大晦日の園田ジュニアカップは、期待通り注目馬2頭の一騎打ちとなり、しかしトーコーヴィーナスは無敗のインディウムにゴール前で突き放されて2着。とはいえ3着馬には6馬身差をつけたから、やはりこの2頭の実力は抜けていた。今回はインディウムが不在で、地元兵庫勢で重賞上位実績があるのはポムショコラだけというメンバー。トーコーヴィーナスは、普通に回ってくればまず負けないだろう。相手探しの一戦。
その相手筆頭はポムショコラ。10月30日の兵庫若駒賞ではトーコーヴィーナスに1馬身半差で2着と好走したが、その後の対戦では12月11日のアッパートライ競走、大晦日の園田ジュニアカップと、レースを重ねるごとに差を広げられている。ただ実績的にも、無理にトーコーヴィーナスを負かしに行くようなことでもなければ2着は望める。
9月の園田プリンセスカップでトーコーヴィーナスに3/4馬身差と迫ったのが笠松のティープリーズ。ただ使い詰めの影響か、前走新春ペガサスカップでは見せ場なく7着に敗れた。今回、田中学騎手が鞍上ということでは期待したいが、前走から連闘では力をどこまで発揮できるか。
重賞で入着実績があるのが上記3頭だけで、それ以外は条件戦でも大敗しているというメンバー。デビュー3戦目のコアに変わり身期待というところまで。
◎5トーコーヴィーナス
◯9ポムショコラ
▲1ティープリーズ
△8コア
園田クイーンセレクションの出走表はこちら
グランダム・ジャパン2歳シーズンの女王となったジュエルクイーンだが、最終戦の東京2歳優駿牝馬は5着。NARグランプリ・2歳最優秀牝馬のタイトルも逃すこととなった。その東京2歳優駿牝馬では、馬が横を向いているときにゲートが開いて中団からの競馬となり、力を発揮できず。管理する川西毅調教師はほんとうに悔しそうだった。今回は出走10頭中、自身も含めて8頭が牝馬。牡馬2頭がともに重賞実績がないというメンバーなら負けられない一戦。
ワールドウェーブは、金沢から笠松に移籍後が好成績で、準重賞のジュニアキングではティープリーズにアタマ差の2着があり、ライデンリーダー記念でも3着。そして8日の若松特別を1番人気にこたえて勝った。笠松に来て充実し、相手関係次第では重賞も狙えそうな勢いはある。
ヒメカイドウは10月に名古屋のゴールドウィング賞を制し、ラブミーチャン記念はジュエルクイーンの3着。12月4日のセレクトゴールド(3着)のあと兵庫に移籍して久々となるが、昨年秋からの安定した成績は好印象。上積みがあれば勝負になる。
しばらく差をつけられての敗戦が続いていたネイチャークルーズだが、若松特別では勝ったワールドウェーブからコンマ6秒差の5着と、久しぶりに見せ場のある競馬。まだまだ上位は狙える位置にいる。
ユーセイシリウスは、ジュニアキング、ライデンリーダー記念こそ差をつけられての敗戦だったが、11月のJRA認定チャレンジ(4)では、その後にライデンリーダー記念を制すことになるマルヨバナーヌの2着があった。巻き返しがかかる一戦。
◎10ジュエルクイーン
◯5ワールドウェーブ
▲6ヒメカイドウ
△8ネイチャークルーズ
△9ユーセイシリウス
ゴールドジュニアの出走表はこちら
サクラシャイニーは中央オープン実績があり、黒潮マイルチャンピオンシップを楽勝して、JpnIIIの兵庫ゴールドトロフィーでも3着。このあとの黒船賞JpnIIIでも地元の期待となるだけに、ここは実績的にも負けられない一戦。
バーチャルトラックは、建依別賞、珊瑚冠賞でもともに2着は、昨年夏絶好調だったファイアーフロートに先着されてもの。そして黒潮マイルチャンピオンシップは、サクラシャイニーに大きく離されての3着だったが、ここに来て2連勝と調子を上げている。見せ場をつくれるかどうか。
ハリマノワタリドリは、永森大智騎手がバーチャルトラックに騎乗することによって、船橋から期間限定騎乗の塚本弘隆騎手が抜擢された。結果を出してアピールしたいところ。
マサノエクスプレスは、昨年9月以来勝ち星から遠ざかっているが、前走A-1特別でもハリマノワタリドリにクビ差2着と上位を争う力はある。
◎5サクラシャイニー
◯10バーチャルトラック
▲1ハリマノワタリドリ
△7マサノエクスプレス
大高坂賞の出走表はこちら
ブルージャスティスの金の鞍賞の勝ち方は素質を感じさせるものだった。先に先頭に立っていたプリンセスボーラーと一騎打ちとなり、ゴール前では力強く抜け出した。勝ちタイムの1分31秒2というのも、金の鞍賞が再開された2010年(1月)以降で最速。距離延長も問題ないと見る。あとは輸送と初めての馬場がどうか。
地元勢では、牝馬同士ならユズチャンが断然。デビューからの2戦はいずれも一方的なレースぶりで圧勝。前走佐賀若駒賞も3コーナー手前で後続を離したときはまたも楽勝かにも思えたが、ゴール前でやや一杯になってソウルケンシにとらえられての2着。果たして距離が問題になるのかどうか。
プリンセスボーラーは、金の鞍賞では最後、ブルージャスティスに2馬身差をつけられての2着とはいえ積極的なレースぶりは悪くなかった。畑中信司騎手は昨年のこのレースを、やはり高知のクロスオーバーで制しており、その経験も生きるだろう。
レジェンドスイグンはここまで3戦1勝だが、2着に負けた2回とも、その後に九州ジュニアチャンピオンを制したイッセイイチダイに先着されてのもの。牝馬にはまだ先着を許していない。ちなみに母ハヤセスイグンは、2002年に園田ジュニアカップを勝ったという活躍馬。
前走初夢特選を好タイムで1、2着のスターオブハピネス、ワットプラケオらにも上位に食い込むチャンスはある。
◎11ブルージャスティス
◯8ユズチャン
▲3プリンセスボーラー
△6レジェンドスイグン
△7スターオブハピネス
△5ワットプラケオ
花吹雪賞の出走表はこちら
佐賀のB級重賞だが、年末から年始にかけて格付賞金の変更があったようで、それゆえ2走前、3走前はさまざまなレースに出走していた馬たちが集まった。
エーティーランボーは、12月の休養明け初戦がA1特別で、降級となったB-4組戦を快勝。昨年1月にはA1・A2特別を勝った実力。ほとんどの馬が近走A2やB級で苦戦しているというメンバーなら、やはり中心はこの馬。
近走のA級でメンバー中唯一と言ってもいい好走をしているのがガウチョ。2走前のA2戦では勝ち馬から0秒9差の3着。その勝ち馬ロマンチックは、A2級で常に勝ち負けという実力。さらに前走A1・A2特別では着順こそ6着だがS1重賞でも好走があるマイネルパルフェから0秒6差。エーティーランボーを脅かすのはこの馬。
バカニシナイデヨは、兵庫を経由して昨年末に佐賀に移籍。初戦となったB級重賞・師走賞が3着で、前走A2戦でも0秒9差の5着という成績なら、このメンバーに入れば上位争い。
その他は近走で勝ち馬から1秒以上離されて負けている馬ばかりだが、師走賞でバカニシナイデヨから0秒2差で5着に入っていたデビルマンゼウスも上位に食い込んで来る可能性はある。
◎1エーティーランボー
◯2ガウチョ
▲5バカニシナイデヨ
△9デビルマンゼウス
サイネリア賞の出走表はこちら