昨年岩手二冠を含め重賞7勝という活躍のミニアチュールが短距離路線に舵を切った。その前走、盛岡1000メートルのスプリント特別は、4コーナーで前3頭が併走するのを見ながら、落ち着いて外に持ち出して差し切った。さらにうしろから伸びて2着のグットフォーチュンには2馬身差だが、ゴール前は余裕があった。そもそもデビューした門別では1200メートル以下のみを使われており、短距離での新たな能力発揮に期待だ。デビュー2年目を迎えた佐々木志音騎手には重賞初制覇のチャンスでもある。
大井B2級でやや頭打ちとなって転入したアオイカツマだが、B1戦で2勝目を挙げて臨んだ前走初のオープン、ハヤテ特別ではゴール前クビの上げ下げという接戦で惜しくもアタマ差2着。オープンでも通用する走りを見せた。あとは初めての850メートルに対応できるかどうか。
1番人気は水沢850メートルで10戦10勝というダイセンメイトだろうか。◎◯は850メートルに対応できればという条件付きだが、単純な能力比較ではこの馬より上と見た。
グットフォーチュンは、転入初戦の盛岡1000メートル戦ではミニアチュールの2着で、ダイセンメイトに先着した。ただ直線勝負という脚質だけに、初めての水沢でその能力を発揮できるかどうか。
トンデコパは2021年12月、この水沢850メートルでの勝ちタイム49秒1が、現在でもコースレコードとなっている。その後南関東B3で好走があっての再転入。水沢で2戦して3、5着という成績で、2カ月ぶりの実戦で以前の能力が発揮できるかどうか。
◎4ミニアチュール
◯2アオイカツマ
▲3ダイセンメイト
△8グットフォーチュン
△7トンデコパ
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石川ダービーから石川優駿へと名称変更となり、1着賞金は昨年までの700万円から1000万円に増額となった。
ナミダノキスは中央未勝利から転入して3連勝。初戦の1400メートル戦が2着に9馬身差、2戦目の1500メートル戦が2秒の大差、そして前走石川優駿トライアル特別(1900メートル)は2着に3馬身差だが、当然相手のレベルは上がっており、それでも最後は流すような感じでのゴールで、着差以上に余裕があった。その距離で完勝しているのは当然アドバンテージとなるが、父ホッコータルマエ、母の父マンハッタンカフェという血統からもスタミナ勝負ならなお有利といえそうだ。
対するは、このレースのトライアルであり金沢三冠の一冠目でもある北日本新聞杯を制したリケアマロン。3コーナーから一騎打ちとなったダブルアタックを直線あっという間に突き放して5馬身差をつけた。
さて、初対戦となるこの2頭、強いのはどちらか、ということになりそうだが、過去7回行われた石川ダービーでは、金田一昌調教師が4勝に、吉原寛人騎手が4勝。第1回、第2回はこのコンビでの勝利だったが、その後の2勝ずつは別々の馬での勝利となっている。今回は前者◎が金田調教師、後者◯が吉原騎手。果たして5勝目はどちらか。なお金田調教師は北日本新聞杯2着だったダブルアタックも出走している。
3番手にはノトキリシマ賞を制したハリウッドスマイル。門別から転入して、金沢に限ればここまで7戦して4勝、2・3着各1回。前走、古馬A2特別で先着されたマリンデュンデュンはその勝利で7連勝中という実力で、その2着という結果はおおいに評価できる。
石川優駿トライアル特別でナミダノキスの2着だったロックシティボーイは、中央ではダート2100メートルまで経験しており、この距離なら再度上位を狙えそう。
2歳時にネクストスター金沢を制したダヴァンティは、冬休み明けの3歳A1特別も勝ってデビューから4連勝。ただその後2戦連敗しているが、前走は古馬B1の1400メートル戦で流れが忙しかった。地元の同世代同士ということでは見直しも可能。
◎6ナミダノキス
◯9リケアマロン
▲2ハリウッドスマイル
△7ロックシティボーイ
△1ダヴァンティ
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