ラブミーチャンの半弟として注目されるダブルスターは、6月29日のフレッシュチャレンを圧勝。スタートして先頭に立つと徐々に後続を離し、2着に2秒1の大差をつけた。直線では何発かムチが入っていたが、完全に抜け出したあとだったので、おそらくその後のことを考えて気合を入れたのだろう。ラブミーチャンは父がサウスヴィグラスで、その父のとおり短距離でスピード能力を発揮しているが、ダブルスターは父が新種牡馬のシニスターミニスター。アメリカで3歳時にダート9ハロンのGI勝ちがあり、その父オールドトリエステも8~9ハロンのGII、GIIIを勝った実績がある。母系はもともと底力のある血統だけに、ラブミーチャンのことを知らずに、このダブルスターの血統だけを見ればスピード馬という印象はまったくない。今回は1200メートル戦だが、もう少し距離が延びてさらによくなると思うのだがどうだろう。
グッドタイガーは8月11日のスーパーフレッシュチャレンジで、こちらも大差勝ち。1700メートルのゆったりした流れながら、出負けして向正面に入ったあたりでは離れた後方を追走。しかし3コーナーで一気に先頭に立つと、直線突き放すばかり。今回は、1200メートルの、しかも重賞の速い流れに対応できるかどうかがカギとなりそう。
グランデスボスケは8月10日のフレッシュチャレンジ勝ち。ダッシュがつかないような感じで中団を追走していたが、直線を向いて先頭に立つと楽々と後続を突き放した。勝ちタイムも平凡で、2着馬との着差も4馬身だが、そのレースぶりからは素質を感じさせる。
以上、1戦1勝の馬3頭がいずれも他馬を圧倒したレースぶりで、この3頭のうちのどれかが勝つだろうが、どれが強いのかは実際に一緒に走ってみないとわからないというのが正直なところ。
ゴールドメダルは、フレッシュチャレンジ勝ちのあと、1700メートルのオープン戦で8頭立ての最後方から直線前に迫り、勝ったシーキングブレーヴに3/4馬身差の2着。シーキングブレーヴは、ブリーダーズゴールドジュニアカップ2着に、JRA芝のクローバー賞でもそれほど差のない5着と、この世代でトップを争う1頭。それをモノサシにすれば、ゴールドメダルの力もあなどれない。
◎ダブルスター
◯グッドタイガー
▲グランデスボスケ
△ゴールドメダル
過去5年連続で佐賀勢が勝っているこのレース。今年佐賀からはオトコノハナミチ1頭のみの遠征だが、佐賀の3歳-1組特選を連勝中だけに、やはりこの馬が中心となるだろう。2歳10月のデビュー6戦目に初勝利を挙げて以来しばらく勝ち星から遠ざかっていたが、6月に久々の勝利を上げると、そこから3連勝。前走青島特選では、終始2番手の馬にしつこく絡まれる厳しい展開で、それをゴール前で半馬身振り切っての勝利。力をつけている。
トライアルの荒尾商工会議所杯では2着に敗れたタキノプリンセスだが、その後古馬C-1組戦を勝利。重賞勝ち馬がいない荒尾のメンバー同士なら実績は最上位。7月、8月に3戦ずつと使い詰めだけに、あとは調子次第。
荒尾商工会議所杯で直線内から抜けだして勝ったのがユキエンゼル。前々走の古馬C-7組戦でもハナ差の2着。ここにきて好調だ。
シャイニングウェイは3歳-1組戦で2勝を挙げ、ここ3戦の古馬C-11組~9組戦でも1、2、1着と、ここに来ての安定感はなかなかのもの。さすがに古馬との対戦だけあって、1400メートルのタイムでもメンバー中上位。
一発あればコウユーネガイ。中央2戦未勝利から転入して2、2、1着。いずれも古馬C級の下位クラスでのものだが、前走は逃げきって7馬身差の圧勝。中央でデビューしただけあって血統は一流のもので、素質開花という可能性も考えられる。
◎オトコノハナミチ
◯タキノプリンセス
▲ユキエンゼル
△シャイニングウェイ
△コウユーネガイ