地方競馬のトップジョッキーたちが熱い戦いを繰り広げるSJT。
今年も8月の札幌を目指して、金沢でのワイルドカード、盛岡でのSJT第1ステージが行われ、先週(木)、最終決戦の園田第2ステージが行われました!
第2ステージ出場メンバー(写真は大恵陽子さんからいただきました)
まずワイルドカードでは、岩手の村上忍騎手と兵庫の田中学騎手が本選出場権を獲得。
そして盛岡第1ステージでは、第1戦を船橋の中野省吾騎手が勝ち、2戦目も2着という素晴らしい成績で、獲得ポイントも突き抜けました。
ここで、ポイント下位だった村上忍騎手と下原理騎手が敗退。
こうして迎えた第2ステージですが、残念ながら森泰斗騎手が骨折により欠場となり、地元兵庫の下原騎手が急きょ参戦となりましたが、ポイントはカウントされないオープン出場となりました。
ここ2年、第2ステージで2連勝した騎手が優勝を果たしているため、ポイントが特出している中野騎手もうかうかしてられない...と思っていたら、
なんとその中野騎手が園田で2連勝を決め、圧倒的な強さを見せつけて優勝を決めたのです!!
毎年第4戦まで優勝の行方がわからず、ゴール後にポイント計算で頭がこんがらがる、というのが恒例だったので
まさか第3戦の時点で優勝を決めてしまうとは思わなかったし、まさかまさか第4戦まで勝ってしまうとは!!
恐るべし、中野騎手!
しかも今回初出場で、地方の顔ともいえる先輩方がずらりの中、
まったく臆することなく、そしてプレッシャーに押しつぶされることもなく
よくぞ結果を出し続けたと思います。
まだ25歳とは...
恐るべし、中野騎手!!
もともと騎乗技術には定評があって、天才といわれるほど高いセンスの持ち主。
以前、笠松で期間限定騎乗をして、その才能をさらに磨きました。
独特の中野ワールドがあって楽しいですし、
じわじわと成績を上げてきましたが、今回のSJTで注目され、スタージョッキーの仲間入りを果たしましたね!
同期の高畑皓一騎手と♪
世界のスーパースターが揃う札幌でも、
中野ワールドをさく裂させてくれることを期待しています!
今週(水)に行われた、YJS開幕戦の高知ラウンド。
写真は井上オークスさんからいただきました!
出場騎手は、
JRA栗東から
荻野極騎手(2016年デビュー)
鮫島克駿騎手(2015年デビュー)
小崎綾也騎手(2014年デビュー)
義英真騎手(2014年デビュー)
岩崎翼騎手(2013年デビュー)
城戸義政騎手(2013年デビュー)
地方西日本から
兵庫・田村直也騎手(2016年デビュー)
高知・塚本雄大騎手(2016年デビュー)
高知・松木大地騎手(2015年デビュー)
金沢・栗原大河騎手(2015年デビュー)
金沢・柴田勇真騎手(2015年デビュー)
佐賀・山口以和騎手(2015年デビュー)
YJSジョッキーリスト【西日本】でもご紹介しましたが、どの騎手も「ここでアピールしたい!」という熱い気持ちを持っての参戦。
どんなレースが繰り広げられるか楽しみにしていましたが、とても見ごたえあるレースとなりました♪
騎乗馬は2レースともにほとんど力差はなく、高知の名物レース"一発逆転ファイナルレース"なみに、どの馬が勝ってもおかしくないメンバーが揃いました。
まず第1戦。
スタートを切ると激しい先行争いの結果、金沢・柴田騎手が先手を奪い、2番手は佐賀の山口以和騎手、3番手外に栗東の荻野騎手という展開に。
勝負所の3,4コーナーで柴田騎手の手ごたえが怪しくなり、代わって荻野騎手が先頭。そのまま押し切って勝利しました。
2着は後方から追い込んで来た城戸義政騎手、3着は岩崎騎手が粘りました。
荻野騎手はこの日の3レースでもエキストラ騎乗で逃げ切り勝ち。
初めての高知でも落ち着いた騎乗ぶりが光りました。
しかも、3日前の日曜日には、東京競馬場に初参戦して2勝をマーク。
最初の勝利はじわりと中団につけると、直線を向いてバツグンの手ごたえ。それでも慌てず騒がずじっくり追い出しを待って、ゴーサインを出すと突き抜けました。
2勝目は打って変わって逃げ切り勝ち。しかも、途中からハナに立って、直線渋太く粘るというレースを展開。
2レースともに味のあるレースぶりで、関東の競馬ファンに存在感を示したばかりでした。
続く第2戦は、小崎綾也騎手が先手を奪うと、マイペースに持ち込んで逃げ切り勝ち。
2着は好位から長くいい脚を使った岩崎翼騎手、3着は後方からよく伸びて来た佐賀の山口以和騎手という結果でした。
小崎騎手は2014年にデビューして、初年度から39勝を挙げる活躍を見せましたが、2年目に落馬負傷で長期間戦線離脱することになってしまい、昨年も再手術で休養期間があったりと、なかなかデビュー時の勢いを戻せずにいました。
しかも、高知では新人王争覇戦に騎乗し、人気馬でスタート直後に落馬してしまうというアクシデントも経験。
悔しい想いを晴らし、存在感をアピールしたいという想いは人一倍強かったと思います。
見事開幕戦から結果を出し、絶好のスタートを切ってくれましたね。
この結果、総合ポイント上位はこちら↓
1位 荻野極騎手 40P
2位 小崎綾也騎手 36P
3位 岩崎翼騎手 35P
4位 城戸義政騎手 21P
5位 山口以和騎手 16P
5位 松木大地騎手 16P
第2戦は5月10日笠松競馬場。次はどんな戦いが見られるか楽しみです♪
明日高知競馬場で開幕する、ヤングジョッキーズシリーズ。
東日本、西日本に分かれて中央地方の減量がある若手騎手が戦います。
まずは西日本ブロックで、お話を伺えたジョッキーをご紹介します。
JRA栗東【義英真騎手】 2014年デビュー 今年2勝 通算53勝
今年は1回目ということで、若いジョッキーが目立つチャンスがあるので、出場できてとても嬉しいです。
デビューしてここまでたくさん乗せていただいていますし、デビュー4年目なので、YJSのメンバーの中では経験が多い方だと思いますので、経験を活かして冷静に乗れたらと思います。
地方は、高知、笠松、園田は経験があります。第1戦の高知は新人王で乗せていただいて、馬場の特徴を多少は理解していると思います。
ケガなく、ファイナルに進出できるようがんばります!
JRA栗東【小崎綾也騎手】 2014年デビュー 今年8勝 通算74勝(地方1勝)
こういうチャンスはなかなかないですし、アピールできる場なので、このチャンスを活かしてしっかり自分の騎乗を見せられればいいなと思っています。
デビュー年に38勝させていただき、すごく順調なスタートが切れましたが、ケガで休んでからはデビューの時の勢いが戻らず、ケガさえなければ...と思うこともありました。
ただ、この仕事はケガはつきものなので、腐らずに前を向いて、できることをしっかりやって経験を積んでいくしかないと思っています。
他の人の活躍を見ると悔しい気持ちでしたし、もっと自分もという気持ちになりました。たくさんの方が声をかけて下さって、リハビリ期間中も色々な方に支えられているなと感じたので、モチベーションを高く保つことができました。
初戦高知、新人王で乗せていただいたんですけど、2戦中1レース、スタート直後に落馬してしまって、悔しい想いをしました。コースは乗りやすい印象があります。
自分の持ち味を出せたらなと思っていますし、その馬の持っている力を引き出せたら。今年から始まるYJSですけど、初代のチャンピオンになれるようにがんばりますので、応援よろしくお願いします!
JRA栗東【加藤祥太騎手】 2015年デビュー 今年4勝 通算70勝(地方1勝)
なかなか中央と地方の若手同士で競うという機会がなかなかなかったので、すごくいいシリーズだと思いました。
今年3年目になるんですけど、正直もっといけるかなって思ってたんですけど、減量がちょっとずつなくなるにつれて、なかなか勝つことが厳しくなって来ましたね。
少しずつ経験を重ねて、レースについてより深く考えられるようになったかなって思います。
地方は何回か遠征に行ってます。苦手意識はないですけど、すごい小回りなので、難しいコースではあると思っています。
若手らしく、積極的に行って、勝ちを狙うのみです!
金沢【柴田勇真騎手】 2015年デビュー 今年5勝 通算57勝
こういうシリーズに参戦できることになり、とても嬉しいです。第1戦の高知は新人王で経験して、内を開けて走る競馬って乗ったことがなかったので、どれくらい開ければいいのかわからなかったんですけど、その時内からも伸びていたので、その日その日で違ってくるのかなって思います。
1年目はすごくよかったんですけど、30勝して減量取れてからちょっと厳しくて、また規定が変わって今1キロ減になったのは有り難いです。まだまだがんばっていかないといけないなって痛感しています。
こういう機会はなかなかないですし、モチベーションが上がります。中央へ遠征する機会は本当にないので、なんとかモノにしたいです。優勝目指してがんばります!
金沢【栗原大河騎手】 2015年デビュー 今年7勝 通算70勝
今年からこういうシリーズができて、金沢は30勝で減量が取れるので1年目の終わりに減量がなくなったんですけど、このシリーズに合わせてなのか、中央と規定を揃えることになって、また1キロ減がもらえることになったんです。シリーズはもちろんですけど、普段からもチャンスが広がりました。
高知は新人王で行かせてもらったんですけど、手ごたえがあったのに焦って早仕掛けになってしまって、失敗してしまったんです。本当に悔しい想いをしたので、今度は冷静に周りを見ながら乗るようにしたいです。
ファイナルは大井、中山で憧れの舞台ですし、遠征のチャンスはなかなかないので、必ずファイナルラウンドに行けるようにがんばります!
高知【塚本雄大騎手】 2016年デビュー 今年10勝 通算23勝
去年は13勝だったんですけど、今年は10勝させてもらって、これからもっともっと技術を磨きたいです。今3か月の期間限定で金沢で修行しているんですけど、違う競馬場で勉強させていただいて、とてもいい刺激を受けています。
第1戦は地元高知開催ということで、1か月ぶりに高知に帰ります。同期も全国から集まって来るので、1年間培ってきた技術を活かしてがんばります。
高知【松木大地騎手】 2015年デビュー 今年6勝 通算36勝
第1回の大会で、しかも第1戦が地元高知ということで、こんな機会はなかなかないので、なんとか結果を残して少しでもアピールしたいです。
去年は金沢で勉強させていただき、勝ち星を挙げることができました。本当に感謝しています。高知でも結果か出せるようにもっともっとがんばります。
悔いが残らないよう、思い切ってレースしたいですね。毎日走っているコースですし、2頭ともたまたま乗ったことがある馬に当たったんですよ。メンバー的には差はないと思うので、いい結果を残して弾みをつけて、大井と中山に行きたいです!
佐賀【山口以和騎手】 2015年デビュー 今年14勝 通算58勝
デビューしてここまで順調とはいえないんですけど...、馬に乗るのは楽しいです!
今回高知は初めてなんですけど、内を開けて走る競馬場で、佐賀と似ているところもあるかなって思います。前乗りもさせていただいているので有難いです。当日の馬場を見て、どういう乗り方をするか決めようと思っています。騎乗馬の脚質もありますし。
兄弟子(鮫島克也騎手)はWSJSを勝っているので、久しぶりに佐賀にジョッキーレースのタイトルを持って帰ってこられるよう、優勝目指してがんばります!
修了供覧騎乗では、まず角馬場でカドリールの演技が行われます。
自由自在に馬を操り、6人で息を合せて演技をする姿に、ご両親や所属調教師の皆さんはもちろん、
2年間厳しく指導した教官の方々も感慨深げな表情をしていました。
そしていよいよ最後の競走訓練です。
1頭ずつ返し馬をし、ゲート裏に6頭が集まって、レースと同じ形で行われました。
一斉に綺麗なスタートを切り、激しい先行争いが繰り広げられ、
その中でハナに立ったのは、大井の藤田凌騎手。
しかし他の騎手たちも一歩も引かず、離されることなく追走。
4コーナーまでそのまま団子の状態が続き、最後の追い比べ。
マイペースで逃げた藤田騎手がもう一度伸びて、最後の競走騎乗を勝利で飾りました!
2着は好位を進んだ園田の永井孝典騎手、3着は笠松の渡邊騎手か川崎の櫻井騎手かなという感じでした。
写真判定などはないので、はっきりわからずすみません。。
レース後は、顔や勝負服は汚れてしまったけれど
とてもすっきりとした表情をしていました!
教官の合図でヘルメットを投げたり。
最後の競走騎乗はかなり緊張気味でしたが、無事に終わって本人も観客側もホッとした空気が流れました♪
しかし、ずっと緊張気味だったのが、体験入所中の97期生たち。
4月から正式に入所となるわけで、修了していく先輩たちの姿をどんな気持ちで見ていたのでしょうか。
久しぶりに女性の候補生も合格したそうだし、2年間の訓練を無事に過ごし、修了式を迎える日が楽しみですね。
最後の訓練を終えた95期生たちは、制服に着替えて修了式へ。
塚田理事長に修了証書を手渡され、地方競馬教養センターでの全課程を修了。
4月デビューへ向けて、それぞれの競馬場へと向かいました。
まずは無事にデビュー戦を迎え、初勝利を目指してがんばってほしいです!
昨日栃木県那須塩原市にある地方競馬教養センターにて、第95期騎手候補生の修了式が行われました。
2年前に入所した時には13名でしたが、厳しい訓練を耐えて見事騎手免許試験に合格したのは6名。
晴れて修了式を迎えました。
修了式の前に、最後の訓練として行われた競走騎乗。
ご家族や所属調教師の皆さんが見守る中、熱い戦いが繰り広げられました。
まずは一人一人の詳しいプロフィールからご紹介します。
1枠1番キマグレドウチュウ
長谷部駿弥(はせべしゅんや)騎手
園田 小牧毅厩舎所属
大阪府大阪市出身 O型 17歳
「両親が競馬が好きで、物心ついた時には騎手になりたいと思っていました。駿弥の弥は弥生賞の弥なんです。
今日は僕も緊張していますが、見に来てくれた両親も緊張していると思います(笑)。
目標とする騎手は田中学騎手です。静かに乗っているのに馬がちゃんと動いているところがすごい、この人真似したら上手くなるなって思いました。
真面目で負けず嫌いの性格なので、その性格を活かして騎乗馬を増やし、技術向上できるようがんばります!」
2枠2番コングラチュレート
藤田凌(ふじたりょう)騎手
大井 荒山勝徳厩舎所属
北海道苫小牧市出身 A型 17歳
「父がノーザンファームで働いている影響で、小学校6年生の時に初めて馬に跨ったんですけど、その時の馬上から見える景色が良かったことと、競馬を見ていて騎手という職業に憧れをもっていたので目指しました。
父はもともと騎手を目指していたので、僕が騎手になったことを喜んでくれています。
この2年間は、騎手になるために必要な技術だけではなく、人間性なども学べました。上手く乗れなかった時は悔しかったけれど、とてもいい経験だったと思います。
好きなジョッキーは、ライアン・ムーア騎手と御神本訓史騎手で、好きな馬はオルフェーヴルです。
地方競馬を盛り上げて支えていけるような存在を目指します!」
3枠3番テイクザクラン
櫻井光輔(さくらいこうすけ)騎手
川崎 八木正喜厩舎所属
神奈川県川崎市出身 AB型 17歳
「勝負服はピンク1色にしました。苗字が櫻井なので自分のイメージカラーだと思っていて、川崎は1色の騎手が活躍しているので、ピンクで勝負しようと決めました。
実家も川崎競馬場の近くで、幼いころからおばあちゃんに連れてってもらっていたんです。尊敬する騎手は佐々木竹見さんです。
騎乗フォームがとてもカッコよく、また7153勝もしているのにとても謙虚で尊敬しています。
周りの方々に応援してもらって、支えてもらっている分、がんばって活躍したいです!」
4枠4番セリトスガッテン
赤津和希(あかつかずき)騎手
浦和 酒井一則厩舎所属
千葉県我孫子市出身 O型 16歳
「オグリキャップが好きなので、同じ勝負服の配色にしました。
オグリの現役時代はまだ生まれていないんですけど、ニュースでそういうアイドルホースがいたということを知り、父にいろいろ話を聞いて好きになりました。
小学4年生の時に父に中山競馬場に連れて行ってもらったことがきっかけで、騎手になりたいと思いました。
目標とする騎手は繁田健一騎手です。
誰に対しても優しいし、レース展開が上手く追い方に迫力があるからです。
いつかオグリのように、僕もファンの方に愛されるジョッキーになれるようがんばります!」
5枠5番マルブツクラウン
永井孝典(ながいたかのり)騎手
園田 田村彰啓厩舎所属
愛知県岡崎市出身 A型 18歳
「小さいころから馬が好きで、物心ついた時には騎手になりたいと思っていました。
競馬場実習中に骨折して2か月休んでいたんですけど、復帰した時には前と同じように乗れなくて、もう辞めようかなと落ち込んだこともありました。
でも無事に騎手になれて嬉しいです。
目標とする騎手は下原理騎手です。
レースの流れを読んで馬群から抜け出すのが上手いし、レースへの準備をしっかりしているのが伝わってくるからです。
日々努力して常に研究心を忘れず、技術向上を目指します!」
6枠6番カイウンダンディー
渡邊竜也(わたなべたつや)騎手
笠松 笹野博司厩舎所属
千葉県船橋市出身 A型 16歳
「東海は木之前葵さんのハートや、八木元騎手のクローバーなどがあるので、僕も目新しいデザインがいいと思ってVにしました。
騎手を目指したきっかけは、祖父が競馬好きで競馬場に連れて行ってもらった時、カッコいいと思ったからです。
今日は祖父も見に来てくれていて、騎手になれたことをとても喜んでくれています。
目標とするのは兄弟子の藤原幹生騎手です。とても尊敬しています。
たくさん乗って早く上達して、皆さんに信頼してもらえる騎手になりたいです!」
以上6名のプロフィールをご紹介しました。
レースの模様は~その②でレポートします!