3歳馬による芝のオパールカップは、ハカタドンタクが6年ぶりに地元に勝利をもたらしたが、このレースも09年以降4年連続で他地区からの遠征馬に勝利をさらわてている。南関東からの遠征馬3頭に対して地元の意地を見せられるかどうか。
その地元の期待を背負うのはコスモプランタン。中央未勝利から転入し、A級二組のダートで初勝利を挙げたあと、盛岡芝1700メートルのオープンでメスナーの2着のあと、重賞初挑戦となったかきつばた賞を制した。中央では未勝利だったとはいえ、さすがに芝の2000メートル前後のみを使われてきただけのことはある。ここまで岩手では7戦して、水沢での3戦は4着か5着なのに対して、盛岡での4戦は芝・ダートにかぎらずオール連対と、コース適性もある。
連覇を狙って遠征してきたのが大井のピサノエミレーツ。昨年は大井記念2着からの遠征で勝利につなげたが、今年は長期休養のあとの大井記念では差をつけられての7着。叩き2戦目での上がり目も期待できなくはないが、昨年ほどの勢いがあるかどうか。
トップチェッカーは、中央1000万下から転入して3着のあとA級一組戦を2連勝。前走ではコスモプランタンに1馬身差つけて勝っているだけに、それだけの実力はあるのだろう。ただ芝に関しては、中央で2度使われていずれも2桁着順と未知数ではある。
ウインペンタゴンは中央オープンから川崎に転入してA級2組~オープンでやや苦戦。ただ管理する河津裕昭調教師は、過去にコスモヴァシュランでこのレース連覇やOROカップ制覇があり、またコスモワイルドでオパールカップを制すなど、盛岡芝で活躍が目立つだけに侮れない。
大井のハテンコウは、昨年3歳時にオパールカップ3着、OROカップ2着と盛岡の芝で好走。近走は南関東B級で勝ち切れない成績が続いているだけに、盛岡の芝とはいえ、古馬との対戦でどうか。
ヒビケジンダイコは、中央から転入した南関東のB級でも掲示板に乗れずという成績だったが、岩手に転入して3戦目のかきつばた賞でいきなりコスモプランタンの2着と好走。中央では芝の2000メートル以上を中心に使われていただけに、やはり芝でこそという可能性はある。
◎12コスモプランタン
◯7ピサノエミレーツ
▲8トップチェッカー
△4ウインペンタゴン
△9ハテンコウ
△1ヒビケジンダイコ
どうやら岩手の古馬ダート戦線を引っ張っていくのはコスモフィナンシェではないか。名古屋から転入して4戦目となった前々走の一條記念みちのく大賞典を逃げ切り勝ち。前走マーキュリーカップJpnIIIは最下位に沈んだが、船橋のトーセンルーチェとともに中央勢に真っ向勝負を挑んでのものだけに、これは仕方ない。反動は心配だが、厳しいペースを経験したことで、さらに力をつけている可能性もある。
5月のあすなろ賞で、コスモフィナンシェを5馬身ちぎって圧勝したのがザドライブ。みちのく大賞典は5着だったが、中央、大井時代は1600メートルまでしか経験がなかったことを考えれば、距離が長かった。1600メートルならあすなろ賞の再現もあるかもしれない。
トーホクキングは、みちのく大賞典では後方から進出してコスモフィナンシェに1馬身差まで迫った。前走マーキュリーカップJpnIIIは地方最先着の6着で、7着のウインペンタゴン(川崎)には9馬身差をつけた。展開に左右される面もあるが、地元同士なら上位を狙える。
早池峰賞、岩鷲賞でともに3着だったスズヨシーズンは、距離延長がどうか。とはいえ南関東時代はマイル戦を中心に使われていただけに、ここでも好走の可能性はある。
ダイワマックワンは、休養明けの叩き2戦目での上がり目があるかどうか。
船橋から転入2戦目となるディアーウィッシュは、南関東での重賞3勝がいずれもマイル戦だっただけに怖い存在。
1年以上勝ち星がないヒカルジョディーだが、重賞でたびたび上位争いがあり、上位食い込みまでなら。
◎8コスモフィナンシェ
◯1ザドライブ
▲11トーホクキング
△6スズヨシーズン
△7ダイワマックワン
△10ディアーウィッシュ
△9ヒカルジョディー