昨年の今ごろ、岩手競馬がほんとうに再開できるのかどうかわからず、ようやく5月14日からの再開が正式発表されたのが4月29日のことだった。それを思うと、こうして水沢競馬場で例年どおりに重賞が行われることには感慨深いものがある。
グランダム・ジャパン3歳シーズンの第4戦として行われるこの重賞。笠松から遠征の3頭は、第1戦の若草賞(福山)、第3戦のル・プランタン賞(佐賀)のいずれか(もしくは両方)に出走していて、すでにポイントを獲得。そして南関東からは、地元では重賞にちょっと足りないという3頭が遠征してきて、なかなかに力の比較が難しい一戦となった。
ここは川崎から遠征のミスシナノを狙ってみたい。前走クラウンカップはさすがに相手が強く惨敗だったが、着差が開いたのは雨の不良馬場もあった。3歳になってから勝ち星がないが、特別では常に上位争い。ここを勝って勢いをつけたいところ。
相手には、今回の出走メンバー中、唯一グランダム・ジャパンをすでに2戦しているタッチデュール。2歳時に地元で重賞を2勝したが、3歳になってからは勝ち星なし。とはいえ遠征しての重賞がほとんどで、戦ってきた相手は強い。前走のル・プランタン賞も4着だが、今年の佐賀の3歳世代は例年になくレベルが高い。ほかに重賞で勝ち負けという馬がいない今回のメンバーならチャンスは十分。
北海道、兵庫から岩手に転入し、その初戦となったあやめ賞を圧勝したサブリナラッシュが人気になりそうだ。とはいえ、2歳時のプリンセス特別(笠松)ではタッチデュールの6着で、その後の兵庫の重賞でも差をつけられての敗戦。岩手に来て急激に力をつけたということも考えられなくもないが、ここはちょっと疑ってかかりたい。
地元勢なら、金杯4着以来となるウエディングサクラ、あやめ賞でサブリナラッシュの2着だったドクトルコスモがどこまでやれるか。
北海道と大井で1勝ずつを挙げているラブミーアゴーは、村上忍騎手の起用で一発があるかもしれない。
◎ミスシナノ
○タッチデュール
▲サブリナラッシュ
△ウエディングサクラ
△ラブミーアゴー
△ドクトルコスモ