月曜日は盛岡で交流重賞「マーキュリーカップ」が行われますね。
先月の「帝王賞」から比べると、ちょっと淋しいメンバーな気もするけれど、圧倒的に強い馬がいないというのは、馬券的には面白い。まだ買い目馬券は検討してないけれど、メンバーをザッと見て一番気になったところ・・金沢に移籍した『ビッグゴールド』と、元鞍上の和田騎手が隣の枠に入った事。
ジョッキーは、自分のお手馬が同レースに敵として出走する場合、本命馬より、むしろ自分のお手馬にだけは負けたくない!という負けず嫌い根性を発揮する。全員とは言わないけれど、少なくとも私はそうだった。
特に、自分が選んで蹴ったお手馬に負ける事は、馬を見る目がない・・とか、騎乗したジョッキーの方が自分より技術が上・・と周りに知らせているようなものだから、絶対に負けるわけにはいかない。昨日の友は今日の敵!!なのです。
今回の『ビッグゴールド』は移籍しているので、そこまで激しい対抗意識はないでしょうが、金沢に移籍して2連勝!元鞍上を悔しがらせるような、いいレースをしてほしい。
先日写真付きでご紹介した、白馬の王子こと「オンワードクウガ」君。私の大切な大切な愛馬だけれど、1度だけ、敵として戦った事がある。
同厩舎の「バクオンワード」と同じレースになり、私としてはクウガ君に乗りたかったけれど、バク君の馬主さんは、仕方なく私を乗せている状態だった。
「我慢して乗せてくれている馬主さんに、お前はクウガの方が強いから、今回は乗りません、なんて言えるのか?そんな事したら、バクには2度と乗れないぞ。」と新谷厩務員に言われ、確かに・・と思った。
競馬界は実力社会。でも、人と人との繋がりも、とても重要な世界。目先の勝利より、今まで私を育てようとしてくれた馬主さんに、生意気な態度は取れない。
クウガ君1番人気、バク君2番人気となり、愛馬を倒すためにどんな作戦を取るか色々考えた。愛馬だけに、弱点はイヤという程知っている。正攻法では、絶対に勝てない。
私はスタートを切ってすんなり逃げ、クウガが来るのを待ちました。同厩舎だけに、クウガがそんなに早く潰しに来るとは思えない。クウガの1番苦手なスローペースに落とし、たまらず上がって来たクウガを3コーナーで外に振ろうとした。でも・・私の性格を知ってる茂呂騎手、2馬幅以上もバクから離れ、一気に抜き去って行きました・・。
レース後、「こんなに強いクウガで、何で勝てないの?」とストレートを喰らい、自分の未熟さを痛感させられたのでした。
「くそぉ〜クウガめぇ〜」と、愛馬ながら、こんな時は思う訳ですよ。次のレースからはまた私の手に戻ったクウガ君。自分が背中にいる時は、とっても愛しいクウガ君。それでも、また敵になる日が来たら、私は嫌がらせするんだろうな・・と、自分の負けず嫌いを再確認した出来事でした。
梅雨、明けたんですか?ってくらい暑い日が続きますね・・。
真冬生まれの私にとって、一番苦手な夏がやってくる。暑いのが苦手なのに、クーラーも苦手・・我が家では、友達が遊びに来た時以外はクーラーつけません。地球に優しい生活環境なのです。
この時期、競馬界では2歳戦が次々と行われている。私は信頼出来るジョッキーではなかったので、期待の2歳デビュー戦には乗った事がないけれど、それでも毎年、2歳馬たちに跨って来た。
トレセンに入厩して、実際にデビュー出来る確率は、決して100%じゃない。競走馬になるべくして生まれながら、競走馬になれずに星になっていく馬たちは、毎年たくさんいる。
現役時代、唯一死んだ馬体に手を合わせる事が出来た馬がいた。彼女はデビュー前の2歳馬で、順調に調教を積み、2回目のゲート練習でトモを骨折、予後不良となった。
サラブラットとして生まれ、デビューする事なく、名前もなかった彼女。小柄で、顔も可愛く、穏やかな気性だった。次に生まれてきたら、きっと幸せになれるよ・・と冷たくなった彼女の顔をさすった私。本当は彼女ではなく、自分自身に言い聞かせていた。競馬とは、なんて残酷なんだろう・・私の職業とは、なんて・・そんな気持ちを抑えるために、何度も何度も心の中で、「次は幸せになれるよ!絶対なれるよ!」と繰り返した。
季節は真夏。業者の手違いで3日間馬屋に放置された彼女の馬体は、毛布をかけていても異臭がした。死んでからもなお、人間の都合に付き合わされるなんて・・彼女の瞳には、涙のあとが残っていた。
デビューするまでには、いくつもの試練がある。それを乗り越えて新馬戦に挑む馬たちの姿は、期待馬でも、そうじゃなくても、私にはキラキラして見える。
あなたは犬派ですか?それとも猫派?総合すると、犬派の方が多いように思います。
私は、120%猫派です!犬は怖くて触れません。
よく、「馬の方が怖いじゃん!」と言われますが、とんでもない!犬の方がよっぽど怖いです。チワワ級の小型犬を「あら、可愛い」とは思っても、近づいて頭を撫でたいなどとは決して思いません。
幼い頃、実家で飼っていた犬と散歩している時、野良犬軍団に囲まれて以来、本当に苦手なのです。
今でも実家には二代目の犬がいるのですが、私が騎手の学校に行ってから飼いだしたので、一緒に住んだ経験はなく、3秒触るのがやっとです。「ジロー」という名のその犬は、とても賢く、絶対咬まない事はわかっているし、可愛いのですが、やっぱり怖い・・。
対して、実家では猫も飼っています。「ハッピー」と名づけたその猫は、私が10歳の時に引き取ったので、現在18歳。私より長く実家に住んでいます。
今では目も見えず、後ろ脚も満足に動かないのですが、私が育てただけあって?気性が荒く、わがまま放題。赤見家の当主のような生活をしています。
どんなに猫に引っ掛かれようが、咬まれようが、怖くないのは何故だろう???長年疑問に思っていましたが、ある占い師さん曰く「あなたの前世は猫です!」という事で、謎が解けました!
こんな事を言うとみんな笑うし、人間は人間にしか生まれ変らないの!って説き伏せられますが、極度の猫舌&魚好きという事もあり、私自身は信じています。種類は「野良猫」というのが納得いかない所ですが・・確かに、昔から現在に至るまで、野良猫を見ると追い掛け回さないといられない衝動に駆られます。
さて、明日の盛岡2レースに、「コネコノオヒゲ」という我が同志のような名前の牝馬を発見!園田から移籍して来て、3着1着と好成績。私の大好きな「バブルガムフェロー」産駒だし、猫パワーで活躍してほしいな♪なぁ〜んて、素人の様なこじつけをしてしまいました・・。
明日の盛岡10レース、「ダンディキング」が出走する。
このブログでも何度か書いた、アラブの馬である。ここ2戦は馬券に絡む事なく低迷気味だけど、またアラブの底力を見せてくれる日が来ると信じている。
「ダンディキング」の母「ミスハクギン」は有名な女傑だったそうで、彼女の名前を聞くと懐かしさがこみ上げて来る方もいるかもしれない。私自身は、この名前を聞くと、現役時代の愛馬「ハクギン」を思い出す。
彼女は決して女傑と呼ばれる成績ではなかったけれど、えらく気性がキツかった事と、名前そのままの白いキレイな馬体を覚えている方もいるかもしれない。
どんな風に気性がキツイかというと・・とにかく外ラチに向かって走って行こうとするのです。騎手的観点から言うと、内にささる馬はまだいい。ラチまで行けば真っ直ぐ走るし、外に張るよりも伸びるから。
外ラチに向かって走る馬というのは、そのままラチに激突したり、ラチの外に出ようとしたり、止まったりする。要するに、走る事を放棄したい場合が多い。
「ハクギン」には調教で何度もラチの外に飛び出され、背筋が凍るような恐怖体験を味わいました。レースでも、常に外側の手綱を両手で引っ張っていないと、外側に突進してしまう。追うどころではない感じです。
ある時、斜め前の外側に馬がいるにも関わらず、その馬に向かってレース中ずぅーっと突進しようとしていたので、頭に血が上った私は、最後の直線で手綱を投げ出してしまった。「もぉ!勝手にしろ!!」と思ったわけです。すると「ハクギン」ちゃん、前の馬ギリギリの所をすり抜けたかと思うと、外ラチまで突進し、それ以上進めないとわかると前に向かって猛ダッシュ!カメラにも映らない位置からゴボウ抜きで勝ってしまいました。カメラに映らないわけですから、実況にも「ハクギン」なんて名前は出てこない。内で争っていた騎手たちも、勝ったと思った所に、遠く白い物が見えたといった具合。
調教師の先生も「どこ走ってたの?」と驚いていました。でも、1番驚いていたのはファンの方。スタンドでレースを見てたら、ギリギリの近くを馬が走ったのですから、飛んで来た砂に「痛い!痛い!!」と悲鳴を上げていました。かわいそうに・・。当の「ハクギン」は、ゴールを過ぎてもまだダッシュを止めず、1コーナーを曲がらずに壁に激突する瞬間に緊急停止。私は勝った喜びどころか、本当に冷や汗ダラダラでした・・。
次のレースでも嫌だけど同じ乗り方をしてみましたが、あの猛ダッシュは1度だけ。外ラチにぶつかる事はあっても、前に走る事はなく・・あの、「神の脚」本当にビックリするくらい速かったなぁ〜。
明日の笠松10レースに、「ブラックベス」が出走する。
「レジェンドハンター」や「フジノテンビー」、高崎OPだった「タワリングドリーム」など、数年前なら一緒のレースに出るなんて考えられないようなメンバーと勝負する。
北関東に馴染みない方にしたら、「ブラックベスって??」と思うだろうけれど、高崎最後となったレースで、私が騎乗した「ファーストルーチェ」と叩き合いを演じた馬なのです。
あの頃、「ファーストルーチェ」の最大の敵だった「ブラックベス」。いつも負かす事が出来ずに悔しい思いをしていたけれど、最後の最後で交わす事が出来て本当に嬉しかった。
先日盛岡競馬場に行った時も、レースに出ていたけれど、その時は見せ場なく馬群に沈んでいた。
私にとって、「ファーストルーチェ」がパートナーであるように、彼はいつまでもライバル。どんなに相手が強くても、ライバルのズブズブな姿は見たくない!と勝手に思ってしまう。「ブラックべス」が強い姿を見せてこそ、「ファーストルーチェ」の勝利が生きるってもんです。移籍当初は活躍していたみたいだし、「ブラックべスよ、本来の姿をもう一度・・」と願いつつ、明日のレースを見ようと思う。
ところで・・ひさびさに、群馬に帰省して来ました!夜、家族3人で友達がママをしてるスナックに行ったのですが、カラオケ大好きな赤見家、歌うたびに採点&ダメ出し・・。両親に合わせて懐メロオンパレードだったのですが、「感情が入ってない!」「味がない!」と言いたい放題けなされました。でも、2人とも、すごく歌がうまいので、素直に聞く私。赤見家にとって、カラオケはとても重要なアイテム。大昔、私が初めて恋に破れた時、「これで失恋ソングに感情が込められる!」と言って友達を驚かせたほど。
だって歌って、すごく気持ちいいし、リフレッシュになるでしょう?私が帰省するたびに、家族カラオケ品評会になっています。
でも最近、ついに演歌に手を出して苦戦している私・・これをマスターしたら、いよいよ本格的に大人の女の仲間入り?!私にとって、カラオケの最大のライバルは、やっぱり母なのです。