平成10年10月高崎競馬場にて騎手デビュー。以来、高崎競馬が廃止される平成17年1月まで騎乗を続け2033戦91勝。元騎手の目線からレースを分析から、現役時代の思い出など、様々な話題を楽しく書き綴ってまいります!
平成10年10月高崎競馬場にて騎手デビュー。以来、高崎競馬が廃止される平成17年1月まで騎乗を続け2033戦91勝。元騎手の目線からレースを分析から、現役時代の思い出など、様々な話題を楽しく書き綴ってまいります!11月8日(日)名古屋の木之前葵騎手が、アブダビで行われた ファティマ・ビント・ムバラク妃殿下主催の「レディースワールドチャンピオンシップ ファイナル」に出場しました!
 
5月にイギリスで行われた第8戦を見事勝利し、今回のファイナルに出場した木之前騎手。2度目の海外遠征について、早速お話を伺いました。
 
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赤見:アブダビ遠征、お疲れ様でした!また一つすごい経験を重ねましたね。 
 
木之前:ありがとうございます。本当にいい経験になりました。
初めてのアブダビだったんですけど、もうアラビアっぽい雰囲気の建物がズラーっと並んでいて感動しました。
 
ギリギリまで日本で競馬があったので、パーティーには出られなかったんですけど、セレモニーには間に合いました。
エスコートキッズっていう女の子たちが、手を繋いで誘導してくれたんですけど、何度か馬に乗ったことがあるとか、通訳さんを通して少しお話ができて楽しかったです。
 
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赤見:他の国の女性ジョッキーたちはいかがでしたか?
 
木之前:みなさん体つきがよくて、見た目から強そうな感じで。すごくオーラがある方がいて圧倒されてしまいました。
イギリスで経験させてもらっていましたが、レースにも上手く活かせませんでした。
 
赤見: 今回は初の芝でしたね。
 
木之前:はい!念願の芝でのレースでした。でも日本の芝ほどキレイに整備されている感じではなくて、乗った感覚はダートとそれほど変わらないかなと思いました。
 
今回は全員斤量が62キロと重かったんですけど、わたしが騎乗した馬は小柄で斤量が響いたような走りをしていました。
後ろから後ろのままの競馬で、レースに参加できなかったのは悔しいです。
 
赤見:イギリス遠征後はここを大きな目標にしていましたから、無事に終わってホッとしているのでは?
 
木之前:そうですね。すごく楽しみにしていた遠征で、今回は両親と姉も一緒に行ったんですよ。前回は母だけだったので、なんだか父が一番喜んでいたようでした(笑)。
でも、レースでいいところを見せることが出来なかったので、いつかまた遠征に行きたいです!
 
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赤見:では、今後の目標を教えて下さい。
 
木之前:今年は通算100勝を達成できたし、目標にしていた年間50勝も達成することが出来ました。所属の錦見先生はじめ、周りの方々に助けていただいたお蔭です。本当に感謝しています。
まだ今年は終わっていないですが、来年以降もこの勢いが続くように、これからも努力していきます!
 
明日は水沢競馬場にて、2歳の地方全国交流戦『南部駒賞』が行われます!
 
 *15日水沢 第10R『南部駒賞』 1600m 15:15発走*
 
本命にしたのはメジャーリーガーです。
毎年岩手には強い2歳が現れますが、今年の目玉といえる馬。
ここまで5戦4勝で、唯一負けたのは芝重賞の『ジュニアグランプリ』のみ。
 
前走の2歳一冠目『若駒賞』では、3番手からしっかりと折り合って、直線力強く伸びて完勝。
ゴール前には遊ぶ余裕もあったほどでした。
 
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まだまだ成長の余地を残した上でこの強さですから、全国交流となる今回も注目の存在です。
 
対抗は、やはり道営勢が気になるところ。
ギガビームとアンビリーバボーの比較が難しいところですが、今回はアンビリーバボーを上に見ました。
 
これまで1200mの経験しかないというのは若干心もとないですが、血統的に見るとマイルは余裕でこなせると思います。
兄キスミープリンスは南関東の重賞馬であり、奥の深さも感じます。
 
初の長距離遠征、初距離という難しい条件ですが、どこまで戦えるか楽しみです。
 
現在2連勝中のソロフライト。
2戦目ではメージャーリーガーを下しての重賞勝ちで、相当なレベルで戦える馬です。
ただ、今回は初めてのダート戦。
小柄な牝馬だけにそこが少し気になるので、3番手評価に留めました。
  
ギガビームは初勝利を挙げるまでに5戦を要しましたが、大きく崩れたのは一度だけで、2歳のレベルの高い門別で揉まれて来た経験があります。
距離経験もあるし、やはり道営勢は侮れない存在です。
 
 
 ◎1、メジャーリーガー
 〇5、アンビリーバボー
 ▲3、ソロフライト
 △4、ギガビーム 
 
本日は門別競馬のシーズンを締めくくる大一番、道営記念です!
 
 *12日門別 第12R『道営記念』 2000m 20:35発走*
 
ここはウルトラカイザー、グランプリブラッド、オヤコダカの三つ巴と見ていますが、その中でもグランプリブラッドの安定感に期待します!
 
今年の春に門別に移籍して、5戦2勝2着2回3着1回とすべて馬券圏内に入っています。
勝った『星雲賞』と『瑞穂賞』では58キロを背負い、ウルトラカイザー57キロ、オヤコダカ55キロを負かしました。
 
前走の『瑞穂賞』では好位のインで我慢して、直線も馬の間を割って抜けて来ました。
競馬が上手だし、直線でしっかりと伸びる末脚を持っている馬。
JRA5勝の実力馬ですから、ここでもうひと花咲かせて欲しいです。
 
ウルトラカイザーは昨年の『道営記念』の勝ち馬で、今年は連覇を狙います。
ただし、4連勝で挑んだ昨年とは違い、今年は『星雲賞』『瑞穂賞』ともにグランプリブラッドに後塵を拝する結果となりました。
 
早めに動いた『星雲賞』では直線で内をすくわれ、『瑞穂賞』では外から伸びるも捉えきれず...。
大きく負けてはいないものの、対グランプリブラッドでは分が悪い印象です。
昨年の覇者としてどこまで巻き返せるでしょうか。
 
3歳馬オヤコダカは、圧倒的1番人気に支持された『北海優駿』で、まさかのスタート直後に落馬というアクシデントがありました。
その後、初めて古馬重賞にチャレンジした『星雲賞』では、レコード勝ちとなったグランプリブラッドにコンマ5秒差の4着。
古馬一線級とも十分戦えることを証明しました。
 
前走の『瑞穂賞』では、好位から渋太く粘って2着を確保。
3歳馬の軽量を活かして、今回も積極的なレースを期待しています。
 
 
 ◎12、グランプリブラッド
 〇4、ウルトラカイザー
 ▲1、オヤコダカ
 △7、サンバビーン
 △3、ローレルベロボーグ
今年もJBCが終わりました!
 
当日はお天気に恵まれて、新スタンドG-FRONTのお披露目もあり、たくさんのファンの方々が詰めかけました。
総売得金は地方競馬史上最高の、約48億5千万円。
まさに大成功のJBCとなりました。
 
それでは、レースリポートをお届けします。
ちなみに、写真は最初のレディスクラシックのみとなっております...。すみません。
 
【JBCレディスクラシック】
 
勝ったのは3歳馬ホワイトフーガ。
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関東オークス圧勝後、古馬戦線に挑戦して高い壁に跳ね返されましたが、大舞台で見事巻き返しましたね。
 
大野拓弥騎手
「勝てて本当に嬉しいです。
今日はほどよい気合が乗っていて、他の馬が手が動いているところでもいい手応えでした。いつもよりも後ろのポジションから、コースロスなく運べることが出来ましたね。
 
サンビスタは抜けた存在だと思っていましたが、そのサンビスタに5馬身も差を付けられたのはすごいことです。パワーと持久力がある馬で、一戦一戦強くなっているので、どこまで強くなるか楽しみです」
 
高木登調教師
「ここ2戦負けていたので、なんとかがんばりたいと思っていましたが、結果を出すことができて良かったです。
レース前に大野くんと脚の使いどころを話して、ここ2戦よりも後ろからにしようということを話し合いました。
 
関東オークスですごいパフォーマンスを見せてくれたあと、古馬の壁があるのかなと思っていましたが、勝てて良かったです。
手の掛からない馬で、まだまだ成長しています。まだ3歳なので、これからどんどん活躍してくれるんじゃないかなと思っています」
 
2着サンビスタ
 
岩田康誠騎手
「人気にしてもらっていたのに、すみません...。展開的にも位置取り的にも悪くなかったんですが。勝った馬と騎手を称えたいです。
馬の状態は良かったんですが、スッと動けなくて。前回ほどの手応えはなかったですね。
次は巻き返したいです」
 
3着トロワボヌール
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戸崎圭太騎手
「スムーズに運べましたが、内が有利の馬場状態の中で外枠が厳しかったですね。馬の状態は良かったです」
 
 
【JBCスプリント】
 
勝ったのは牝馬コーリンベリー。快速を活かして逃げ切りました!
 
松山弘平騎手
「この舞台で結果を出せて、本当に嬉しいです。終始手応えがよくて、追ってからもしっかり反応して伸びてくれました。これだけのメンバーで結果を出してくれたし、短いところかなとも思いますが、落ち着きも出てきたのでもう少し距離が延びてもやれるという感触はあります。馬自身成長しているのでこれから先まだまだ楽しみです」
 
小野次郎調教師
「転厩初戦で結果を出すことができて、感無量です。オーナーにお世話になってきて、これだけの馬をやらせていただいて、本当に感謝しています。
スタートにまだ不安もあったので、今日はもし出遅れたら最後方からでもいい、腹を括って乗ってくれと松山騎手に話しました。でも上手にスタートを切ってくれて、この馬のスピードを活かすレースをしてくれました。
 
今後についてはオーナーと相談しますが、今年と同じようにフェブラリーステークスも視野に調整していきます」
 
2着ダノンレジェンド
ミルコ・デムーロ騎手
「逃げた馬が止まっていないし、本当に強かったですね。びっくりしました。
僕の馬もスタートは良かったし、ポジションも良かったと思います」
 
3着ベストウォーリア
川田将雅騎手
「すべってなかなか前に進めませんでした。途中から挽回してくれたけど、その差を縮めることができませんでした」
 
14着だった兵庫のタガノジンガロは、レース終了後に心不全でこの世を去ってしまいました。本当に残念でなりません...
 
 
【JBCクラシック】
 
勝ったのはコパノリッキー!骨折休養明けで一度叩き、大きな変わり身を見せてくれました。
 
武豊騎手
「状態がすごく良かったし、スタートも出てくれていい感じに運ぶことができました。手応えバツグンで、早め早めに動いて押し切ろうと思っていました。
直線を向いた時には手応えがあったので、このまま押し切れるだろうと思いました。
 
フェブラリーステークスも連覇をしてくれて、その後の骨折も乗り越えてくれて。本当にいい走りをしてくれて感謝しています」
 
村山明調教師
「本当に嬉しいです。前回よりも良くなっているとは感じましたが、まだ絶好調の状態まではいっていないかなと感じていました。でも、思った以上の走りをしてくれましたね。
 
僕はあんまり声を出して応援することはないんですけど、今日はさすがに声が出ました。この後は予定通りチャンピオンズカップを目指します。ここを叩いてさらに良くなると思うので、次もがんばります」
 
2着サウンドトゥルー
大野拓弥騎手
「初の2000mがどうかなと思っていましたが、いいリズムで動くことが出来たし、最後もいい脚を使ってくれました」
 
3着ホッコータルマエ
幸英明騎手
「向正面でペースが落ち着いた時に、そのまま行ってしまっても良かったかもしれないですね。でも後ろの馬にも差されているので難しいです...。
去年より順調に来ていたけれど、久しぶりが響いたと思います。1回使って良くなると思うので、次巻き返したいです」
 
西浦調教師のお話では、次はチャンピオンズカップを目指すそうです!
 
さぁいよいよ本日はJBCです!
枠順も発表されたところで、3競走を展望したいと思います。
 
 *3日大井 第8R『JBCレディスクラシック』1800m 15:10発走*
 
本命にしたのはサンビスタ。
女王として君臨して来たワイルドフラッパーから世代交代を果たし、昨年から今年の頭にかけて絶対女王となりました。
 
春くらいからは勝ち切れないレースが続きましたが、牝馬同士では過酷な58キロを背負うこと、一線級の牡馬に混じって激しい戦いを演じて来た疲れも重なった印象です。
 
前走は、JBCと同じ大井1800m。
中団からキレのある伸び脚を見せて勝利を果たして完全復活。
メンバー的には前走と大きく変わらないので、ここは鉄板の本命と考えます。
 
対抗評価に推したいのが、トロワボヌールとアムールブリエ。
この2頭の比較が難しいところです。
 
スパーキングサマーカップでサンビスタを破ったトロワボヌールは、確実に末脚を使ってくれる馬。
崩れたのはTCK女王盃4着のみですが、同じ舞台のレディスプレリュードで2着に来ているように、コース自体に問題はなし。
使ってからの調教も順調で、ここも大きく崩れることは考えずらいです。
 
アムールブリエは前走の負け方が不可解でした。
本質的に1800mは短いのか?速い流れについていけないのか?と考えると、レディスプレリュードと同じ舞台のここは、少し抑えめの印にしておきます。
 
 
 ◎6、サンビスタ
 〇16、トロワボヌール
 ▲7、アムールブリエ
 △3、ホワイトフーガ
 △10、ブルーチッパー
 
 
 *3日大井 第9R『JBCスプリント』1200m 15:55発走*
 
ここはダノンレジェンドが圧倒的な人気になると思われますが、
本命にしたのはドリームバレンチノです!
 
昨年の勝ち馬であり、これまでも長く堅実に活躍してくれましたが、今年に入ってから上位に絡むことが少なくなっていました。
 
しかし。
前走の東京盃では、末脚に賭けるレースを展開して、この馬らしい切れ味を発揮。
8歳ですが衰えはまったく感じません。
 
前走はダノンレジェンドより2キロ重い58キロでしたが、定量戦により57キロになるのは大きなプラス。
前走の2馬身は覆せるのではと感じています。
 
ダノンレジェンドの唯一の不安材料はスタート。
北海道ではダッシュがつかないレースで久しぶりに土が付き、前走もいまいちのスタートで大外枠だったからこそ揉まれませんでした。
 
スタートさえ決めてしまえばこの馬の圧勝だと思いますが、こればっかりはやってみないとわからないので対抗に留めました。
 
 
 ◎14、ドリームバレンチノ
 〇6、ダノンレジェンド
 ▲10、ベストウォーリア
 △2、コーリンベリー
 △15、ポアゾンブラック
 
 
 *3日大井 第10R『JBCクラシック』2000m 16:40発走*
 
ここは何といってもホッコータルマエでしょう。
前走の帝王賞で、唯一の弱点だった休み明けでのレースを克服し、現在死角は見当たりません。
中間の乗り込みもしっかりと行われていて、ここは王者の走りを見せてくれると思います。
 
ホッコータルマエが抜けて強いとは思うのですが、2番手評価のグループも高いレベルで混戦模様。
コパノリッキー、クリソライト、サウンドトゥルーが気になりますが、その中でフェブラリーステークス連覇しているコパノリッキーを対抗にします。
前走の日本テレビ盃も悲観する内容ではないですが、一度使ってさらに良くなることを期待しています。
 
 
 ◎10、ホッコータルマエ
 〇15、コパノリッキー
 ▲4、ユーロビート
 △1、クリソライト
 △14、サミットストーン