グランダム・ジャパン古馬シーズンの第4戦。当初は読売レディス杯の上位馬たちがそのまま転戦してくる予定だったが、2着のピッチシフターが地元の名港盃(21日、1着)にまわり、大井のキモンレッドも回避となった。
やはり中心は地元に戻ってのエーシンサルサ。読売レディス杯では、3コーナー手前で先頭に立つと直線でも粘り、ゴール前では後続を突き放して見せた。目下4連勝中、2走前の地元戦で距離にもメドが立ち、牝馬同士なら負けられないところ。
デビューの地に戻ってというアスカリーブルにも期待したい。昨年もこのレースに出走して1番人気に支持されるも、マンボビーンをとらえきれずの2着。休養明け、スパーキングレディーカップJpnIII(9着)を叩いての上昇にも期待したい。
トーコーニーケは関東オークスJpnIIで2着と好走し、結果的にぶっちぎりでグランダム・ジャパン3歳シーズンの女王に輝いた。古馬と斤量1キロ差は必ずしも楽ではないが、関東オークスで中央馬に揉まれた経験は生きるはず。
エミーズパラダイスは、読売レディス杯では向正面から抜群の手ごたえで進出したものの、「急に手ごたえがなくなった」(吉原騎手)とのことで4着。引き続いての遠征で力を発揮できるかどうか。
タッチデュールは昨年11月に、同じ園田1700メートルの兵庫クイーンカップを勝っており、前走も金沢スプリントカップで2着。中9日の遠征で力を発揮できる状態なら上位争いも。
そのタッチデュールが勝った兵庫クイーンカップでクビ差2着だったのがラヴフェアリー。ここ2戦の1700メートル戦は、ともに牡馬相手で3着と好走。牝馬同士ならチャンスはある。
◎9エーシンサルサ
◯10アスカリーブル
▲12トーコーニーケ
△6エミーズパラダイス
△3タッチデュール
△11ラヴフェアリー
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GI/JpnI勝ち馬が、近走イマイチで今回59キロを背負うクリソライトだけというメンバーなら、ダートグレードで安定して力を発揮するソリタリーキングが中心。前走帝王賞JpnIでも人気のGI/JpnI馬3頭上位独占かという一角を崩しての3着。今回はJpnIIIゆえ当然だが、帝王賞より確実にメンバーが落ちるここは負けられないところ。
サミットストーンは、帝王賞JpnIを直前の挫跖で回避してここに回ってきた。大井記念は5馬身差の楽勝で、勝ちタイムの2分4秒6はそのまま帝王賞で通用してもおかしくないもの。帝王賞に出走できなかったことが、むしろ吉と出るかもしれない。
シビルウォーは5歳時あたりからは夏に好成績で、このマーキュリーカップJpnIIIも一昨年1着で昨年は2着。昨年末には長く脚を使えるこの馬には絶好の展開になって名古屋グランプリJpnIIを制した。とはいえやはり9歳という年齢を考えると、昨年までのような力が発揮できるかどうか。
サミットストーン以外の地方馬は実績的に厳しい感じで、ほか3頭の中央馬は本来の力を発揮すれば上位争いの可能性も十分。馬券的な妙味はこのあたりにありそう。
◎3ソリタリーキング
◯7サミットストーン
▲5シビルウォー
△9ナイスミーチュー
△2ランフォルセ
△11クリソライト
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ピッチシフターが25日の兵庫サマークイーン賞ではなく、地元のこちらに回ってきた。前走、グランダム・ジャパン古馬シーズン初戦の読売レディス杯は3コーナーからまくって直線で前をとらえるかというレースだったが、エーシンサルサに押し切られ惜しくも2着だった。地元では牡馬相手でもトップを争う1頭で、今シーズンも東海桜花賞を快勝し、かきつばた記念JpnIIIでもあわやという場面があって地元最先着の4着だった。1900メートルは昨年の東海ダービー(4着)以来2度目だが、1700や1800メートルで結果を残しているだけに、地方同士なら問題なくこなすだろう。
リバルドホープは2連勝中と好調。前走ルビーオープンはスタートでダッシュがつかず後方からとなったが、直線1頭だけ際立つ脚色で伸びてゴール前差し切った。前々走で1900メートルを勝っているように、行き脚がつかないこの馬には、この距離の方がむしろ向いているのではないか。
ここ4戦のA1特別でいまいち勝ちきれないのがマルカベンチャー。前走も1番人気にこたえて勝ったかと思ったところ、リバルドホープにクビ差とらえられた。今回はピッチシフターが相手ではちょっと厳しいかもしれないが、上位争いにはからんでくる。
重賞実績豊富なエイシンナナツボシには一発を期待。
A級で安定して上位争いのラヴィドール、ボンドストリートらも連下争いにはからんできそう。
◎9ピッチシフター
○11リバルドホープ
▲3マルカベンチャー
△8エイシンナナツボシ
△4ラヴィドール
△5ボンドストリート
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兵庫の下原理騎手を配したリワードアンクを狙う。今年地元では3着以内を外したことがなく、前走A-1特別は2着ウォーターデュークに4馬身差をつけての快勝。そこでは、二十四万石賞で逃げ切りを許していたオオミカミを3着にしりぞけてもいた。調子を上げて重賞初制覇のチャンス。
同じ1300メートルの黒潮スプリンターズカップを今年制しているのがファイアーフロート。地元高知ではやはり崩れたことがなく、前走園田FCスプリントでの6着は、エンジンのかかりの遅いこの馬には距離が短かすぎたし、直線の短い園田コースも向いていなかった。地元に戻って再度タイトル奪取の期待がかかる。
同じく高知で3着以内を外していないのがディープハント。園田FCスプリントではファイアーフロートに先着する3着で、初めての高知での重賞で楽しみなところ。
高知の二冠馬となったニシケンメイピンは、前走牝馬同士のヴェガ特別も快勝。このメンバーに入っても53キロを生かせればチャンスはあるかもしれない。
オグリキャップ記念を制したリワードレブロンは、その後高知に戻って今ひとつの成績で、前走A-2の一般戦でようやく勝利を収めた。久々の1300メートル戦でどこまでやれるか。
A級下位で2連勝中のシーセラピスは、重賞初挑戦で上位食い込みまであるかどうか。
◎1リワードアンク
◯4ファイアーフロート
▲9ディープハント
△7ニシケンメイピン
△3リワードレブロン
△2シーセラピス
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同じ盛岡1800メートルの舞台、あすなろ賞で牡馬相手に圧勝したコウギョウデジタルに期待。前走岩鷲賞も見せ場をつくっての4着で、牝馬では最先着。今の好調ぶりなら外枠から好位にとりついて早め先頭で押し切る場面が想像できる。
カミノマーチは、あすなろ賞こそコウギョウデジタルから離されたが、前走水沢の1800メートル戦を快勝。調子を上げてどこまで迫れるか。
このレース連覇がかかるのがミキノウインク。今季は4戦して4着が最高という成績だが、牝馬同士のここなら上位争いも。
前走A級二組戦まで3戦連続連対中のマムティがこのメンバーに入ってどこまでやれるか。
センゲンコスモは、昨年川崎所属馬として読売レディス杯を制したが、その後に骨折が判明。1年ぶりの実戦でどこまでやれるか。
◎11コウギョウデジタル
◯12カミノマーチ
▲6ミキノウインク
△5マムティ
△9センゲンコスモ
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