南部杯というと2000m路線から短距離路線までさまざまな距離適性の馬が揃うこともめずらしくないが、今回出走の中央勢は短距離路線のヒロシゲゴールド以外の6頭はマイルを主戦場としている面々が揃った。ただ、その6頭は勝ったり負けたりで甲乙つけがたい。
エアスピネルはダート未勝利だが、フェブラリーステークスGIではカフェファラオに迫っての2着。着順にかかわらずダートでは勝ち馬とはすべて1秒以内の差。ダート重賞ではいつでも勝てる能力はあると思う。
アルクトスは、一昨年がサンライズノヴァの2着で、昨年はダート1600mの日本レコードで勝利。前走さきたま杯を勝って以来4カ月ぶりの実戦となるが、リピーターが活躍するレースでもあり、連覇も期待できる。
勝ち星から遠ざかっているインティだが、昨年のチャンピオンズカップGIで3着、前走かしわ記念JpnIでも3着と一線級相手でも好走しているだけにまだまだ見限れない。
サンライズノヴァは一昨年4番人気でこのレースを制し、昨年は1番人気で4着。その後武蔵野ステークスGIIIが3番人気で勝利と、人気があまりアテにならないのは、展開次第という面からだろう。
ソリストサンダーは、武蔵野ステークスGIIIがサンライズノヴァに3/4馬身差2着で、かしわ記念JpnIがカジノフォンテンにハナ差2着。左回りのマイル戦で能力を発揮する。
地方馬では大井のワークアンドラブ。気性面から走るときとそうでないときの成績にムラがあるが、得意のマイル戦で最大限能力を発揮すればこのメンバーでも互角に戦える。
◎13エアスピネル
○16アルクトス
▲1インティ
△3サンライズノヴァ
△15ソリストサンダー
△8ワークアンドラブ
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大井から3頭の遠征があるが、ここは兵庫のイグナイターが強そう。中央でダートの新馬戦を勝ちながら2戦のみで大井に移籍。京浜盃で2着に好走し、古馬相手のB2特別で2着のあと兵庫に移籍した。古馬B1クラスに格付けされ、初戦が2着に2秒3、2戦目の前走がなんと3秒5という大差をつけて圧勝。その1400メートルの勝ちタイム1分27秒4(稍重)は、JpnIIIの兵庫ゴールドトロフィーでも通用しそうなタイム。今回、同じ1400メートルで3歳馬同士なら遠征でも断然の存在といえそう。
春の名古屋二冠馬トミケンシャイリは連勝こそ途切れたが、古馬初対戦となった前走のA1特別で5馬身差の圧勝。4月以来の1400メートル戦となるが、春は3歳戦で圧勝を続けていた距離だけに期待できそう。ただここはイグナイターがいかにも強そう。
大井のオークハンプトンは、4月に1700メートルの準重賞ブルーバードカップで、その後東京ダービー2着と好走を見せたギャルダルに1馬身半差をつけて快勝。前走1400メートルの古馬B2特別で5着だったが、あらためてこの距離でどうか。
地元勢では、中央へ2戦挑戦したあとの3歳特別で連勝中のブルースウェードがどこまでやれるか。
浦和・桜花賞2着のグロリオーソ、盛岡に遠征したハヤテスプリントでクビ差2着のミラコロカナーレら、大井勢はいずれも侮れない。
そのほか、重賞3勝のブンブンマル、笠松のエイシンイナズマは菊水賞2着に兵庫ダービーでは接戦の3着、高知・黒潮皐月賞2着のブラックマンバら、重賞実績馬がいるもものの、印が回らなかった。
◎2イグナイター
○9トミケンシャイリ
▲10オークハンプトン
△11ブルースウェード
△3グロリオーソ
△6ミラコロカナーレ
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