*14日(日)高知 第7R『だるま夕日賞』 1600m 18:10発走*
大高坂賞の再戦イメージでアイアンブルーVSスペルマロンの形になると考えます。
本命はアイアンブルー。
大高坂賞では初めての重賞挑戦で7番人気という低評価でしたが、3,4コーナーからの末脚には驚かされました。
そして前走の黒潮スプリンターズカップは、さらに強いメンバーと戦って2着。
サクラレグナムには追いつけそうで離されましたが、大高坂賞勝ちがフロックではないことを証明しましたね。
少々気難しいところのある馬だということですが、佐原騎手がしっかり手の内に入れています。マイルに距離が延びることもむしろ歓迎。またあの目の覚めるような末脚を期待しています。
対抗はスペルマロン。
大高坂賞ではここ最近の中では道中の行きっぷりがいまいちに見えましたが、それでも2着に来るのは能力の高さでしょう。
現在の高知競馬をけん引している1頭ですし、この馬にとってもマイル替わりはプラス材料。
ここも上位争いしてくれると思います。
3番手評価にしたのはフクノグリュック。
高知に移籍してまだ3戦。どのくらいの力があるか計りかねている状況です。
移籍初戦のA-2特別はハナ差で競り勝ち、2戦目の高知県知事賞は3着。
前走の大高坂賞は伸び切れず6着と失速しましたが、JRA時代の勝ち星は1600mで3勝、1700mで1勝を挙げているので、距離がマイルに替わる今回は巻き返しもあるのではないでしょうか。
強豪相手の黒潮スプリンターズカップで3着に健闘したアースグロウまで。
◎3、アイアンブルー
○4、スペルマロン
▲7、フクノグリュック
△6、アースグロウ
*11日(木)佐賀 第6R『佐賀記念』 2000m 16:30発走*
今年もJRA勢が強そうな佐賀記念。
その中でもクリンチャーVSロードゴラッソの重賞実績上位組みに、アシャカトブがどこまで食い下がれるか、という3頭の戦いだと見ています。
本命にしたのはクリンチャー。
前走のチャンピオンズカップは相手が強すぎたとして、みやこステークスはかなり強い競馬を見せてくれましたね。
早め早めに動いて行って、相手の脚を使わせる消耗戦に持ち込んで、この馬の持ち味である持久力を最大限に発揮しました。
今回はその時と同じ川田将雅騎手が鞍上。
しかも川田騎手は佐賀生まれでこのコースを熟知していますから、最高に信頼出来るパートナーでしょう。
唯一の懸念材料は58キロ。
この斤量で佐賀記念を勝っているのは2014年のランフォルセまで遡らなければならず、斤量軽めの馬の初タイトル、という流れが近年続いているのです。
ただし、クリンチャー自身は58キロで何度も走って好走しているので、特に苦にする斤量ではありません。
そこに期待して、ここも強い競馬をしてくれるのではないかと思います。
対抗にしたのはアシャカトブ。
前走約7ヵ月ぶりのレースで、2番手から一時は先頭に立つ場面もありました。結果的には3着に差されましたが、積極的に運んで見せ場十分の内容。
一度使った効果も見込めるし、このメンバーに入っても見劣りしません。
好位に行けるダッシュ力がある馬で、初めての佐賀もこなしてくれると思います。
ロードゴラッソは昨年の佐賀記念ではナムラカメタローとの一騎打ちになり、半馬身差の2着に負けました。
末脚のしっかりしている馬ですが、小回りの地方コースでもしっかり走れているし、前走の名古屋グランプリでも最後は鋭い伸び脚でした。
今回も大崩れなく、安定した末脚を発揮してくれるのではないでしょうか。
ハナズレジェンドは芝で活躍した後、ダート転向初戦のカノープスステークスを差し切り勝ち。続く2戦は東京大賞典と川崎記念ですから相手が強かったです。
後方から差して来るタイプなので小回りの佐賀コースをどう攻略するかがカギですが、能力的にはここでも差はないと思います。
ウインユニファイドは前走のジュライステークスで2番手から渋太く粘って1着。迫るクリンチャーを退けての勝利でした。
今回は約7ヵ月ぶりの休み明けですが、どんなレースをしてくれるか楽しみです。
JRA時代はオープンでも好走したメイプルブラザーは兵庫移籍初戦を快勝。
そこから一気にメンバーが強くなりますが、これまで戦って来た相手を考えるといきなりやれてもおかしくありません。
◎1、クリンチャー
○11、アシャカトブ
▲9、ロードゴラッソ
△12、ハナズレジェンド
△8、ウインユニファイド
△3、メイプルブラザー
*10日(水)名古屋 第9R『梅見月杯』 1900m 15:45発走*
地方全国交流戦『梅見月杯』。
カツゲキキトキトの出走取消は残念ですが、今年は例年以上にハイレベルなメンバーが揃った印象です。
本命にしたのは大井のアングライフェン。
デビュー当初は芝の中長距離で活躍していましたが、その後ダートに転向して、ブリリアントステークスを勝つなどオープンでも大活躍。
JRA所属として挑んだ名古屋グランプリと名古屋大賞典は共に2着と、高いレベルで結果を出しています。
大井移籍後は川崎の富士見オープンで勝利。
名古屋グランプリに出走して来たとしても重い印を付けたいと思っていた馬で、今回のメンバー、コースならば力上位と考えます。
しかも鞍上は名古屋の帝王・岡部誠騎手。
前走のJBCクラシックから間隔が開いているところが唯一気にはなりますが、3ヵ月くらいの休み明けならば過去しっかり結果を出しているので、ここは頭固定で馬券を組み立てようと思っています。
対抗は同じく大井のスギノグローアップにしました。
もう少し距離があった方がいいかなとは思いますが、好位から渋太い脚を使う馬で、小回りの名古屋も上手にこなしてくれるでしょう。
金盃トライアルの負け方は気になるところですが、前走の報知オールスターカップはさすがに相手が強かったですから、ここで巻き返しも十分可能ではないでしょうか。
ノーブルサターンは大井移籍初戦で名古屋の東海菊花賞に遠征し、長くいい脚を使って3着に伸びて来ました。
続く2戦の重賞では惨敗しましたが、前走の多摩川特別では直線すごい伸び脚で3着。
前に行くタイプではないですが、持ち味のロングスパートが活かせれば、今回のメンバーでも上位争いしてくれると思います。
地元勢では2018年の名古屋大賞典で僅差の3着だったキーグラウンドに注目しています。
名古屋移籍後は3戦2勝。前走A2クラスから一気に相手強化になりますが、距離が延びるのはプラス材料。
どのくらい戦えるか楽しみです。
タガノディグオは2017年の兵庫チャンピオンシップを勝った馬。
実力のある馬ですが、2019年の夏から2020年まで約1年休養後、なかなか元の走りが見られません。
兵庫移籍後2戦し、前走の新春賞では4着。
使いつつの良化に期待しています。
◎9、アングライフェン
○5、スギノグローアップ
▲12、ノーブルサターン
△7、キーグラウンド
△2、タガノディグオ
昨年は164勝を挙げ、NARグランプリ2020でフェアプレイ賞を受賞した高松亮騎手。重賞はフレッチャビアンカとのコンビで岩手変則三冠を含む6勝。キャリアハイの活躍だった昨年を振り返っていただきました。
【2020年9月6日不来方賞制覇】
赤見:まずはNARグランプリ2020でのフェアプレイ賞受賞、おめでとうございます!
高松:ありがとうございます。最初に聞いた時は驚きしかなかったですね。
実は最初、岩手競馬アワードのフェアプレイ賞だと思ったんですよ。その前の年ももらっているので、今回ももらえたのかと。ただその割には言われるの早いな、くらいのリアクションで。
でもよく話を聞いたら、「コロナ渦でどうなるかはわからないですけど、表彰式は東京の雅叙園でする予定だから」って言われて、え?!全国の?という。とにかく驚きました。
赤見:フェアプレイ賞はトップジョッキーの皆さんが口を揃えて狙いたい賞だと言いますが、昨年の高松騎手は164勝して進路関係の制裁ゼロ。素晴らしい成績でした。
高松:勝利数はキャリアハイだったと思うんですけど、その中で制裁なしというのは表に出ているような数字じゃないじゃないですか。歴代の受賞者を見てもすごい方ばかりですし、自分が候補になるとかも意識していなかったので、ただただ恐縮ですという感じですね。
赤見:前の年も岩手競馬アワードのフェアプレイ賞を受賞されたということは、昨年だけではなく長い期間制裁がないんですね。フェアプレイは意識していますか?
高松:意識しているというか、それが大前提だと思っています。それでも競馬は相手があることですから、制裁になってしまうような場面もありますけど、こうして賞をいただけて、自分が信じてやって来たことが一つの形になったのかなと。最初は本当に驚きましたけど、ジワジワ喜びが来て、騎手をやっていて良かったなと思いました。
赤見:今年は表彰式がないのが残念ですが...。キャリアハイとなった昨年は本当に大活躍でしたね。振り返っていかがですか?
高松:これだけ勝たせていただいたことは頑張ってくれた馬たちと周りの皆さんのお陰なので、とても感謝しています。ただ自分としては悔しい一年でした。
去年一年はリーディングを獲るつもりで、その前の年から準備してやって来て、結果取れなかったということが大きくて。とても悔しいですし、応援して支えてくれた周りの方々に申し訳ないという気持ちが強いです。
赤見:今年こそリーディングを獲るぞと強く決意したきっかけはありますか?
高松:自分の中で「リーディングを獲って、今まで応援してくれた人たちに恩返ししたい」という気持ちが強くなったんです。騎手になったからには、いつか岩手で一番にという想いはずっとあったんですけど、実際に「リーディングを目指したいです」と言える立場になるのって難しいじゃないですか。その前の年の成績を考えれば、岩手では99勝で4位だったんです。「来年こそ」という立場じゃなかったんですけど、周りに公言して、自分なりに準備もして挑みました。最後の方は(山本)聡哉騎手と差が広がってしまったんですけど、諦めないで最後までやり切った先に何かあるだろうと信じて気持ちを切らさないようにやって来ました。結果的にはリーディングを獲れなかったことで、けっこう落ち込んでいたんです。その時にフェアプレイ賞受賞の連絡をいただいたので、すごく励みになりました。今年こそはリーディングを獲りたいですし、取らなきゃいけないと思っています。
赤見:言葉にして「リーディングを目指す」というのは、プレッシャーも大きいのではないですか?
高松:そうですね。でもそれをやってこそリーディンングだと思うので、強い気持ちでまた今年一年やっていきたいです。
【2020年10月4日ダービーグランプリ制覇】
赤見:昨年はフレッチャビアンカとのコンビで変則三冠を達成しました。高松騎手が騎乗してから快進撃でしたね。
高松:たまたまいいタイミングで乗せていただいたお陰です。東北優駿も不来方賞もダービーグランプリも勝たせていただいて、本当に感謝しています。特にダービーグランプリは賞金も上がって強いメンバーが揃っていた中で勝つことが出来たので、とても嬉しかったですね。
赤見:今年は期間限定を自粛ということで残念ですが...。現在はどんな風に過ごしていますか?
高松:こればっかりは仕方ないですね。体は緩めたくないので、今は遠野の馬の里で馬に乗っています。雪の影響で中止になった分、今年は3月の早めから開幕しますし、遠野ならば岩手県内で馬に乗れるので。
赤見:では、ファンの皆さまにメッセージをお願いします。
高松:年末年始は雪で中止になってしまい、消化不良だったのですが、例年より早く3月12日(金)に開幕します。岩手競馬が盛り上がるよう関係者皆で頑張ります。僕自身は今年こそリーディングを目指して頑張りますので、応援よろしくお願い致します。
昨年一気に頭角を現し、佐賀のグランプリである中島記念を制したアンバラージュ。先日の白鷺賞は残念な結果でしたが、今後について真島元徳調教師にお話を伺いました。
赤見:アンバラージュは昨年一気に強くなりましたね!
真島:いや~、こちらもびっくりするくらいどんどん強くなってくれましたね。
7月の佐賀王冠賞でウノピアットブリオの2着になって、3着以下は9馬身離しましたから、あの辺りから力を付けているなと感じていました。
驚いたのがその次のレース。初めての門別への遠征でマイナス15キロだったのですが、直線盛り返してハナ差の2着になってくれて。この走りには本当にびっくりしました。
赤見:その後もしばらく遠征を続けていましたね。
真島:牝馬は疲れてくるとカイバ食いが細くなったりするわけですが、遠征に行っても体が大きく減ったのは最初の門別だけで、そこからまったくへこたれなかったんですよ。
こういう馬はなかなかいないです。相当根性がありますよ。
中島記念で初重賞制覇だったわけですが、着差以上に強いレースをしてくれました。
この馬には本当に驚かされることばかりですし、いつも一生懸命に頑張ってくれて、頭が下がります。
赤見:白鷺賞は残念でしたが、今後の予定はいかがですか?
真島:白鷺賞は9着と結果を出せず、ファンの方には申し訳なかったです。
今後は佐賀記念はパスして、はがくれ大賞典に向かう予定です。
前走の後も順調なので、いい状態で挑めると思っています。
中島記念を勝ったわけですから、それに恥じないレースをしたいですね。
まだ5歳になったばかりですし、さらに成長してくれるのではないかと期待しています。
今年はグランダム・ジャパン古馬シーズンを目指す予定です。
赤見:では、皆さまにメッセージをお願いします。
真島:いつも応援していただき、ありがとうございます。
今はまだコロナの影響で気軽に競馬場へ来てくださいとは言えない時期ですが、オッズパークをはじめネット投票で馬券を買っていただき、とても感謝しています。
佐賀はベテランの鮫島(克也)くんが地方競馬通算5000勝を達成しましたし、昨年デビューした飛田(愛斗)くんが頑張っていて、現在リーディング1位です。
ジョッキーたちも関係者もみんな一生懸命頑張っていますので、これからも注目していただけたら嬉しいです。
宜しくお願い致します。