荒尾の2000mならタニノウィンザーが断然だ。その得意の舞台で重賞を6連勝中、肥後の国グランプリは3連覇がかかる。
テイエムメデテカは、今年9月以降10戦してすべて3着以内。九州記念でもタニノウィンザーの3着があり、逆転までは難しいだろうが、2着は十分狙える。
テイエムジカッドは、9月の阿蘇根子岳カップでテイエムメデテカに1馬身半差をつけて勝利しているが、その後は5着や6着が目立つ成績。実績的には連下争いまで。
テットウテツビも近走は似たような成績だが、重賞となると大阿蘇大賞典、九州記念ともに2着と健闘。大一番で大駆けの場面はあるかもしれない。
中央から転入し、A級特別を5戦して3着が3回あるアタゴオーラも連下争いなら。
◎タニノウィンザー
○テイエムメデテカ
▲テイエムジカッド
△テットウテツビ
△アタゴオーラ
高知のトップホースにには他地区に遠征する馬が多く、その中で今回地元に残ってビッグタイトルを狙うのがフサイチバルドル。7連勝で臨んだ前走、黒潮マイルチャンピオンシップは、ジョインアゲンに一気にまくられ、直線では4馬身差の独走を許す結果になった。ジョインアゲンは、その後船橋の総の国オープンに遠征してキングスゾーンの2着と好走。宿敵ジョインアゲンがいない今回は大きなチャンス。2400mは今回が初めてとなるが、福山で2250mの西日本グランプリを勝っているだけに、問題にはならないだろう。
相手には重賞常連のスパイナルコード。ここまで重賞5勝。短い距離での活躍が目立つが、1900mの珊瑚冠賞を昨年勝っていて、また08年の高知県知事賞では3着という結果を残している。09年10月以来、久々の重賞制覇を目指す。
サムデイシュアーは、中央1000万下からこの秋に転入。A-2特別を勝ったあと、A-1特別ではポートジェネラルなど強力な相手に3着。そして3戦目となった前走では船橋に遠征し、総の国オープンで4着と好走。2着のジョインアゲンとはコンマ1秒差だけに、今回も十分勝負になるだろう。
リバーホークは、南関東からの転入2戦となった前走A-1選抜でポートジェネラル、スパイナルコードなどをまとめて負かして勝利。ここでも上位を狙える。
◎フサイチバルドル
○スパイナルコード
▲サムデイシュアー
△リバーホーク
10月の兵庫若駒賞に続いて、オオエライジンとホクセツサンデーの一騎打ちとなるかどうか。その兵庫若駒賞では、内枠のオオエライジンに、外からホクセツサンデーが並びかけ、コーナーワークの差でオオエライジンがわずかに前に出てそのまま突き放した。今度は枠順が逆になったこともありホクセツサンデーを中心とする。ホクセツサンデーは、その後兵庫ジュニアグランプリJpnIIは着順こそ7着だが、勝ち馬から0秒8差。前走、2歳一組戦では逃げ切り勝ちを決めるスピードを見せた。
対するオオエライジンは、デビューから3連勝となった兵庫若駒賞以来の実戦。出走取消などもあり、必ずしも順調に来たわけではない。近走の経験という意味でも、ホクセツサンデーに一歩譲らざるをえない。とはいえ、ここでもオオエライジンが勝つようであれば本物だろう。
今回は出走馬のほとんどが1400mまでしか経験がなく、1700mは未知の距離。しかし唯一、リジョウクラウンだけが笠松に遠征して1600m戦の経験がある。兵庫若駒賞では2着のホクセツサンデーからさらに6馬身離されての3着だったが、距離延長でどこまで2頭に近づけるか。
兵庫若駒賞では7着だったニシノイーグルだが、前走ではホクセツサンデーに1馬身半差まで迫っての2着。上位3頭にどこまで近づけるか。
前走向正面で一気のまくりを決めたマルヨロイヤル、前走JRA認定レースを好タイムで勝ったグリーンアイズあたりが上位に食い込めるかどうか。
◎ホクセツサンデー
○オオエライジン
▲リジョウクラウン
△ニシノイーグル
△マルヨロイヤル
△グリーンアイズ
条件級の好調馬同士の争いという様相で、力関係の比較が難しく、馬券的には難解な一戦。A級57キロ、B級55キロ、C級53キロ(牝馬は2キロ減)という微妙な斤量差も予想をおもしろくしている。
ピュアストーンは、前走が中央未勝利から転入後の初勝利。その前4走は、3歳1組特別からB2、B2、B1と4戦連続で2着だった。相手なりに堅実に走るタイプで、A級に昇級しての55キロは微妙だが、ここでも勝ち負けを争える。
リーヴザネストも中央未勝利からの転入馬で、9戦8勝でB級下位までクラスを上げてきた。ここ4連勝は、いずれも好位から直線抜け出しの正攻法で、まだまだ底を見せていない。
パラダイスラビーダは着順にバラつきがあるが、惨敗は中央や他地区への遠征がほとんど。地元東海では前々走でB1特別を勝っており、その前にもB1でまずまず好走している。
格上位で57キロを背負う中からはミブロボーイが有力。A2ですでに3勝を挙げている実力は、オープン馬がいないこのメンバーに入れば実績では最上位。
C級でも牝馬で51キロなら、3連勝中のサマーロコガールが上位に食い込んでくる可能性もある。
◎ピュアストーン
○リーヴザネスト
▲パラダイスラビーダ
△ミブロボーイ
△サマーロコガール
重賞級と条件級で、あまりにも力関係がはっきりしたメンバー構成となった。
重賞級の中でも筆頭は9連勝中のヒシウォーシイ。その連勝の中にも、重賞4勝を含む笠松での6勝があるだけに死角はなさそう。
相手はマイネルアラバンサ。昨年秋に名古屋に転入し、ここまで8戦5勝。中央相手の名古屋大賞典JpnIIIでの5着は参考外として、それ以外で負けた2戦は、昨年と今年の東海菊花賞で、いずれもヒシウォーシイの3着。それでも重賞3勝を挙げている。実力的には、東海地区の一線級が不在なら重賞でもチャンスはあるという位置づけ。
エーシンアクセランは重賞の常連だが、今年6月のサマーカップが、じつに重賞14回目の挑戦にしての初勝利。その後の勝利はA2特別の1勝だけだが、相手なりには好走するタイプ。
アクシデントやよほどの凡走でもない限り馬券になるのはここまでで、この3頭の3連複だとか、この印順の3連単はいくらつくのだろう。競馬だから結果がどうなるかは別として、恐ろしく低いオッズになると思うのだが。
◎ヒシウォーシイ
○マイネルアラバンサ
▲エーシンアクセラン