かきつばた記念JpnIIIで中央勢を圧倒したトウケイタイガーにとっては負けられないレース。続く2走前の地元1400メートル戦を逃げ切った勝ちタイムが1分27秒8(稍重)。重賞として行われるようになり、かつ園田競馬場が舞台だったときのこのレースの勝ちタイムとの比較でも3番目に速いもの。大外枠に入ったためにハイジャとの逃げ争いがカギになりそうだが、前走JRA中京のプロキオンステークスGIIIでもハナを切っているだけにスピードで負けることはないだろう。
ハイジャは常に脚元との戦いでもあり遠征競馬でどうかだが、距離適性的には1400メートルは力を発揮できる舞台と見る。
期待されながらなかなか重賞タイトルに手が届かないのがドリームコンサート。前走金沢スプリントカップで、じつに重賞4度目の2着。昨年のこのレースでは、勝ったランドクイーンからクビ+クビ差というきわどい3着だったが、今年は昨年以上に相手が手強い。
トーコーポセイドンは、古馬になってからの勝利はA2特別までだが、1400メートルの持ちタイム的にもトウケイタイガー以外のメンバーとなら勝負になるのではないか。
そのほかは近走苦戦しているか、明らかに格下というメンバーで、馬券圏内は以上4頭の争いだろう。
◎11トウケイタイガー
○7ハイジャ
▲2ドリームコンサート
△4トーコーポセイドン
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フルールカップを勝ったボーダレスガールが抜けて、ここはその上位馬の争いとなりそう。
そのフルールカップで3着だったグラヴィオーラは、4コーナーで外を回って直線を向いたところでは勝ち馬よりやや前の位置取りだったが、最後の100メートルほどで突き放された。2歳オープンを勝っている1200メートル戦で巻き返すと見る。
フルールカップで2着だったのがマサノスマイル。1000メートル戦だけにかなり厳しいペースでの逃げとなって、それでも勝ち馬には半馬身差で食い下がった。今回は1200メートル戦で少しペースが落ち着けば逃げてそのまま押し切るという場面もありそうだ。
フルールカップでは2番人気に支持されながら5着に敗れたリコーデリンジャーだが、この距離であらためて狙ってみる手はある。
コスモウーノは、ブリーダーズゴールドジュニアカップではメンバー中唯一の牝馬ながら4着。そこから間隔をあけて約1カ月ぶりの実戦。フレッシュチャレンジ勝ちからいきなり強いメンバー相手の一戦を経験しての上積みはありそうだ。
1000メートルのフレッシュチャレンジが大差圧勝だったストロングハート、フレッシュチャレンジ勝ちから臨むプリムラジュリアンらにも可能性はありそう。
◎2グラヴィオーラ
◯5マサノスマイル
▲3リコーデリンジャー
△6コスモウーノ
△7ストロングハート
△11プリムラジュリアン
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今年の金沢3歳戦線は波乱続き。北日本新聞杯こそ期待のヤマミダンスが圧勝したものの、2着が7番人気、3着が最低人気という決着。石川ダービーはそのヤマミダンスがハイペースに巻き込まれて4着に沈み、勝ったのは2番人気のヴィーナスアローだった。さらにMRO金賞は9番人気のムーンファーストが逃げ切り、ヤマミダンスは2着だった。
ここでもヤマミダンスを信頼できるかどうかがカギとなりそうだが、本命はバンダイクブラウンとした。中央未勝利から転入して3戦2勝。負けたのは笠松に遠征した重賞だけ。今回は1300メートルが舞台で、中央ではダートの短距離を使われていたという経験が生きると見る。高知から呼ばれた赤岡騎手にも期待だ。
ヤマミダンスは逆にその距離短縮がどうかで対抗まで。デビュー戦が1400メートルで、4戦目以降は1600メートル以上の距離を使われてきた。包まれない外枠はいいと思うが、初めての1300メートルがどうだろう。
ちょっと怖いのがカトリーヌスリジエ。4走前にはムーンファーストを負かしており、前走3歳A1特別は3着だが牝馬最先着。重賞初挑戦でもあっと言わせる場面はあるかもしれない。
MRO金賞は惨敗だったものの前走で古馬B2を勝っているゴールドハリアー、前走古馬C2特別を勝ったナゲッツ、3歳の条件戦を3連勝中のリカセンスなども連下候補。
◎8バンダイクブラウン
◯10ヤマミダンス
▲1カトリーヌスリジエ
△4ゴールドハリアー
△2ナゲッツ
△5リカセンス
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出走全馬が、格付けはともかく前走で1着か2着、中には重賞初挑戦の新興勢力もいるという能力比較の難しい一戦。所属頭数が多い南関東を別とすれば、地元馬だけの重賞でこうした番組を組める主催者もなかなか少ないのではないか。
前走4カ月ぶりの勝利だが安定して力を発揮しているカッサイから。重賞初挑戦だった昨年6月の園田FCスプリント以降、ダートグレードと、明らかに距離不適な高知県知事賞以外、遠征を含めて重賞では3着以内を外していないという、強敵相手での堅実ぶりを評価する。2月の黒潮スプリンターズカップ以来の重賞制覇を狙う。
ヒロノカイザーは前走トレノ賞が重賞初挑戦での勝利。そのトレノ賞では、セトノプロミス、カッサイ、カイロスなど、今回も出走している有力馬を負かしており、重賞連勝の可能性も高い。
セトノプロミスは、トレノ賞でヒロノカイザーの2着。中央では中距離を中心に使われており、高知1400メートルは転入初戦となったA-2の一般戦を勝ったのみ。1900メートルの二十四万石賞は圧勝しているが、1400メートルの舞台では、やはり割り引く必要がありそう。
チャオは中央1000万から転入して、4着のあとA-2の一般戦からA-1特別と連勝。それで赤岡騎手への乗替りなら期待できそう。ただ1400メートルはデビュー以来初めての短距離戦となるのがどうか。
やや不振が続いていたカイロスだが、前走A-2の一般戦を8馬身差の圧勝で巻き返してくるか。
マウンテンダイヤは、このレースでは一昨年がエプソムアーロンに3/4馬身差2着、昨年が勝ったメイショウパーシーから1/2+アタマ差で3着。主戦の中西達也騎手が引退し、その手綱が回ってきた中越琉世騎手にはチャンスといえるだろう。
◎4カッサイ
◯9ヒロノカイザー
▲8セトノプロミス
△7チャオ
△6カイロス
△2マウンテンダイヤ
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7月に行われた柏林賞は、出走馬中唯一オープン格付けだったマルミゴウカイがトップハンデでも圧勝。ならば今回も、というわけにいかないのがばんえい競馬。そのときも最軽量牝馬とは50キロの重量差があったが、今回は3歳馬もいて重量差は最大60キロ。しかも重量に恵まれる3歳馬が半数の5頭で、流れが速くなることが予想され、そうなると重量を背負う馬には厳しい。
ここはマルミゴウカイより20キロ軽いフウジンライデンを中心とした。前哨戦ともいえる山鳩賞ではマルミゴウカイの5着に敗れたが、その前には自己条件のA2特別で2戦連続僅差の2着と好調だ。
とはいえ、ばんえいダービー以降、世代限定戦のみを大事に使われているマルミゴウカイはここでもあっさりということも考えられる。
ホクショウディープは、2歳時にはヤングチャンピオンシップを制し、ばんえいダービー2着、柏林賞2着と世代のトップを争っている存在。展開次第でチャンスは十分。
3歳世代の格付け最上位は2歳シーズン二冠制覇のホクショウムゲンだが、重量に苦しめられている近況ゆえ、ミノルシャープ、コウシュハサマー、そして最低人気ながらばんえい大賞典を制したカネサスペシャルらが3着に食い込む可能性があるかどうか。
◎5フウジンライデン
◯6マルミゴウカイ
▲3ホクショウディープ
△1ミノルシャープ
△7コウシュハサマー
△8カネサスペシャル
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