね。SG前の状態や、初日のレースを振り返ると優勝なんて結果を全く想像が出来ませんでした。本当に全部が上手くいってくれた。優勝戦の走路は水気がなくなるかなぁと思ってタイヤを晴れ用のもの、準決のタイヤで行っていました。初乗りの変なタイヤを着けるより準決のタイヤで行こうと。それで思ったよりも走路が乾かず、タイヤの高さが足りなくても仕方がないと思って臨みました。そこも結果いい感じの走路になってくれました。
AKI:SG初制覇の喜びが表彰式で出ましたね!
篠原:出てた?(笑)賞金ボード掲げるのが夢やったんよ。本当はもっとスカして泣きたかったんやけどね。泣きたかったんやけど、とにかく周りが泣きすぎて。特に同期が結構泣いていて自分が泣くタイミングを逃しました(笑)けど、同期が自分を思って泣いてくれたことは本当に嬉しかったですね。自分以上に周りが喜んでくれた。伊勢崎初優勝、全場制覇も嬉しかったし、プロフィールのSGのところに「×1」ていうのが本当に嬉しいね!
AKI:ご家族も喜んでくれたんじゃないですか?
篠原:そうですね。親戚、親父(山陽6期:篠原忠次元選手)の兄弟も凄く喜んでくれました。
AKI:結果的にGIのタイトルを飛び越えてSG制覇ですね!
篠原:ね!不思議やけどこんなもんなんかな。運が良かったよ。チャンスとは周りに言われてたけど自分では「そんなことないやろ」と思っていた。それに、自分の中で期待しすぎないように、楽に臨めるようにしていました。想って獲れるんやったらみんな想う。けど、SGタイトルなんて想いだけで獲れるもんじゃない。だから、考えすぎないように。というか昔からそんな考えるタイプでもなかったからね。そりゃ、No. 1になりたいとか、そういう想いも昔からあるけど、気合だけでこなせる職業じゃないしね。
AKI:SGが終わってから、また少し苦戦している印象です。
篠原:そうなんです。やっぱり元々エンジンは良いというわけではなかったから、ハンデ戦では優出すら出来なくなってしまいました。全然ダメやね。とにかく整備して何かしら良くしたいとは思っています。少しずつセッティングを扱って。整備の面はやっぱり親父にはかないませんね。SGもほぼ運ですよ。そんな中、自分で良いと思うのはスタート力くらいかな。けど、それが1番デカいと思う。それがなかったらSGも獲れんやったやろうし。
AKI:そのスタートも新型クラッチに替わって少しの間苦労されましたよね?
篠原:しましたね。今でもまだ。旧型のキレの方が良かったです。昔ほど威力はないね。雨の空回りも新型になってからしやすくなったし。後は、選手間のスタート力の差がなくなりました。自分の威力が落ちた分と、差がなくなった分と。もう少し切っていけるようにしたいね。これからも地道にマイペースに頑張ります。
AKI:通算勝利回数も1000勝まであと40勝(2021年9月10日現在)となりました!1000勝に対しての意識はどうですか?
篠原:1000勝に関して意識はないね。勝利数よりも優勝回数が多い方がすごい事だと思う。勝ち上がってきたメンバーの中で最後きっちり決める。勝負どころで勝てるっていうのがやっぱり凄い。その1Vの重みは凄い。だから1000勝は意識していません。50V...頑張ってみようかな。
AKI:弟子の吉松選手(飯塚33期:吉松優輝選手)も頑張ってますよね!
篠原:優輝は順調すぎるくらいだよね!怪我も多いけど、こんなに優勝できるとは最初来た時思っていませんでした。飯塚の同期の中でも遅い方だったし。これは本人の努力だね。てる(飯塚29期:田中輝義選手)が面倒をしっかり見てくれるし。いつかは自分を超えてもらわないといけないから。自分も頑張って、高いレベルで優輝に追い抜かれたいね。かわいい弟子です。
AKI:それでは最後にオッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。
篠原:いつも応援してくださるファンの皆様、本当にありがとうございます。これからも応援よろしくお願いします!
(写真は伊勢崎オートFacebookより)
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。
川口所属の25期。ここまで、いくつものグレードレースのタイトルを獲得してきました。しかし、2018年からグレード優勝から離れ苦しい時期が続き、今年の前半は普通開催すら優勝が出来ず低迷していました。しかし、7月に行われた飯塚の特別GI共同通信社杯プレミアムカップ(以下プレミアムカップ)で優勝!相性の良い大会で永井選手の強い走りが復活しました。その時のお話や、近況のオートレース界のこと、船橋が廃止になってからの思い、ファンへの気持ちなどお話していただきました。
(取材日:2021年9月1日)
インタビュー / AKI
AKI:プレミアムカップ(2021年7月25日)優勝おめでとうございます!
永井:ありがとうございます。
AKI:今年はなかなか調子が上がらずという中での優勝でした。振り返っていかがですか?
永井:記念を勝ったのいつ以来なんだろう?というくらい遠ざかっていました。正直今回も勝てると思っていませんでした。優勝戦では勝ちにいく!!という枠(7枠)でもなかったですし。内枠に入っていれば「勝つぞ!」という欲も出てくると思うんですが、やっぱり大きな舞台での外枠は厳しい。もちろん優勝はしたいんですけど。なので今回は欲が凄くある状態ではない中での優勝でした。こういう気持ちで勝てたのは初めてかもしれません。
AKI:今までの調子などを考えると優勝戦に乗れたということも大きかったんではないですか?
永井:そうですね。後は、クラッチが新型に変わってからスタートが難しくなって。後は、歳だからだとは思うんですが、時計が少し見辛くなっていました。夜は光が膨張しちゃう感じ。そういうので、昼のスタートタイミングはバッチリでも夜になるとタイミングが大きくなったりしたこともあって、去年からはフライングも増えてしまっていました。苦労していましたね。そんな中でも、パーツを交換したり仕事はするようにしていました。それでもなかなか結果が出ず、今までのようにトントンとはいきませんでしたね。
AKI:色々なことが重なって、さらに年齢のことも感じられていたんですね。
永井:若い時、24~26歳の時も成績が落ちて普通開催でも優勝出来ない時があったので、今回も「そんなもんなのかな~」と思うこともありました。けど、年齢のこともあるし、周りも凄く努力している。色々考えちゃいましたね。昔のようにガツガツすることも出来なくなっていきますし。
AKI:環境や年齢と上手く付き合っていかないといけないわけですね。
永井:そうですね。体力的な部分でも上手く付き合っていかないといけませんよね。
AKI:いろんな思いがある中、プレミアムカップ優勝。車は凄く良さそうでしたね!
永井:エンジン良かったですね。あと、タイヤも良かったです。ただ、その後のキューポラでは自分のエンジンが良くても周りがエンジンを良くしてきたり、若手がここぞのスタート決めてスピード活かしたレースをしたり。エンジンが良くても勝てるとは限らないです。プレミアムカップ優勝戦に関しては、前を走る聡(飯塚27期:荒尾聡選手)が跳ねていたり、信夫さん(浜松24期:伊藤信夫選手)もタイヤかな?後半ペースが落ちたり。そんな中で、自分は良いタイヤでレースが出来て、エンジンも良くって...全てが噛み合った感じです。
AKI:優勝した時の気持ちはどうでしたか?
永井:優勝出来ちゃったという気持ちもありますが、優勝したことには変わらないので嬉しかったです。それに、年末のスーパースターも出れると思うので良かったなぁという気持ちです。
AKI:優勝戦でもそうですが、節間通してスタートが切れていましたよね。
永井:そうなんです。いつも、クラッチを扱って臨んでいるんですがなかなか上手くいかなくって。けど、プレミアムカップでは上手くいきました。エンジン、タイヤ、スタート、周りの選手の動き、全てがハマりましたね。何かが一つだけ良くても勝てる大会で全てが噛み合いました。
AKI:そのタイミングがプレミアムカップっていうのがまた凄いですね!(笑)
永井:なんなんですかね(笑)自分でもよく分からないですし不思議ですね。けど、今回の飯塚は新走路で走りやすいなっていうのはありました。川口とかは滑りがひどくて走りづらく、抜きづらい感じ。飯塚は気持ちよく走れました。新走路は合う合わないが人によって分かれると思うんです。車の抑え方が人それぞれ違いますし。んー。湿走路みたいな感覚かな。好き嫌いが分かれるというか。僕は乗り方、車の抑え方とか、新走路に合っていたということだと思います。
AKI:夜は時計が見づらいというお話もありましたが、飯塚では何か掴んだ感じがあったんですか?
永井:飯塚の時計って結構見やすくって。LEDになってからくっきり見えるというか。後は、歳なのか1枠よりも外枠の方が時計が大きく見えるから(笑)それも良い方向に向いたのかもですね。結果7枠で良かったです。クラッチのセッティングはその時のエンジン状態に合わせて変えていくんですが、そこも複雑というか、難しいですね。けど、やっていくとたまに良いスタートが切れたりします。それがプレミアムカップのスタートでした。まだまだスタートは課題ですが、優勝戦のスタートは100点満点です。
AKI:スタートは今後も課題ということですが、かなり複雑になったそうですね。
永井:そうですね。新型になってとにかく複雑になりました。クラッチ盤も3枚から6枚に。組み合わせも色々です。その時のエンジン状態にあったセッティングを合わせていかなければなりません。それに、スタート練習に行く選手も増えていて、練習もとにかく並んでいます。夏は暑くて大変でしたね。自分の体力と相談しながら練習や整備をしないといけない。昔のようにがむしゃらには出来ません。けど、その中でも穴見さん(山陽12期:穴見和正選手)なんかは本当に凄い。今でも練習1番目に出て行きますから。本当にすごいなと思います。
AKI:車の状態ですが、良くなったきっかけというのはあったんですか?
永井:パーツ交換、クランク替えたり、落車した時はクランクケースを新品にしたり。色々やってはいたんですが、バイブレ、振動がきてしまったりして。そこで凄く手こずっていました。そんな中、雅人(川口28期:中村雅人選手)に落車した時にフレームを替えたらよくなったという話を聞いて。そこで、自分も思い切って飯塚GIダイヤモンドの時に交換してみたら1発で直ったんです。そこから、シリンダー、ピストン、キャブを替えたらさらに凄くよくなりました。それから落車もしてないですし良い状態が続いています。
AKI:今年はなかなか上手くいかない中、プレミアムカップあたりから上昇。年末に向けても良い流れになりそうですか?
永井:そうですね。ただ、今のパーツのまま年末を迎えることはまずないと思います。けど、良いパーツで良いエンジンに乗れて、良いタイヤの感覚というのを感じれることは良いことですね。この良い感覚を半年とか感じないと、良い時の感覚を取り戻すのって凄く難しいんですよ。なので、その感覚があるっていうのは良いことです。今年の前半はその感覚がなくって、色々扱っても何が良くって何がダメなのかが分からなくなっていました。いつもだったら、クランクが悪いかな?とか、クランクはいいけど、シリンダー周りかな?とかいうのがなんとなく分かっていたんですがそれが分からない。自分に自信が持てませんでしたね。なので、このタイミングでその感覚が戻ってきたっていうのは年末に向けてはプラスですね。
AKI:となれば、その"感覚"というのはほぼ戻ってきたと思って良いんでしょうか?
永井:そうですね。普通マフラーになれば感じ取れるように感覚は戻っています。ただ、消音マフラーになるとエンジンをかけても分からなくって。全然違いますね。プレミアムカップの次が地元のナイターの消音マフラーだったんですが、同じセッティングじゃ全く動かなくって。1回もないんですよね。他のレース場で勝って、地元に戻ってきてからそのまま走って良いことって。今は、傾向と対策が分かってきたのでキャブを扱ったりしています。消音マフラーだと少しパワーを落とす感じ。凄く苦労しているわけではないんですがそのままじゃいけませんね。スタート後も感じが変わって、いっぱいふかしたり、クラッチのセッティングを変えたり。普通のマフラーだと浮いてしまうくらいのセッティングにしないと上手く切れない感じです。通常マフラーより消音マフラーはアジャストが鈍い感じ。「ぬもー。」という感じかな。「パリッと」とはいかないですね。外からバンバンスタートがきまりづらい。10mオープンの外枠は本当に厳しいですね。
AKI:ただ、その中でもプレミアムカップの優勝は「もう大きな大会では勝てないかも。」という気持ちを変えさせたんじゃないですか?
永井:んー。もちろん優勝はできるだけしたいですけど、タイミングとか運とかそういうのもないとなかなか大きな大会では勝てないと感じています。ずっと勝ってきた身としても。これは年齢もですが、後輩選手の能力の向上であったり、全体的な選手のレベルアップ。新型クラッチになってスタートが遅いと言われていた人がそれなりに切れてきたり。乗り方やコースの取り方だったり。オートレースの全体的なレベルは上がってきています。なので、速いだけじゃ勝てないです。やることやって、頑張ります。
AKI:永井選手は通算1219勝、通算105Vをされていますが、このような記録に関してはどう思われているんですか?
永井:漠然に100Vというのは凄いことだなと若い時から思っていました。なのでクリアできたことは素直に嬉しかったですね。けど、100Vしたからって終わりじゃないですし、続いていくわけで。ただ、成績が良くなく苦しんだ時もこの実績があるので今までやってきたことは間違ってなかったと思えます。それ以外は、見ている人が評価をしてくれることなので。
AKI:これだけ記録やタイトルを取っていてモチベーションを保つのは大変じゃなかったですか?
永井:いっとき大変でしたね。船橋なくなった時とか凄く苦しかったです。けど、今は苦しいと思わず自分のペースでレースに臨めています。それは、やっぱりファンがいるからですね。オートレースを好きでいてくれる人が、自分の車券を買ってくれる人が喜んでくれるように。その一つの商品が自分だと思うので。それを楽しみにしてくれている人が少なからずいるので、良い走りをして、オートレーサーって凄いんだと思ってもらえるように頑張りたいなと。選手を辞める時まではブレずにやっていきたいなと思っています。
AKI:苦しかった時期、船橋がなくなってからのモチベーションの復活はどういうきっかけだったんですか?
永井:時間もですが、やっぱりファンの声というか、横断幕やメッセージが届いたり、温かい声をかけてくれる人がいて。応援してくれている人がいるんで頑張れましたね。自分は野球が好きなんですけど、その試合を楽しみにするという気持ちが分かります。レースを生き甲斐にしてくれている人もいるわけで、そういう人たちがいるから一生懸命走らないといけないなと思うんです。けど、エンジンやタイヤが良くないと勝てない時もあって。そういう時は、やる気がないと簡単に思われてしまう世界。そこが難しいし、苦しいです。けど、切り替えてまた次のレースを頑張ろうという思いで走っています。
AKI:強い若手もいますが、まだまだ負けられませんね!
永井:圭一郎(浜松32期:鈴木圭一郎選手)や青山(伊勢崎31期:青山周平選手)がいますけど、まだまだ簡単には取らせねーぞという気持ちで。この前のSGグランプリも睦(飯塚26期:篠原睦選手)が初のSGを取りましたし。ああいうのを見るとやっぱり嬉しいよね。
AKI:永井選手にとってオートレースとはなんですか?
永井:えぇ!?なんだろう。自分は平凡なオート好きの学生だったんですが、オートレースは色々なものをくれたというか、オートレースに出会えて幸せ者だなと思いますね。選手になれて本当に本当に良かったですし感謝しています。なので、これからもオートレースに貢献できるように頑張ります。
AKI:それでは最後にオッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。
永井:選手みんなオートレースが大好きで一生懸命レースをしています。面白いと思うのでレースを是非見てください!
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。
川口所属34期の女子レーサー。今年の1月に1級車に乗り換えてしっかりとハンデも重化してきています。特に湿走路ではかなりの人気を集める程に。そして、7月のガールズ王座予選では同期とデットヒートを繰り広げました。ガールズ予選のお話から、課題、目標、選手になったきっかけなどお聞きしてきました。
(取材日:2021年7月31日)
インタビュー / AKI
AKI:ガールズ予選の浜松ステージ(6月19日)1着おめでとうございます!
本田:ありがとうございます!
AKI:得意の雨でのレースでした!振り返っていかがですか?
本田:車の状態はぼちぼちくらい。後は自分が頑張るしかないと思っていました。
AKI:雨、湿走路の方が好きですか?
本田:そうですね。雨の方が着を取れるし、自信持っていけるのは雨ですね。
AKI:雨はいつ頃から乗れるようになったんですか?
本田:2級車の後半からですね。当時はとにかく練習を頑張っていました。あとは周りの先輩方に雨が速い選手が多くって。師匠の谷島さん(川口25期:谷島俊行選手)や増田さん(川口23期:増田伸一選手)、田辺さん(川口27期:田辺誠選手)、瑞季さん(川口32期:小林瑞季選手)とか。なので、雨の乗り方を聞いたりしていました。周りがみんな速いので自分も頑張ろうと思っていました。
AKI:デビュー当時、湿走路は苦手という意識などはありませんでしたか?
本田:苦手意識や恐怖心はなかったんですが行き過ぎちゃう感じで。晴れでもそうなんですが、どこまで突っ込んでいいか分からないから行ってだめなら経験にして次に繋げていくという感じ。なので、失敗することが多かったですね。師匠には「落ち着いて行け!」と言われていました。
AKI:勢いすごいですね!
本田:勢いだけは凄いです(笑)けど、それが結果的に雨の成績にもつながってると思います。
AKI:その雨で、ガールズ予選の川口ステージ(7月8日)で同期の信澤選手(川口34期:信澤綾乃選手)とデットヒートを繰り広げましたね!
本田:そうですね。のぶを追いかける立場だったんですが、すぐ後ろにいるのが私だってのぶは分かってたと思います。私も逃すならのぶだけだなと思っていました。負けちゃったんで悔しいですが良いレースだったと思います。レースが終わったあと宿舎で「良いレースだったね。楽しかったね!」という話はしました。
AKI:楽しいと思えたんですね!!!
本田:んー。悔しいの方が大きいですね(笑)レース終わってロッカーに戻ったら周りの先輩に「何やってんだよー」と言われちゃいました。けど、この悔しさを次に繋げたいと思います。
AKI:女子戦は通常のレースとは違いますか?
本田:2級車の時は女子戦ということを意識しすぎて、フライングしたり落車したりしてしまいました。なので、今年は"何も思わないようにしよう。いつも通りのレースだ"と考えるようにしていました。後は、女子戦になると後ろから走ることが多く、前に人が多くなるので違いますね。なかなか難しいです。
AKI:ただ、やはり雨はしっかり自信を持って走れているんですね!
本田:そうですね。特に雨は自信がないと走れないと思うので、調子が良くなくても自信だけは持つようにしています。けど、「自信だけで行くと転ぶから冷静さも持てよ!」と周りからは言われます(笑)後は、雨だったら本田が来るだろうと選手もお客さんも思う方が多いので少しプレッシャーになることもありますね。けど、嬉しいことなのでこれからも頑張ります。
AKI:デビュー当時の本田選手の印象は割と落ち着いているという印象だったんですが、意外とそうでもないんですね。
本田:2級車の時が特にでしたね。落ち着きがなく自分から失敗してしまっていました。師匠には「練習を100%で行って、レースでは120%で行くから失敗するんだよ。」と言われていました。気合が入りすぎちゃうんですよね。けど、1級車になってだいぶ落ち着いてレースが出来る様になりました。
AKI:雨のお話を聞きましたが、良走路に関してはいかがですか?
本田:んーーー。ぼちぼちですかね。スタートしてからの展開が作れなくって。以前は逃げるだけだったんですが、並びがいたり、捌く立場になって自分のコースを行けずにそのまま下がって終わっちゃう感じで。今の位置はかなり勉強になります。
AKI:今、どのあたりを1番良くしたいですか?
本田:スタート、その後の展開作りですね。展開が良ければ1着取ることも出来るし、雨なんかはスタートで前を食っちゃえば楽になります。元々スタートが速くないので練習して、まずは並くらいに切れるようになればと思っています。少しずつではありますが、スタートの速い選手に聞いて色々試して良くなってきているとは思います。
AKI:エンジンの整備に関してはいかがですか?
本田:この前、新品のシリンダーを入れました!交換前は色々自分で扱ってみたんですが上手くいかなくって。なので、先輩に聞いて交換しました。自分が乗ってる1級車は先輩達のパーツで作った競走車で、自分で買ったパーツが少ないんです。もうそろそろパーツの交換時期だったので自分でパーツを買って入れました。良い方向にいってると思います。
AKI:師匠の谷島さんや先輩選手とは密にお話しされているんですね。
本田:そうですね。みなさん親切に教えてくださいます。周りの先輩みんな明るいですね。自分で扱っても結果が出ない時は周りに聞くようにしています。聞けば師匠も親身になってくれますし、自分が上手く言葉にできない時も頑張って聞こうとしてくれます。「コーナーで"わー!"ってなっちゃうんです。」と言っても理解しようと考えてくれます(笑)恵まれてると思います。ただ最近は師匠と同じ斡旋にならない時も多いので、自分で考えてエンジンを扱ったりするようにしています。
AKI:女子選手の中で身長が高い方ですが、身長に関してレースに影響することはありますか?
本田:やっぱり体重とか、他の女子選手と比べると車の伸びとかは関係あるかなぁとは思っていました。2級車の時は特に。けど、1級車になって女子の中では高いけど男性選手に混ざったら特に目立つ訳でもないし、周りに山際さん(川口26期:山際真介選手)や田辺さんなど身長が高い選手がいるので色々とアドバイスをもらえています。なので、"小さくて分からない"と言われるよりは恵まれてるのかなと思います。
AKI:乗り方に関して、飯塚の解説"釜本和茂さん"が「綺麗な乗り方をしてるね!」とよく褒められていますよ!
本田:そのことを周りの選手から「めちゃくちゃ褒められてたぞ!」って聞いて恥ずかしくなりました(笑)釜本さん好みの乗り方なんですかね?(笑)他の選手にもフォームを褒めてもらえているんでそこは強みというか、このフォームのまま速くなれたらいいなと思っています。けど、速くなってくるとフォームが崩れてくると思うのでしっかり意識して練習していきたいですね。
AKI:目標などは決められるタイプですか?
本田:今は"優勝してハンデを下げたい"というのが目標です。どうせハンデが下がるなら優勝したいです。
AKI:オートレーサーになって丸2年経ちました。選手を目指すきっかけはなんだったんですか?
本田:元々オートレースも見ていたわけではなくて。ずっと剣道をやっていて、私立の高校でガッツリ体育会系でした。その後1度就職したんですが、父に「せっかくスポーツをやってきたのにもったいなくない?」と言われて。「こういう職業があるよ!」と持ってきたのがオートレースだったんです。父や家族もバイクに乗っていて、私もバイクの免許を持っていました。父のススメもあり試験を受けて合格。なので、最初は選手になりたくて仕方がないという同期には申し訳ないなと思っていました。けど、今は楽しくて好きなので選手になれて良かったと思っています。選手になっての2年間はあっという間。とても充実しています。
AKI:お父様は喜ばれたんじゃないですか?
本田:大喜びです。けど、今ではおばあちゃんの方がレースをよく見ています(笑)今もリビングで父はオリンピックが見たい、おばあちゃんは伊勢崎のレースが見たい、で戦ってます(笑)おばあちゃんの昔の話を聞くと、もう亡くなってるんですがおじいちゃんの友達に船橋の選手がいたみたいなんです。ダート時代にオートを見に行ってたらしいです。
AKI:凄い繋がり!!何か縁があったんでしょうね!!そして、おばあさまは現在のオートにハマっていると!!
本田:ハマってますね!紙に誰が何着とか書いたり、自分の同期が何レースに走るかをしっかり確認してたりします。応援してくれてるんで頑張らないとですね。課題は本当にたくさんあるのでしっかり練習して、出来る限り選手を続けていきたいと思っています。
AKI:それでは、最後にオッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。
本田:とにかくどんなレースも全力で走っています!これからも応援をよろしくお願いします!!
(写真は川口オートFacebookより)
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。
川口所属の31期。ロードレースからの転向選手。2021年度前期のランクは自身最高のS-26位(2018年後期のS-42位が最高)となった。しかし、苦手な夏の滑る走路に苦しみ、思う様にいかないレースが続いています。近況の状態、課題、同期のことなどお話をして頂きました。
(取材日:2021年7月28日)
インタビュー / AKI
AKI:インタビューお受けいただきありがとうございます!
岩田:いえいえ。同期の記事読みました!みんな熱く語ってるな!と思いました。同期と話していてもあそこまで熱く語ることってなかなかないので。同期の思ってることが知れて面白かったです。
AKI:岩田選手にも熱く語ってもらいましょう!
岩田:頑張ります(笑)
AKI:2021年度前期のランクがS-26、今までで最高ランクとなりました。前期ここまで振り返っていかがですか?
岩田:思ったより苦労していますね。元々夏場のレースが苦手というのもありますが、S級に上がった後はエンジン状態が下降してしまって立て直せないというのが毎回のパターンです。ただ、今年の冬場は結構調子が良くって、もう少し戦えるかなと思っていたんですが...。やっぱり毎年のパターンにはまっちゃってるなという感じです。
AKI:ランクを見ると冬場はかなり良かったということですよね。
岩田:そうですね。ランクを見た時は自分でもびっくりしましたが。凄く上がっちゃったなって。
AKI:夏場が苦手というのは滑る走路が苦手ということですか?
岩田:そうですね。よく滑らせちゃうというか。エンジン云々よりも滑り。タイヤがうまく使えていない感じ。凄く低いタイヤでも走れる選手もいますが、自分はそれが出来なくって。タイヤ選定の幅がかなり狭く、夏場はかなり苦労しています。今年の夏もまだ上手く対応し切れてないですね。
AKI:エンジンに関してはいかがですか?
岩田:夏場と冬場のクランクを分けてたんですが、ここ1、2年は同じクランクで戦っています。冬場はすごく良いんですが、夏場はセッティングを見つけられなくって。今年もまだ見つけられていないので、次の開催でクランクを入れ替えようかなと考えています。寝かせていた新品のクランクです。飯塚のプレミアムカップが上がりタイム3,450がいっぱいで。自分の整備力では限界なのでパーツに頼ってみようと思います。
AKI:夏を克服したいところですよね。
岩田:そうですね。やっぱり早い人って波が少ない。年間通して安定して走れる選手にはなりたいですよね。冬場に関しては滑りもなく、安定して車が動いてくれるセッティングがあります。周平(伊勢崎31期:青山周平選手)とかそういうレベルではないですけど、自分なりにセッティングがなんとなく見つかっています。
AKI:同期の方が岩田選手に整備を聞きますというコメントをよく聞くんですが、ご自身では整備についてどう思っていますか?
岩田:自分は一人で黙々と整備をするタイプではありません。同期の中でも仕事ができない方で、自分が同期に助けてもらいながら走っているタイプです。特にここ1、2年は同期と深くセッティングの話をするようになりました。自分たちの中の知識が増えてきて、セッティングの理屈がわかってきたというか。今までは「暑いからガスを下げる」などなんとなくガスの上げ下げをしていました。けど、最近は「こういう風になってこうだから下げる」と理屈っぽく考えれるようになりました。丸ちゃん(山陽31期:丸山智史選手)は整備が上手く色々と考えているので整備の話をします。後は同期のLINEグループにぶつけてみたり。
AKI:オートレース選手生活丸10年経ちました。お話し聞いているとオートレースは本当に奥が深いですね。
岩田:そうですね。自分は元々ロードレースをしていました。ロードレースでは自分は乗るだけで、整備とかはメカニックさんにお任せ。なので、オート選手になってメカニックさんへの感謝の気持ちが大きくなりました(笑)昔のメカニックさんに「エンジン組めるようになりました。」と言うと「ええぇっ!!」とびっくりされます(笑)今は自分でやるしかないですからね。エンジンを触り出した養成所の頃は本当にきつかったです。整備の事とか、これからやっていけるのかな...と不安になりました。整備は難しいですし今でも課題です。そう思っている選手は多いと思います。
AKI:となると、岩田選手の1番の課題は"整備"ですか?
岩田:そうですね。整備力が1番の課題です。
AKI:近況のスタートはいかがですか?
岩田:スタートはここ2、3年切れてないと思います。みんなが速くなっているというのもあると思いますし、自分の枠が外目というのもあると思います。内枠だと誤魔化せるんですが。なので、自分ももっと速くなろうと努力して、色々なパーツを交換して...元に戻らなくなっちゃったと言う感じ。扱う前のスタートに戻っても面白くないじゃないですか。ズドーン!といけるくらいのところを探したいです。模索中です。
AKI:雨、湿走路はどうですか?
岩田:雨はですね...これがまた難しくて(苦笑)4年前くらいに師匠の影山さん(川口22期:影山伸選手)に「とりあえず雨乗れないからひたすら内のコースを走れ。」と言われて。そこからインコースを走って、乗れたり乗れなかったりという感じ。けど、最近はみんなが内を走ってライバルが増えました。場所取り合戦という状態です。夏場よりスタートが大事かもしれませんね。特に東のレース場はかなり滑ります。まだまだ練習して、周りに置いていかれないように頑張ります。
AKI:師匠との雨の約束は続きそうですね。
岩田:そうですね。あと、師匠にはデビュー当時から「何か一つ武器を作れ」と言われています。最初の方はスタートだったんですが、今ではそれも埋もれてきて。雨も速くないので、何か武器が欲しい。今はそれがない。だから成績もよくないとは思います。なるべく早めに武器を見つけたいですね。"夏の掛川"みたいな。掛川さん(川口22期:掛川和人選手)は冬も早いんですけどね(笑)そういうイメージを何か作っていきたいです。
AKI:確かに、イメージがあると車券も買いやすくなります!
岩田:そうですよね。お客さんも昔の実績やイメージで買うから、イメージ付けはとても大切だと思います。そうなるとスタートですよね。早く元に戻して、もっと速いスタートを切れるようにならないと。前期も残り2ヶ月。せっかくもがいてもがいて戦っているので何か収穫を手にしたいです。
AKI:平開催のハンデ戦とグレードの短ハンデ戦、どちらが良いなどはありますか?
岩田:断然短ハンデですね。捌きに関してはやはり不安ありです。ただ、嫌いではないです。
6周じゃ足りない感じ。短ハンデだと3周くらいで良いんですけどね(笑)なので、捌きに関してもまだまだ良くしていきたいです。渡辺さん(浜松31期:渡辺篤選手)なんかは誰も通らないような所を走って迷惑かけずに捌いていく。丸ちゃんは正統派というかスタンダードな捌き方。渡辺さんは渡辺さんで、丸は丸であの捌きをするためのエンジン作りをしていると思うんです。みんな10年経って自分に合った整備を見つけてきている。もうそろそろ自分も自分の走りに合ったエンジン作り見つけたいなぁと思っています。同期も早くなってきているのでなんとかみんなで一緒に速くなりたいです。
AKI:岩田選手はロードからの転向ですが、オートの世界に入って乗り方などの苦労や違和感はありましたか?
岩田:2級車の頃は違和感を感じながらも乗れていました。けど、1級車になってタイヤも変わってからどんどん崩れていった感じ。今のタイヤをまだ上手く使えていない感じがしています。思いっきり走るとタイヤが滑ってしまう。けど、気持ちは勝とうとするので前にいこうとする。気持ちをある程度抑えながら、上手く前に進むようにタイヤを使えれば良いんですが。それが非常に難しいですね。エンジンの作り方やグリップワークでどれだけタイヤに負担を掛けずに加速させることが出来るか。そう言うことを考えながら仕事に向かっています。まだまだ出来ていないんですけどね。
AKI:課題のお話をしていきましたが、目標などは設定するタイプですか?
岩田:全然決めないタイプですね。ロードの時から目標はあまり決めずでした。今はとにかく毎レース掲示板に載りたいと思っています。毎日掲示板に載っていれば成績も良くなっていくわけで。とにかくお客さんに貢献したいです。試走が出ていなくてもスタートを考えて買ってくださる方がいるみたいなので。自分も競馬を買ったりします。穴党の方の気持ちはよく分かるというか。なので自分を穴で買ってくれている方のためにも頑張らなきゃと思っています。
AKI:前回優勝が2013年6月17日と少し優勝から離れていますね。
岩田:そうなんです。なかなか優勝出来なくって。けど、この前みのる(飯塚31期:中尾貴志選手の愛称)が7年ぶりに優勝して、自分も同じくらいしていなくって。デビュー当時はみのると自分がバイク経験者ということもあってポンポンと早くなりました。すぐに優勝も。けど、そこから二人とも沈んでしまって。なので、みのるに続いて優勝したいとは思っています。同期が優勝すると同期のグループLINEにお祝いメッセージが入るんですが、最近はずっとおめでとうを打つ側。もうそろそろ打たれてみたいなぁと思っています(笑)
AKI:長年バイクに乗ってきて途中で競技は変わりましたが、バイクの仕事をしていて良かったと思いますか?
岩田:そうですね。やってて良かったと思いますし、やってなかったら何やってるんだろうと考えます。考えるけど何も思いつかなくって。頑張って考えてたとしても「だめだ、出てこない。もういいや!」と途中で諦めて違うこと考えています(笑)オートで生活しているんで当たり前なんですが、オートが生活の中心ですしいつも仕事の事を考えていますね。
AKI:それでは最後にオッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。
岩田:自分は毎レース3着以内、連に絡めるようにをモットーに走っています。試走が悪くてもスタート決めて粘り込めるようなレースが出来るように、まずはスタートを良い時の状態に戻して。そして、選手10年目で同期がオートレースのコツを掴みだしているので、その波に乗り遅れないように頑張っていきたいと思います。応援よろしくお願いします。
(写真の一部は川口オートFacebookより)
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。
川口所属の34期。伊勢崎オートでレースを見て選手を目指した一人です。怪我でデビューが遅れましたが、人一倍練習に行き近況では安定した着を残しています。そして、先日川口で行われた"ガールズ王座予選川口ステージ"では湿走路を乗りこなし1着でゴール!近況の状態や目標、課題などお話しして頂きました。
(取材日:2021年7月13日)
インタビュー / AKI
AKI:ガールズ王座予選川口ステージでの1着おめでとうございます!
信澤:ありがとうございます!
AKI:雨でのレースでしたが振り返っていかがですか?
信澤:まさか雨で勝てるとは思っていませんでした。
AKI:雨は不安があったんですね?
信澤:2級車の雨は結構乗れていたんですが、1級車になってから2級車とのパワーの違いで直線で滑ったりしてしまって。2級車ほど乗れなくなってしまいました。自分の中でビビってるというか。滑って周りに迷惑かけたらどうしようとか、そういうことばかり考えてしまって思う様に開けられなくなってしまっていました。
AKI:ただ、この前は雨で1着!何かきっかけがあったりしたんですか?
信澤:あの日、1着取れたのは師匠の若井さん(川口25期:若井友和選手)のお陰ですね。1着を取る前の節に雨で落車をしているんですが、その落車の節の前検日に若井さんに雨の乗り方、グリップワークを教えてもらって。自分なりに考えて乗って結果的に突っ込み過ぎて落ちちゃったんですが、落車があったからこそ「ここまで突っ込めるんだ!」というのが分かりました。その次の節、ガールズ予選の前検日の雨練習では落車したばかりでビビっていたんですが、それでも小林瑞季さん(川口32期:小林瑞季選手)や森谷さん(川口29期:森谷隼人選手)から「そんなに悪くなかったよ!」と言ってもらえて。「自分が思っている以上に乗れてるのかな!?」と思えました。なので、レースは自信持って走ろうと思っていきました。それがあったからガールズ予選で1着取れたなぁと思っています。
AKI:雨での走り方、方向性が見えたんですね!
信澤:そうですね。まだまだ教えてもらったばかりで雨巧者には敵わなかったんですが、今の練習を続けていけばいつかきっと速くなれると信じています。
AKI:それにしても、ガールズ予選では同期の本田選手(川口34期:本田仁恵選手)との激しい攻防戦は見物でした!
信澤:自分でも思います(笑)家に帰ってから何回もリプレイを見ていて。レースでは、最初に追いついて来るのは本田だろうなと思っていました。彼女は雨に自信持っているので。そしたら本当に姿が見えて。ぽんちゃん(本田選手の愛称)は一つ前のガールズ予選で1着を取っていたので「本田だけには絶対に行かせない!」と思いながら意地で抑えました。同じレース場所属で普段から仕事の話もするし、仲の良い同期だけどライバルでもある。だからこそガールズ予選では譲れませんでした。切磋琢磨し合っています。
AKI:刺激し合える良い関係ですね!
信澤:そうですね。あのガールズ予選のレースは楽しかったです。ガールズ予選の夜にぽんちゃんと二人で喋ってたんですが、お互いに楽しかったし良いレースが出来たね!と話すことが出来ました。
AKI:年末のガールズ戦に近づきましたね!
信澤:けど、まだまだ油断出来なくって。平均ポイント上位8名で、川口ステージが終わってからのポイントのランクは7位。ギリギリのラインです。なので大きな着を取ってしまうと微妙です。年末に繋げるためにも頑張らないといけません。
AKI:雨のお話を聞きましたが、晴れのレースに関してはいかがですか?
信澤:最近の良走路は乗りやすさがすごくあります。エンジンは悪くないですね。前回の飯塚でクランクが焼き付いてしまって、地元に帰ってからクランクとシリンダーを新品に交換したんですが、最近になってパーツが馴染んできて良い方向に出てる感じがしています。連に絡めることも増えましたし。お金をかけた甲斐はありました(笑)けど、まだハンデも軽いので。なので、成績残して早くハンデを下げたいですね。
AKI:今の目標というのは"ハンデを下げる"ということですか?
信澤:そうですね。とにかく"ハンデを下げる"ことです。怪我で遅れてる同期を除いて1級車に乗っていてハンデ40m前なのは私だけ。みんなどんどんハンデが後ろになっているので私も早くハンデを下げたいです。年末までにハンデを下げたいですね。出来るなら20mくらい。1着をたくさん取らないとですね。
AKI:大きな目標は立てたりするタイプですか?
信澤:以前は大きな目標を立てていたんですが、自分は夢見すぎなタイプで。なので、まずは目の前の自分に向き合って、目の前の自分にあった課題を立てて練習するようにしています。もちろんS級になりたい!とかSG取りたい!とか思いますが、そのためには今は何をすべきかを考えます。今はハンデ40m前で人を捌くことはほとんどないけど、今人を捌く練習をしておかないとハンデが下がった時に苦労するのは自分。だったら今から少しずつ練習していこうとかを考えています。ただ、毎節の絶対の目標はあって。「優勝戦に乗る!優勝する!」という目標は常に持っています。
AKI:今の自分の1番の課題はなんですか?
信澤:んーなんだろうな。毎節、毎節、変わっていくというか、今回はこれはやってみよう!という感じですね。まずはハンデを下げることに集中して、そのための課題をその節ごとに考えて乗っています。
AKI:スタートに関してはいかがですか?
信澤:スタートは1級車に乗り替わって少ししたくらいから上手く切れなくなってしまって。フライングにビビって思いっきり切れなくなった時期があったんですが、その感じをズルズルと引きずってる感じです。練習ではタイミング10くらいで思いっきり切れるし、周りの人よりも先行出来たりするのに、レースになると出来なくなってしまって。タイミングや出てからの伸びも以前ほどじゃなくなったんで、今は色々研究してどれが切れるかを試しています。
AKI:整備面はどうですか?
信澤:キャブとかバネを扱ったりリング交換はするんですが、今は特にエンジンの状態も悪くないですし大きくは扱わないですね。若井さんがよくいうのは「悪いエンジンに乗ってる方が楽しい。悪いエンジンで人を捌けたら、良いエンジン乗った時にはどこまででも行ける。特に、ハンデが前の時はエンジンというよりも乗り手。とにかくグリップを開ける練習が大事だ。」と言われています。それを言われて確かに!と思いました。もちろんエンジンも大事ですが、エンジンばっかりだと人間が育たないので。最重ハンデとかになればエンジンも。となるんですけど、40m前の私がエンジンなんて言ってると成長しないなと思います。なのでまずは人間。もっとハンデが下がってから色んな整備を若井さんに教えてもらおうと思っています。
AKI:師匠の若井選手とは密にお話しされていますね。
信澤:そうですね。色々お話しします。同じ開催の時は一緒にレースリプレイを見て「ここがダメ、ここは良いね。」とか言ってもらっています。若井さんのたった一言で雨で1着取れたり、やっぱりすごいなって思います。本当に良い師匠です。いつかは若井さんと同ハンで、雨で勝ちたいですね(笑)大きな目標の話をしましたが、最近できた大きな目標は"若井さんの外からスタートする"です。川口トップ3くらいに入らないと厳しいんですけど、それが大きな目標ですね。
AKI:デビューして2年ほど経ちましたが、ここまでの選手生活はいかがですか?
信澤:怪我をしてデビューが遅れたので厳密には2年経っていなくて。デビューして半年くらいは、遅れている分誰よりも練習に行こうと思っていました。今、それが少しずつ結果になってる感じがします。今の私は何が出来るのかを考えた時に「誰よりも練習に行って、とにかく早く同期に追いつくことが大事だな。」と思っていました。練習も行ったら楽しいですし。
AKI:信澤選手はデビュー前から金網越しでレースを見ていたわけですが、実際に走ってみていかがですか?
信澤:伊勢崎で見てたんですが、選手になって最初のころは不思議でしたね。初めて伊勢崎に遠征に行ったときはすごく新鮮でした。選手になる前は絶対に入ることのない場所に自分がいて、ずっと自分が見ていた走路を自分が走るんだと思うと...一人で感動していました。
AKI:伊勢崎を走った感じはいかがでしたか?
信澤:やっと憧れの伊勢崎で走れる!という気持ちでした。初の伊勢崎でのレースは2級車だったんですが、試走3.39が出て。初めて3.3台が出て、ハンデも60mくらいあって、これはチャンスだ!と思っていました。けど、スタート事故が後ろで起きてしまって不成立。不成立になってしまったことはしょうがないんですが、同期に3.39の試走はまぐれだと言われて。なので、最終日に「まぐれじゃないことを証明してくる!」と言って試走に臨みました(笑)結果は試走3.37で、レースではぶっちぎって1着、上がりタイム3.465。憧れの伊勢崎で好タイムでゴールした時は優勝したんじゃないかなってくらい嬉しかったです。今でもしっかり覚えています!(笑)そこから伊勢崎では走ってないんですが、次行くのが楽しみです。1級車での1着、優勝も出来る様に頑張ります!
AKI:今年に入って優出が2回ありますが、優勝戦の舞台はいかがですか?
信澤:もっと緊張するかなと思っていたんですが、意外と緊張はしませんでした。緊張したところで、いつもとやることは変わらないし緊張しても無駄だなと思っていたら緊張しませんでした。2着、5着と優勝はできなかったんですが、そろそろ優勝したいなとは思っています。"誰にも信澤を止められない!"くらいになりたいですね!(笑)
AKI:それでは最後に、オッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。
信澤:まだまだ未熟ですが、応援してくれる方が沢山いるのでその気持ちに応えられるようにこれからも頑張ります。応援よろしくお願いします!
(写真は川口オートFacebookより)
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。