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赤見千尋平成10年10月高崎競馬場にて騎手デビュー。以来、高崎競馬が廃止される平成17年1月まで騎乗を続け2033戦91勝。元騎手の目線からレースを分析から、現役時代の思い出など、様々な話題を楽しく書き綴ってまいります!

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星になった愛馬たち・・アルタスクレンの場合
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 久し振りに、やられてしまいました・・と言っても、エロネタではありませんよ!
 『隣人13号』という映画をご存知ですか?中村獅童さんと小栗旬くん主演で、二重人格の殺人鬼の物語です。とても残忍で悲しい物語に、深く考えさせられました。
 考えているうちに怖くなって、眠れなくなってしまった私・・時刻は午前3時。誰かに電話するには遅過ぎる(早過ぎる?)。私は、自分の右膝にある硬いシコリを触りながら、ジッと夜明けを待ったのでした。
 一人で淋しい時や、何かに悩んだ時、特別な事があった時など、私はこのシコリを撫でながら、話かけています。周りから見たら、ちょっとアブナイ女ですが・・
 このシコリは、私の大好きだった愛馬「アルタスクレン」の形見なんです。
 彼は中央競馬でデビューし、脚が悪くなって高崎に移籍して来ました。担当厩務員さんはおらず、私の所属調教師である畠中先生が世話をしていたので、私も調教だけでなく、鞍付けや手入れ、エサ付けなんかを手伝っていたので、とても愛着があったんです。
 彼はブレイヴェストローマンの仔で、筋肉ムキムキ、とても前向きで常に一生懸命走るタイプ。
レースでもすんなりハナに立つ事が出来れば、必ず最後まで頑張ってくれました。
 脚が悪くて移籍して来た訳ですから、調教も軽めにしか出来ません。それでもレースで結果を出すのだから、能力が高かったというか、本当に競走馬向きの気性だったんですね。
 そんなアルちゃんですが、やはり何度もレースを使ううちに、脚の具合が悪化してしまいました。
あの頃の高崎けいばは使ってなんぼ、長期間休養させるなら、廃馬になってしまいます。
獣医さんと畠中先生が一生懸命治療して、なんとかレースに出走出来る状態に仕上げてくれました。
 「おかしいと思ったら、すぐに止めなさい。」それが、先生からの指示でした。
 スタートを切ると、こんな時に限ってすんなりハナ。アルちゃんに話かけてみる。
「大丈夫??」耳をピクピクさせただけで、軽快な足どりのアルちゃん。
 レースに出走したからには、全能力を発揮させなければなりません。それでも、追い出すのはギリギリまで我慢しよう、勝つ事ばかり考えてはダメだと自分に言い聞かせていました。
 4コーナーを過ぎても先頭、ゴールまであと300m。これ以上追わないわけにはいかない・・
あと200m、私はやっと追い出しました。あと100m、まだ先頭。あと50m、まだ先頭。
 「勝てる!」と思った瞬間私はバランスを崩し、私の上を後ろの馬と騎手が飛び越えて行くのが見えました。次の瞬間馬場に激突。それでやっと、アルタスが骨折し、自分が落馬した事に気付きました。
 右足に激痛が走り、立ち上がれずに顔だけ上げると、アルタスは骨折した脚を引きずりながら、それでもゴール目指して走っているのでした。
 私は、「女は泣けばいいと思ってる。」と言われたくないので、競馬関係者の前ではなるべく泣かないようにしていたけれど、この時ばかりは人目もはばからず大号泣。自分も立てないくせに、安楽死処分になるであろうアルタスのもとへ行かせてくれと、支えてくれる人を押しのけて大騒ぎ。
 たまたま同じレースに騎乗していたJRAの後藤騎手や、現在は浦和に移籍した水野貴史騎手になだめられたのでした。
 私はそのまま救急車で運ばれ、結局打撲で済みました。
「無理して馬に乗ったらシコリが残るよ。」とお医者さんに言われたので、無理して馬に乗りました。
 私の体の中に、アルタスが生きた証を残したかった。私にとってアルタスは、本当に愛しい存在でした。
 自分の命と引き換えにしても、精一杯走り続けたアルタスクレン。
決して有名な競走馬ではないけれど、私は今でも彼を尊敬し、彼に恥じないような人生を送ろうと思っています。
 

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2006/05/10
昔の思い出

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