高知には一時期2歳馬がほとんど入厩せず、その間この金の鞍賞は休止となっていたが、2010年の元旦に明け3歳の重賞として復活し、その秋からは再び2歳重賞として行われている。今年はフルゲート12頭立てとなり、その全馬が北海道か中央からの移籍馬とはいえ、こうして2歳重賞を復活させたところなどは、さすが高知競馬だなと思う。
マインダンサーは、北海道時代はJRA認定戦で3度の2着があり、転入後は古馬C2級特別で苦戦しながらも、前走2歳1組戦では8馬身差の圧勝。素質も実力も最上位だ。
アラマサシャープも門別のJRA認定戦で2着3着続きで勝ちきれず。高知移籍後は古馬C3の一般戦を勝って前走2歳戦では5馬身差圧勝。臨戦過程ではマインダンサーのほうが上だが、まだ底は見せていない。
サハリは前走北海道からの転入初戦でマインダンサーに8馬身差をつけられての2着。ただ3着馬には7馬身差をつけた。門別ではフレッシュチャレンジ勝ちがあり、素質面では上記2頭に劣らない。転入2戦目での上積みがあれば差はないかもしれない。
12月9日の2歳2組戦で上位を争った3頭、マイネルテゾーロ、サンラスカル、ピエールフィンガーが▲までの3頭に続く勢力だが、その中では笠松への遠征を経験したサンラスカルを上位にとる。
◎マインダンサー
○アラマサシャープ
▲サハリ
△サンラスカル
△マイネルテゾーロ
△ピエールフィンガー
今後への期待も込めて、3歳のエスワンプリンスを本命とした。母は佐賀所属として門別まで遠征してエーデルワイス賞GIIIを制したエスワンスペクター。九州ダービー栄城賞を圧勝し、大井に遠征した黒潮盃でも差のない3着と好走した。ロータスクラウン賞は体調が万全ではなく薄氷を踏むような勝利で、その後笠松グランプリに遠征予定だったが回避となっていた。久々に佐賀から全国区での活躍が期待できる馬だけに、順調に成長してほしい。
デュナメスは実力がみとめられながらも重賞では惜しいところでなかなか勝てず、前走九州大賞典がようやく念願の重賞タイトルとなった。昨年の中島記念では3歳のウルトラカイザーに4馬身差をつけられての2着で、今年も3歳馬が手強い相手となりそうだ。
レイズミーアップは、北海道から戻って3戦2勝、2着1回。そのうちデュナメスとの対戦では1勝1敗。勝ったときは2キロ軽く、負けたときは同斤量。1キロ差の今回はどうか。
九州大賞典で2着のタニノウィンザー、3着のメイホウホップらは今回もどこまで迫れるか。
◎エスワンプリンス
○デュナメス
▲レイズミーアップ
△メイホウホップ
△タニノウィンザー
ナムラダイキチにいよいよダートグレード制覇のチャンスが巡ってきた。ナムラダイキチに、というより金沢所属馬に、といったほうがいいかもしれない。現在、中央との交流重賞が行われている競馬場で、その所属馬が交流重賞を一度も勝ったことがないのは金沢のみ。白山大賞典JpnIIIでの2着は、ナムラダイキチのほかに、ジャングルスマイル、エイシンクリバーンなどがいるが、勝ち馬はまだ出ていない。かつてトラベラーという牝馬が馬名のとおり遠征を繰り返し、ダービーグランプリ、日本テレビ盃、東海菊花賞などで中央馬を相手に3着と健闘したが、勝利までは至らなかった。ナムラダイキチは、白山大賞典ではさすがにニホンピロアワーズには離されたものの、エーシンモアオバーを直線でとらえて2着を確保。中央の重賞勝ち馬が2年前にシリウスステークスGIIIを勝ったキングスエンブレム、兵庫チャンピオンシップJpnIIのオースミイチバンだけというメンバーなら、ナムラダイキチにとってはチャンスと見るべきだろう。
相手は当然中央勢だが、筆頭はエーシンモアオバー。昨年のこのレースでもニホンピロアワーズの2着で、鞍上はそのときと同じ岡部誠騎手。長丁場でスローに落として逃げれば今回も粘れる。
トリップはダート2戦だが、ジャパンダートダービーJpnIでは直線単独先頭で、最後はハタノヴァンクールに交わされたものの1馬身差2着。武蔵野ステークスでは7着とはいえ勝ったイジゲンからコンマ5秒差なら好走。日本ダービーでもコンマ5秒差の7着があり、距離適性もありそうだ。
キングスエンブレムは、7着に惨敗した川崎記念JpnI以来11カ月ぶり。どこまで仕上がっているか。
クラシカルノヴァはダートの準オープンを制して臨む一戦。初めての一線級との対戦でどこまで。
オースミイチバンは、秋2戦は古馬との対戦でともに二桁着順。叩き3戦目で上積みがあるかどうか。
◎ナムラダイキチ
○エーシンモアオバー
▲トリップ
△キングスエンブレム
△クラシカルノヴァ
△オースミイチバン