8月27日28日に札幌競馬場で行われたワールドオールスタージョッキーズ(WAJS)。
地方代表はSJTで優勝を果たした高知の永森大智騎手。
初めてのJRA遠征で緊張気味と話していましたが、第4戦で勝利し総合3位の活躍を見せてくれました!
赤見:初めてのJRA遠征、そして初勝利おめでとうございます!
永森:ありがとうございます。まさか自分があの舞台に立てるとは思っていなかったので、すごく緊張していたんですけど、世界のトップジョッキーに混じって戦えて、本当にいい経験になりました。
赤見:レース前は緊張していると言っていましたが、実際はどうでしたか?
永森:金曜日のパーティーや、土曜日のレースは緊張していました。特に土曜日のレースは思うようなレースができなくて、自分の普段の感覚と違うなと。緊張で浮足立ってしまったんだと思います。
1日終えて、もしかしたら2度と来られないかもしれないと思ったら、とにかく悔いなく乗ろうと思いました。それで日曜日は自分のレースができたのかなと。
赤見:第4戦、メイクアップに騎乗してJRA初勝利!どんな気持ちでした?
永森:馬が本当にがんばってくれました。終始手応えが良くて、いつ抜け出そうかと考えて。内からもいい脚で抜けそうな馬が来ていたので、勝利を確信したのはゴール直前だったんですけど。すごく嬉しかったですね。
でも僕の力というより、毎日調教をしている方や厩務員さん、調教師、オーナー、メイクアップに関わっている方々のお蔭です。すごく状態が良かったですし、この馬に乗せてもらえて本当に良かったです。
赤見:世界のトップジョッキーに混じってのレースはいかがでしたか?
永森:レース前は、うわぁこんなすごい人たちとレースするんだ...って思っていたんですけど、スタートしてからは特別意識しなかったです。本当にすごい方々に混じって戦えてすごく勉強になりましたし、かけがえのない経験になりました。
赤見:その中で結果を出したんですもんね。
永森:いや~、それはたまたまというか、運が良かったんです。さっきも言ったようにいい馬に乗せてもらいましたし。
赤見:でも、SJTで優勝して、岩手のジャパンジョッキーズカップでも個人優勝、そしてWAJSで総合3位。完全に覚醒したんじゃないですか?
永森:ホントたまたまですよ。僕が変わったというわけではないと思います。ただ、これまで県外に行くとなかなか自分の競馬ができなかったんですけど、最近は地元で乗っている時のように平常心で乗れるようになりました。それもあるのかもしれないですね。
今まではジョッキーレースや遠征で悔しい想いをすることが多かったんですが、そこで経験を積ませてもらって、冷静に乗れるようになったんだと思います。そういうチャンスをくれた雑賀先生に感謝しています。今回雑賀先生もすごく喜んでくれたので、僕も嬉しかったです。
赤見:では、今後の目標を教えて下さい。
永森:今回、地方代表として貴重な経験をさせてもらったので、この経験を地元でのレースに活かしたいと思います。去年は高知リーディングだったんですけど、全国の勝ち鞍では(赤岡)修次さんの方が上だったので、今年はそこも含めて高知リーディングになれるようにしたいです。
それから、去年雑賀先生は全国リーディングを逃してしまったので、今年は絶対に獲れるようにがんばります!!
8月27日28日に札幌競馬場で行われる、ワールドオールスタージョッキーズ(WAJS)。
地方競馬代表のたった1枠を懸けて行われたスーパージョッキーズトライアル(SJT)は、高知の永森大智騎手が見事初優勝を果たしました。
いよいよ迫った札幌遠征へ向けて、お話をお聞きしました。
赤見:SJT優勝おめでとうございます。第2ステージの名古屋で2連勝!劇的な逆転でしたね。
永森:ありがとうございます。去年金沢の藤田(弘治)くんが2連勝で優勝を決めて、「すごいなぁ~」って思っていたんですけど、まさか自分も同じような形で優勝できるとは思いませんでした。
赤見:盛岡の第1ステージからレースを振り返っていただけますか。
永森:第1戦は気負いすぎてスタートで出遅れてしまって...。14着だったので、「またこの流れか...」と思っていたんですけど、第2戦の馬がすごくがんばってくれて3着に入れたので、「(第2ステージの)名古屋に行ける!」ということが嬉しかったです。
名古屋の第1戦で乗せていただいた馬は、かなり気性が荒いと聞いていたので、無理に急かしたりせずに馬の気持ちに合わせての騎乗を心掛けました。向正面で外に出すといい手応えで上がって行ってくれて、直線でも「勝てる!」と思ったんですけど最後は2着の馬に詰め寄られてしまったので、人間が焦って追い方がバラバラになってしまいました(苦笑)。勝ったかどうかわからなかったんですけど、電光掲示板を見たら自分の数字っぽいのが1着のところに出ていたのでホッとしました。
今回SJT本戦に出場したのは2回目だったんですけど、これまでトップジョッキーの中に入るとなかなか自分の競馬ができなくて。一番の目標を「このメンバーの中で1勝する」ことに置いていたので、勝てたことが本当に嬉しかったです。その分、次のレースはいい意味で力が抜けていたのが良かったのかなと。馬も強かったですし、このレースは4コーナー辺りで勝ちを確信しました。
赤見:優勝が決まった時のお気持ちは?
永森:第3戦が終わった時点で自分のポイントを見ていなくて、第4戦を勝ってすぐには優勝ってわからなかったんですよ。レース後に検量に上がって行く時、(山本)聡哉くんに「優勝ですよ」って言われて。最初はまったく実感がなかったですけど、すごく嬉しかったです。だんだん実感して来たら、「あの舞台に自分が立つのか...」と思って早速緊張してしまいました(笑)。
赤見:JRAへの遠征は初めてですもんね。
永森:そうなんです。今まで(赤岡)修次さんの応援で何度か競馬場には行ったことがあるんですけど、初遠征で世界のトップジョッキーと一緒に騎乗するわけですからね。緊張するし、すごく楽しみだし。でも今は緊張の方が大きいですね(苦笑)。
赤見:では、レースに向けて抱負をお願いします。
永森:名古屋のレースが終わった時、(所属の)雑賀先生が珍しく褒めてくれたんです。ほとんど褒められたことがないので、すごく嬉しくて。雑賀先生にリーディングにしてもらったので、少しでも恩返しできるような騎手になりたいです。そういう意味でも今回の遠征は大きなチャンスですし、修次さんの時とは違ってそんなに期待されてないので(笑)、変なプレッシャーはないですね。でも、地方競馬の代表、高知の代表として行くので、技術的には負けないんだぞっていうことを見せられるように、積極的なレースをして来ます!
地方通算626勝を挙げ、日本の女性騎手最多勝利を挙げた宮下瞳さん。
2011年、長男の妊娠を期に引退されましたが、なんとこの度復活!騎手免許試験に再び合格しました!!
〈引退式にて、旦那さんである小山信行騎手と〉
赤見:騎手免許試験合格、おめでとうございます!!
宮下:ありがとうございます。昨日発表になったので、今朝もたくさんの方から「おめでとう」って言っていただいたんですけど、まだ実感がないですね。本当にレースに乗れるのかなとか不安な気持ちもありますが、ここまでたくさんの方々にサポートしていただいたので、まずはスタートラインに立ててホッとしています。
赤見:もう一度騎手を目指すことは本当に大変なことだと思いますが、キッカケは何だったんですか?
宮下:息子の言葉です。上の子が4歳で下の子がもうすぐ2歳なんですけど、上の息子はいろいろなことが分かるようになって来て。わたしの昔の写真を見て、「これ誰?」って言うので、「ママもパパみたいにお馬さんに乗ってたんだよ」って言ったら「見たい見たい」って。そこから復帰を考えるようになったんです。まず旦那さんに相談してみたら、意外とすんなり「いいんじゃない」って言ってくれて。去年の11月から厩務員として働き出したので、鹿児島の実家の父に頼んで一緒に住んでもらっているんですけど、子供たちも父にすぐになついてくれたし、「応援する」って言ってくれてます。
赤見:騎手免許試験に向けて、一番大変なことは何でしたか?
宮下:やっぱり学科の勉強ですね(笑)。だいぶ忘れていたので。あとは、実技試験に飛び乗りと乗馬もあるんですけど、その練習が大変でした。飛び乗りはなかなかできないし、障害飛越では何度も落馬するし...。でも、引退したあとは出産・育児に専念していて、ほとんど馬と関わってこなかったんですけど、久しぶりに乗った馬の背中は最高でした!
赤見:8月2日からの名古屋開催で再デビュー予定ですか?
宮下:いえ、免許が8月1日付けの交付なので、2日からの開催は騎乗申込みが間に合わないみたいです。その後の中旬の開催から復帰の予定です。
赤見:では、今後の意気込みをお願いします!
宮下:今はスタートラインに立ったばかりなので、まだ実感があまりないのですが、ここまで来るのにたくさんの方々にサポートしていただきました。所属の竹口先生はじめ、周りの方々がいなかったら実現していないので、本当に感謝しています。少しでも恩返しできるようがんばります!それから、先日別府真衣騎手が600勝を達成して、わたしの記録にかなり迫って来ました。すごく刺激になるし、復帰するからには負けたくないので、女性騎手最多勝でいられるようにがんばります!
昨日佐賀競馬場で開催された、SJT2016ワイルドカード。
今年も熱い戦いが繰り広げられましたよ♪
出場騎手は12名。
前列左から、吉村智洋騎手(兵庫)・下原理騎手(兵庫)・大畑雅章騎手(名古屋)・藤田弘治騎手(金沢)・村上忍騎手(岩手)・桑村真明騎手(北海道)
後方左から、鮫島克也騎手(佐賀)・赤岡修次騎手(高知)・左海誠二騎手(船橋)・向山牧騎手(笠松)・山本政聡騎手(岩手)・阿部龍騎手(北海道)
名古屋の安部幸夫騎手が負傷のため欠場となってしまったのはとても残念です...
代わりに岩手の山本政聡騎手が初出場となりました。
第1戦は鮫島騎手がハナを奪うと、大畑騎手、左海騎手、下原騎手が先行争いに参戦。
ジョッキーレースに相応しくハイペースな展開になりました!
勝負所でも鮫島騎手が気持ち良く逃げ、下原騎手が追いすがります。
直線は2頭の叩き合いになり、外からグイッと伸びた下原騎手が半馬身差で制しました。
下原騎手は昨年大きくジャンプアップして兵庫第2位に進出。
さらに、今年は勢いを増して兵庫リーディングを快走中。
初のSJTの舞台でも、力強いレースを見せてくれましたね。
1着 下原理騎手
2着 鮫島克也騎手
3着 山本政聡騎手
4着 吉村智洋騎手
5着 左海誠二騎手
そして運命の第2戦、人気を背負った赤岡修次騎手が、押して先手を奪います。
マイペースの逃げにたまらず、スタンド前で鮫島騎手が並びかける展開になりましたが、
3コーナー辺りからは、赤岡騎手の独走態勢。
後続をグングンと突き放し、余裕の勝利でした。
2着は中団から追い込んで来た山本政騎手、3着は同じく岩手の村上騎手となりました。
1着 赤岡修次騎手
2着 山本政聡騎手
3着 村上忍騎手
4着 桑村真明騎手
5着 阿部龍騎手
ということで、総合成績は3着2着と安定していた山本政騎手が第1位!
第2戦を勝った赤岡騎手が第2位で、SJT本戦への出場を決めました。
山本政騎手は安部幸夫騎手の負傷により急遽の出場でしたが、この短期決戦で安定した力を見せてくれましたね。
SJT第1ステージは地元盛岡だし、弟・山本聡哉騎手との兄弟対決も楽しみです。
赤岡騎手はSJT2度の優勝経験の持ち主。
本戦でもその存在感を見せてくれそうです。
そして...
1ポイント差に泣いた、第3位の下原騎手。
今年もたった1ポイントで本戦に行けるかどうかが決まる、熱い戦いになりました。
山本政騎手、赤岡騎手には、ぜひ本戦でも大暴れして欲しいです!!
SJT第1ステージは6月13日(月)盛岡競馬場、最終決戦の第2ステージは7月7日(木)名古屋競馬場で行われます。
昨日大井競馬場で行われた『東京スプリント』。
コーリンベリーがJBCスプリントと同じように、華麗な逃げ切り勝ちを決めました☆
松山弘平騎手
「勝ててとても嬉しいです。
馬がすごく強かったですね。スピードがすごいので、この馬にはぴったりの舞台です。
JBCスプリントも強かったんですけど、今日は枠も外だし、斤量も重いしその辺りがどうかなと思っていました。
でもスタートもよく、本当に強いレースをしてくれました。この馬には頭が上がらないです。
今日は外枠だったし、『何が何でもハナ』というわけではなく、この馬のリズムで他の馬の出方を見ながら行くことができました。
前半楽をした分、脚も溜まっていたし、最後もよく伸びてくれましたね」
小野次郎調教師
「今日は無理にハナを主張することなく、スタート上手く出てくれて無理せずハナに行くことができました。
JBCの時は馬場も軽くて内が伸びていたんですけど、今日は馬場が乾いていてタフな感じだったし、斤量も2キロ増で厳しい競馬になるだろうと思っていました。
でも、JBCスプリントのときよりも楽だったんじゃないかと思うくらい、強いレースをしてくれましたね。
改めてすごい馬だと思いました。
この先に短い距離のレースがないので、ここ2戦は先々を考えて距離の長いところを使って来ましたが、ベストは1400mまでだと思っています。
今年の大目標は、JBCスプリントを連覇することです。
そこを目指してこれからもがんばります!」
2着は古豪グレープブランデー。
好位から渋太くいい脚で伸びて来ました。
武豊騎手
「スタートも良かったし、コーリンベリーの近くだったので後ろについて、絶好の展開になりました。
58キロを背負っていましたが、ラストまでしっかり走ってくれたし、距離もまったく問題なかったです。
まだまだやれますよ」
3着は圧倒的1番人気だったダノンレジェンド。
スタートで後手を踏みながらも、最後は猛然と追い込んで来ました。
ミルコ・デムーロ騎手
「出遅れてしまいました...。
砂を被ったらなかなか前に進んで行かなくて。最後はすごい脚で伸びて来てくれたんですけど...」
4着は初の地方挑戦だった、2番人気ブルドッグボス。
クリストフ・ルメール騎手
「初めてのナイターで、初めての地方で、コーナーでライトを見てびっくりしているようでした。
メンバーも強かったし、もう少し力をつけたいですね」