金沢の金田一昌厩舎から大挙3頭が遠征してきた。その中の1頭、エトワールドロゼは何が何でもハナへというタイプで、それで2番枠に入ったのは大きい。読売レディス杯を制したのは一昨年だが、その後も牝馬同士ではあるものの重賞で上位争いをしており、デビュー戦以来の超短距離戦で、どんなレースを見せるのか楽しみだ。
対する地元勢では、レディエントブルーに期待する。中央500万から転入後、8戦してオール連対。3月にはA1特別で2着があり、前走はA3特別だが8馬身差の圧勝。中央時代もダート短距離を中心に使われており、この距離でさらに能力発揮ということは考えられる。
サンデンバロンも一昨年中央未勝利から転入して、2着以内を外すことなくクラスを上げてきた。今年になってさすがにオープンや重賞の東海桜花賞では連対を外すことになったが、その後もA2特別を危なげなく逃げ切りで連勝。外枠に入って、一気に行ききれる脚を使えるかどうか。
連覇を狙うのがハナノパレード。近走もA級の特別戦で上位争いをしているが、昨年よりこの距離で能力を発揮しそうなメンバーが揃っただけに楽なレースはさせてもらえないだろう。
金沢で900メートルのスーパースプリント賞を勝ったスガノランバダ、笠松のハイジャなどにもチャンスはありそう。
◎2エトワールドロゼ
◯4レディエントブルー
▲8サンデンバロン
△1ハナノパレード
△3スガノランバダ
△6ハイジャ
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当初はここに出走予定だったブレイヴコールだが、大本命馬が戦線離脱した地元の兵庫ダービーに急遽参戦となって見事に勝利。兵庫からの刺客が抜けたとはいえ、東海、佐賀から計4頭の遠征馬を迎えての争いとなる。
黒潮皐月賞を制したフリビオンの二冠制覇に期待する。黒潮皐月賞を制したという以上に、続く前走、はじめての1600メートルで古馬のB-2戦で4馬身差の勝利は評価できる。この時期の3歳馬で古馬B級の上位クラスを完勝というのは相当な能力だ。さらなる距離延長も問題ないだろう。
そして佐賀から遠征のスーパーマックスとの一騎打ちと見る。九州ダービー栄城賞は、単勝110円の断然人気ながら薄氷を踏む感じの勝利。とはいえレースではオヒナサマに外にぴたりと付かれ、直線では砂の重い内に閉じ込められないよう、4コーナーで一旦外に持ち出してという、人気馬ゆえに他馬のマークがきつく、かなりロスの多い競馬だった。ゴール前一気に迫ったフジノカミワザによく差されずに踏ん張ったものと思う。この時期まではほとんど短距離戦しか組まれない高知勢に対して、距離経験も豊富。2走前の佐賀皐月賞圧勝の内容から、ここもあっさりという場面があっても驚けない。
一発の可能性を秘めるのがシュタルク。黒潮皐月賞は4着だったものの、その後3歳戦を一方的な内容で2連勝。父グラスワンダー、母父スペシャルウィークというのは、有馬記念をハナ差で争った因縁の組み合わせ。距離伸びてさらにということは考えられる。
黒潮皐月賞2着のバーントシェンナは3歳になって2着以内を外しておらず、こちらもカネヒキリ×ブライアンズタイムという血統なら距離伸びての可能性はある。
フジノカミワザの九州ダービー栄城賞は、あと一歩で漁夫の利という勝利となるところだった。今回も引き続き大井の笹川翼騎手が呼ばれての騎乗となる。
◎8フリビオン
◯9スーパーマックス
▲5シュタルク
△10バーントシェンナ
△2フジノカミワザ
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ばんえい記念で目一杯のレースをした馬にとって新シーズンの幕開けではとかくダメージが心配になるが、オレノココロは前走680キロという軽い重量のレースでもしっかり立て直してきた。昨シーズン前半戦の、ばんえい十勝オッズパーク杯からばんえいグランプリまでの古馬重賞4戦では、オレノココロ、コウシュハウンカイがともにいずれのレースでも3着以内を確保。今季も安定した走りが期待され、今回はコウシュハウンカイが10キロ余分に背負うことになってオレノココロを中心とした。
5歳となったセンゴクエースは、今後の重賞戦線では常にオレノココロと対戦することになって鈴木恵介騎手が重なってしまう。それで今シーズンからは大河原騎手が主戦となったのだろう。外詰めの大外枠に入ってしまったが、770キロは何度か経験している重量でもあり、ここも勝ち負けに期待したい。
ばんえい十勝オッズパーク杯での勝利によって1頭だけ別定10キロを背負うことになったコウシュハウンカイは▲まで。
前述した昨シーズン前半の重賞4戦で、ばんえい十勝オッズパーク杯だけ3着以内を外していたのがニュータカラコマ。昨シーズンのような安定感はやや薄れた感じがあり、ここは4番手評価。
キサラキクは今季初戦の青葉特別で、上記4頭をまとめて負かした。6歳になった今シーズン、古馬戦線での活躍が期待される。
フジダイビクトリーは、高重量専用になってきた感じで、ここはまだ出番ではないと見て無印とした。
◎4オレノココロ
◯9センゴクエース
▲3コウシュハウンカイ
△5ニュータカラコマ
△2キサラキク
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あすなろ賞でのエンパイアペガサスは、逃げ粘るアントニオピサをようやくゴール前でとらえてという意外な苦戦だった。とはいえ、スローな流れに加えて、3カ月半ぶり岩手に戻っての初戦ということはあったと思われる。船橋の報知グランプリカップを勝った内容からは、それが実力とは思われない。ひと叩きされての能力発揮に期待したい。
相手は、中央オープンから転入して3戦目となるプリムラブルガリス。前走シアンモア記念は、ゴール前でブラックサンダーを競り落とした思ったところ、出し抜けのような形でユッコに差されてしまった。中央時代の芝も含めて初めての2000メートルという距離が課題になるが、坂のある盛岡のマイル戦を乗り切れたのであれば、小回りでゆったり流れる水沢2000メートルも対応可能と見る。
アントニオピサは、スローに落として逃げたあすなろ賞ではエンパイアペガサスにクビ差で食い下がった。昨年秋に大井から転入して、岩手ではなんと重賞で2着が5回。上位争いは間違いないが、再びエンパイアペガサスに食い下がるまではどうだろう。
重賞となるとちょっと影が薄くなってしまったコミュニティだが、現状でも崩れることがほとんどなく上位食い込みも。
シアンモア記念で大接戦の3着だったブラックサンダーも連下候補だが、シアンモア記念よりも相手関係が厳しくなってどうだろう。
◎7エンパイアペガサス
◯5プリムラブルガリス
▲4アントニオピサ
△3コミュニティ
△8ブラックサンダー
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3歳馬による1400メートルのS2重賞。
シュダイカが短距離戦を2連勝中。ともに3歳-2組とはいえ、その2開催とも中距離で1組戦が組まれていた。ゆえに3歳世代の短距離を使いたい上級クラスの馬たちが揃ったメンバーだった。シュダイカの戦績を見ても、中距離では4着が最高という成績だが、900メートルと1400メートルでは6戦3勝、2着3着が各1回。引き続き山口勲騎手なら期待大だ。
5月6日に行われた1400メートルの3歳-2組特選を勝って以来となるのがマイネルデライト。中央未勝利から転入して、1400メートルを中心に使われ堅実にクラスを上げてきた。2開催休んで1カ月半ぶりの出走がどうか。そしてシュダイカとのハナ争いも注目となりそうだ。
転入初戦の馬を除いた既存勢力では、上記2頭とはほぼ勝負付が済んだというメンバーだが、短距離戦では初対戦となるのがロトスキャンダル。中距離を中心に使われ、九州ジュニアチャンピオン2着、鯱の門特選2着という実績。短距離は2戦のみの経験で、デビュー戦の900メートルを勝ち、4月に1400メートルの3歳-1組特選も勝っている。人気薄なら狙ってみたい存在だ。
上記3頭の三つ巴と見るが、兵庫から転入初戦のウルトラセーラ、近2走でシュダイカの2着、3着があるキャンティらが連下候補。
◎9シュダイカ
◯8マイネルデライト
▲4ロトスキャンダル
△11ウルトラセーラ
△1キャンティ
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