JBCイヤー記念という今年に限って実施される(と思われる)重賞。
前走で1700メートル以上の距離を使われている馬が多い中で、サクラエンパイアは休み明けの前走1400メートル戦では3コーナー手前から後続を置き去りにし、直線独走となって2着馬に2秒1の大差をつける圧勝。勝ちタイムの1分27秒7は、同じ1400メートルで行われている金沢スプリントカップの近年の勝ちタイムと比べてもかなり速い。中央3勝クラス時代の力が戻ってきたということであれば、8歳での重賞初制覇も期待できそう。
昨年3歳牝馬として中日杯を制し、金沢のチャンピオンとなったハクサンアマゾネス。1400メートルは昨年8月の加賀友禅賞以来だが、コーナーを4つ回るコースならそれほどペースが速くなることもなく、距離短縮でマイナスになることもないだろう。冬期間一時的に移籍していた南関東で、浦和A2特別2着なら、このメンバーならやはり能力は上位。
中日杯で4着だったファストフラッシュは、その後笠松の白銀争覇(1400メートル)に遠征してクビ差2着。1700メートル以上の中距離では分が悪いが、この距離ならハクサンアマゾネスに対してもヒケをとらない。
トウショウデュエルは、中央時代はダート短距離のみを使われていたが、金沢移籍後はわりと長めの距離を使われ、1400メートル戦を使われたのは、昨年1月、笠松に遠征した白銀争覇(4着)だけ。重賞での実績から能力面では劣らないが、久々の1400メートル戦でどうか。
◎4サクラエンパイア
○1ハクサンアマゾネス
▲3ファストフラッシュ
△8トウショウデュエル
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1600メートル戦ということで、マイル以下の短距離路線を使われてきた馬と、2000メートル前後の中距離路線を使われてきた馬との対戦が興味深い。
そうした中で、タイセイブラストは南関東時代はマイル前後の距離を使われ、昨年岩手に転入後は1600メートル以下を中心に使われてきた。岩手では昨年5月以降、12戦して3着以内を外したのは1000メートルの早池峰スーパースプリントだけ。12月から1月にかけては3戦連続で雪のため取止めとなって、白嶺賞、トウケイニセイ記念を使えなかったのは残念。冬休み明けの2戦も完勝という内容で、水沢1600メートルは3戦3勝。ここが今年初戦となる重賞実績馬もいるだけに、2戦使われているアドバンテージは大きい。
ヒガシウィルウィンは、船橋から転入した昨年、青藍賞、絆カップを制した。桐花賞こそエンパイアペガサスの2着に敗れたが、今回のメンバーで実績最上位は間違いない。
穴的に狙ってみたいのはサンキュー。大井ではA2以下の特別で1400メートル戦を勝ったが、2000メートル、1600メートルでは惨敗。中央では2勝クラスでダート1700メートル戦を勝っており、この距離がダメというわけではなさそう。前走、姫路に遠征した1400メートルの兵庫ウインターカップでは、勝ったナリタミニスターに1馬身半差の3着の好走なら、ここでも能力的には見劣らない。あとは距離がどうか。
再転入初戦の水沢1600メートル戦を制したチャイヤプーン、その2着だったヤマショウブラックらも、かつて岩手で重賞を勝っているだけに能力的には見劣らない。
◎4タイセイブラスト
○7ヒガシウィルウィン
▲3サンキュー
△6チャイヤプーン
△8ヤマショウブラック
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