2015年からこのレース3連覇を果たし(昨年は4着)、今年4勝目を目指していたラブバレットが回避となってしまった。岩手競馬で昨年来問題となっていた禁止薬物陽性馬が発生、岩手所属馬の全頭検査が必要になり、出馬投票できなくなったためだ。昨年末の兵庫ゴールドトロフィーでもまったく同じ状況で除外となってしまい、ラブバレット自身や関係者の落ち度ではないだけにまったく残念だし、関係者にとってはやりきれない思いだろう。
それでも1着1000万円という賞金にふさわしいメンバーが集まった。で、ケイマの連勝はどこまで続くか。前走、高知移籍後では初遠征となった名古屋のゴールド争覇も後続をまったく寄せ付けないままの圧勝。高知では1900メートルも制したが、やはり適距離は1400メートルまでだろう。いずれダートグレードへの挑戦を期待したいところ。
ストーミーワンダーは、昨年のこのレースは9着だったが、その後は覚醒したかのように勝ちまくり、今年だけで重賞5勝。前走ゴールド争覇はケイマに差をつけられての4着だったが、地元に戻って巻き返したいところ。
怖いのはアドマイヤムテキ。中央1勝クラスから名古屋に移籍して3連勝は、いずれも圧勝。前走1400メートル良馬場の勝ちタイム1分27秒4は、ケイマのゴールド争覇の勝ちタイム(1分27秒8)を上回るもの。楽な相手ではないが一発あるかもしれない。
笠松のサマーカップを逃げ切ったエイシンエンジョイ、前走兵庫ゴールドカップでそのエイシンエンジョイを負かしたナチュラリーら兵庫勢も侮れない。
前走1900メートルのオータムカップを制したウインハピネスは1400メートルにも実績がある。
ラブバレットの回避によって繰り上がった川崎のストロングハートまでは印がまわらないほどのメンバーだ。
◎12ケイマ
○3ストーミーワンダー
▲5アドマイヤムテキ
△8ナチュラリー
△9エイシンエンジョイ
△10ウインハピネス
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アルネゴーが14日の園田・楠賞に遠征してここは不在となっただけに、高知二冠を制してその後も好調なナンヨーオボロヅキにとっては、またひとつタイトルを重ねられるチャンス......かと思いきや、そう簡単にはいきそうもない。
門別からの転入初戦をほとんど追うところなく楽勝したモズヘラクレスだ。楽々と出した勝ちタイムが1400メートル=1分29秒9。たとえば同じ3歳馬同士で1400メートルの黒潮皐月賞の過去の勝ちタイムを見ると、1分30秒を切ったのは2002年まで遡らなければならない。門別では1700メートルでも2着好走があることから距離も問題ない。吉原寛人騎手が鞍上として呼ばれたという期待から一発あってもおかしくない。
ヘニーオーザは中央未勝利からの転入初戦だった魚梁瀬杉特別では、逃げてナンヨーオボロヅキに3/4馬身差で2着に食い下がった。ただ着差はなかったものの軽くひねられたという感じで逆転までは難しそうだが、連下なら狙えそう。
先日引退が発表されたディアマルコの半妹として注目のディアレイカだが、前走で7月以来久々の勝利。ただ一連の重賞や魚梁瀬杉特別ではナンヨーオボロヅキとは差のあるレースぶりだけに、今回も上位食い込みまで。
中央未勝利から転入して3戦連続連対のグリグリがどこまでやれるか。
◎8ナンヨーオボロヅキ
◯2モズヘラクレス
▲6ヘニーオーザ
△9ディアレイカ
△1グリグリ
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前哨戦の紅バラ賞とは9頭が同じ顔ぶれでほぼ再戦というメンバー。その紅バラ賞で2着に負けたミスタカシマだったが、他馬とは30〜50キロのハンデ差。それが今回、全体的に基礎重量が上がった上に20〜40キロ差。紅バラ賞で先着されたアフロディーテとは40キロ差だったのが20キロ差になった。ミスタカシマにとっては大きなアドバンテージで、よほど障害で失敗するとかでもない限りここは負けないのではないか。
相手筆頭はA2格付けのサンシルクラポピー。ミスタカシマは別格として、他のメンバーとの比較であれば、700キロは有利に思える。
アフロディーテは負担重量的に不利になったとはいえ、5連勝中という好調ぶりはあなどれない。
2歳時は同世代同士で上位を争っていたプランセスは、紅バラ賞4着で復活気配。B2級で安定して上位のテツアズマらの上位食い込みがあるかどうか。
◎8ミスタカシマ
○1サンシルクラポピー
▲6アフロディーテ
△7プランセス
△3テツアズマ
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ロジストームは今シーズン、赤松杯、シアンモア記念と水沢マイルの重賞を連勝。盛岡の青藍賞では2着に負けたとはいえ、エンパイアペガサスでは相手が悪かった。それも半馬身差ということであれば、このメンバーでは断然だ。
相手には昨年のこのレースで3着だったニットウビクトリー。赤松杯ではロジストームの6着だったが、その後盛岡のA級特別で3勝。昨年同様、能力を発揮できる状態だ。
南部杯JpnIに挑戦(13着)したパンプキンズだが、地元同士では今回いよいよ古馬と初対戦。前走イーハトーブマイル(2着)の走破タイム1分38秒7(良)は、同じく良馬場だった青藍賞2着のロジストームよりコンマ3秒遅いだけ。2キロの斤量差を生かせば通用する可能性はある。
青藍賞で2着ロジストームから4馬身差で3着だったのがレプランシュ。前走霜月特別でも2着と好走し、盛岡のダートに慣れてさらに好レースが期待できそう。
特別戦ではあるものの常に掲示板は確保しているマーブルフラッシュ、前走でニットウビクトリーの2着だったハイパーチャージらは上位に食い込めるかどうか。
◎11ロジストーム
○5ニットウビクトリー
▲6パンプキンズ
△12レプランシュ
△7マーブルフラッシュ
△8ハイパーチャージ
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北海道、大井、名古屋、高知から各1頭が参戦し、まるで"裏"ダービーグランプリとでも言うべきメンバーが揃った。
道営記念にも登録があったリンゾウチャネルだが、当初の予定どおりここに遠征してきた。今シーズンは負けなし6連勝で北海道の三冠を制覇。そこでまったく相手にしなかったリンノレジェンドは、大井・黒潮盃、盛岡・ダービーグランプリ、そして道営記念まで3連勝という活躍を見せた。休養明け後、古馬相手の特別戦でも完勝して臨む一戦。園田1400メートルは2歳時に兵庫ジュニアグランプリJpnIIで5着に食い込んだ経験があり、死角になりそうなところも見当たらない。
強敵は高知のアルネゴー。常に後方から3コーナーでまくって出て直線一気という大胆なレースぶり。黒潮菊花賞は自重し、狙った西日本ダービーも直線半ばで先頭に立つと、最後は余裕があっての勝利だった。小回りでも3~4コーナーがゆったりしているコース形態は高知も園田も似ているだけに、ここでも能力を発揮できそう。あとは流れ次第。
サンライズハイアーは、中央1勝クラスからの転入初戦となった前走、古馬B1特別を勝利。その勝ちタイム、1400メートル1分27秒7は、古馬重賞・園田ウインターカップのこれまで3回の勝ちタイムより速い。地元の世代を代表する存在となる可能性はある。
菊水賞を制したジンギは、その後結果が出ていないが、前走古馬B1特別できわどい2着という実力なら可能性は十分。父がロードカナロアという血統的な期待も大きい。
大井のフォルベルスは勝ちきれないレースが続いているが、3歳になっての重賞で5着が3回。古馬B3特別でも好走という実力なら互角の勝負ができそう。
◎11リンゾウチャネル
◯2アルネゴー
▲7サンライズハイアー
△8ジンギ
△6フォルベルス
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