近年は8頭立てや9頭立てもめずらしくなかった明け3歳馬による金杯だが、今年は7頭立てとさびしい頭数になった。
この世代岩手の断然のチャンピオンと言ってもいいロールボヌールが回避とあっては、2連勝中のスペクトルが堅い中心となる。ここまでデビューから8戦、北海道勢に上位を独占された知床賞での5着はあるが、それ以外の7戦はすべて連対。特に11月以降で先着を許したのは南部駒賞でのロールボヌールのみ。山本政聡騎手は桐花賞をコミュニティで制したのに続いての重賞制覇が期待できそう。
相手筆頭はトーホクライデン。デビュー5戦目に初勝利を挙げて以来勝ち星がないが、とはいえ2着3着と好走続き。寒菊賞では直線脚を伸ばしてスペクトルに0秒5差の3着があるだけに、逆転の可能性があるとすればこの馬。
トーホクフェアリーは、寒菊賞は7着だったが、前走1400メートル戦でトーホクライデンに先着しての2着。9月のビギナーズカップ(2着)以来の重賞での馬券圏内を狙う。
北海道から転入して結果が残せていなかったラブブレイブは、前走寒菊賞は5着だが、勝ったスペクトルから0秒9差と、ここに来て調子を上げてきている。少頭数だけに上位に食い込む可能性も。
◎3スペクトル
◯5トーホクライデン
▲1トーホクフェアリー
△4ラブブレイブ
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4歳シーズンの三冠目。一冠目の柏林賞は2着、二冠目の銀河賞は3着と、善戦続きのコウシュハウンカイが、三冠目での雪辱を期待。2歳シーズンでもナナカマド賞2着、イレネー記念3着、3歳シーズンでもばんえい大賞典3着、そして菊花賞を勝ち、ばんえいダービーは3着と、それぞれの世代の三冠で常に善戦してきているだけに、連軸としては信頼できそう。賞金格付けや実績ではオレノココロのほうが上だが、今シーズンのはまなす賞では、10キロ軽かったとはいえ、オレノココロを4着にしりぞけての勝利。枠順的にも、オレノココロよりもこちらを中心にとりたい。
オレノココロは、柏林賞こそ重いハンデがあって5着に敗れたが、銀河賞はコウシュハウンカイと同じトップハンデでもきっちり勝利。その後、10月13日のオープンではオイドンやインフィニティーなど古馬重賞の実績馬を負かした。ドリームエイジカップでも3着と、実力だけでいえばこの馬が最上位。
イッキフジはまだ格下だが、銀河賞9着の後はB級で11戦してそのうち10戦が3着以内と確実に力をつけている。侮れない存在。
柏林賞を制したダイコクパワーだが、そのときは負担重量に恵まれていたこともあり、銀河賞では6着、この秋もA2クラスでやや苦戦。ただ12月に入って、A2特別2着のあと、前走でA1・A2の決勝を勝利と、調子を上げてきている。
クインフェスタ、セイコークインは、牝馬同士では上位争いも、牡馬相手だとやや苦戦という感じなだけに、定量のここでどこまでやれるか。
◎5コウシュハウンカイ
◯10オレノココロ
▲9イッキフジ
△7ダイコクパワー
△1クインフェスタ
△6セイコークイン
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一時はダートグレードを勝てる器ではと思われたサイモンロードだが、昨年の梅見月杯を勝ったあとは、地元同士でも勝てずというレースが続いている。今回はオータムカップ2着以来約3カ月ぶり。そのとき先着されたノゾミダイヤは、大晦日の東海ゴールドカップを勝って、まだまだ底を見せていないという馬。今回、ハンデ戦ながらなぜか全馬が54キロか53キロという斤量的に恵まれているだけに、ここで復活のきっかけをつかみたいところ。
現状でどれだけの力があるのか測りかねるのがスズカランクス。2011年には道営スプリントで2着があり、しかし2年半ほどのブランクがあって昨年復帰。シーズン終盤にようやく調子を上げてきてB級を3連勝。全盛時の力を取り戻せていれば勝負になる。ただ、これまで門別の1200メートル以下でしかレースをしたことがなく、初めての名古屋で初めての1400メートルで力を発揮できるかどうか。
ノゾミカイソクは昨年の新春盃が重賞初制覇。その後は地元のA1特別では常に上位争い。前走笠松グランプリは4着だが、先着されたのはすべて他地区からの遠征馬で、地元東海勢では最先着。ここでも上位は狙える。
メモリージルバは、昨年夏以降はA1特別で苦戦していたが、前走で3月以来久々の勝利。調子を上げて臨む一戦。
エーシンフルハウスは、2走前の東海キングでメモリージルバ(4着)に先着しての3着。勝ち星はA2特別までだが、連下の穴として押さえておきたい。
◎1サイモンロード
◯5スズカランクス
▲10ノゾミカイソク
△7メモリージルバ
△6エーシンフルハウス
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園田金盃では、古馬の牡馬と初対戦にもかかわらずトーコーニーケが逃げ切った。いよいよ本領発揮だ。そのときが定量54キロ、そして今回のハンデ55.5キロは楽な斤量ではないが、ここでも人気になりそうなハルイチバンは58キロを背負うだけに、チャンスは十分だ。
相手は同じトーコー軍団のトーコーガイア。園田金盃では向正面で木村健騎手が懸命にムチを入れてもあまり反応がなく7着だったが、続く前走A2特別の1400メートル戦では3コーナー手前からの一気のまくりでゴール前抜け出しての快勝。今回、トーコーニーケより0.5キロ重いだけ、ハルイチバンからは2キロ軽い56キロなら勝負になる。
ハルイチバンは、園田金盃では向正面から追いどおしでようやく同着で2着を確保。とはいえ昨年は、重賞初制覇となった六甲盃での勝利を含め9戦オール連対。今回はハンデ58キロがカギになりそう。
エリモアラルマは昨年2着。その後はやや離されての敗戦が目立っていたが、秋から調子を上げてきている。
ラヴフェアリーは、園田金盃でハルイチバンと同着での2着。そのときより1キロ増だけの55キロは、斤量面だけでいえば、ハルイチバンやトーコーニーケより有利。
このレース3連覇がかかるのがニシノイーグル。一昨年は園田金盃を勝っていただけに1番人気だったが、昨年は園田金盃で惨敗していたため、5番人気での勝利。前走園田金盃(5着)から鞍上が杉浦健太騎手となり、向正面から一気のまくりというこの馬の持ち味を生かすレースをしたが、4コーナー大外に膨れて遅れをとってしまった。もしかして水の浮く不良馬場でコーナーで滑るのを気にしたかもしれない。相性のいいレースだけに、連下では押さえておいきたい。
◎8トーコーニーケ
◯9トーコーガイア
▲11ハルイチバン
△3エリモアラルマ
△12ラヴフェアリー
△1ニシノイーグル
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