金沢の古馬戦線に役者が揃ってきた。金沢所属馬は、いまだダートグレードの勝ち星がないが、中央と南関東のオープン級が移籍してきているだけに、そうした馬たちの争いのなかで力をつけていけば来年あたりはタイトルをもたらす馬が出てくるかもしれない。
中心はジャングルスマイル。白山大賞典JpnIIIは勝ち馬からは離されたものの2着。とはいえ、あのメンバーならなんとか勝てなかったかと今でも思う。JBCクラシックJpnIはさすがに相手が強く惨敗だったが、そうしたトップクラスとの厳しいペースを経験し、前走の地元A1特別はまたまた圧勝。さらに力をつけている印象だ。
中央オープンから転入し、2連勝で北國王冠も圧勝したタートルベイと、ジャングルスマイルの直接対決が今回いよいよ実現。シーズン最後の古馬の大一番が、まさに金沢の頂点を決める一戦となる。
2頭に割って入れるかどうかというのがシャレーストーン。南関東ではもう少しのところでタイトルに届かなかったが、今年7月には中央から転厩初戦のアドマイヤフジをしりぞけて武蔵野オープンを勝ち、続くサンタアニタトロフィーでも勝ち馬から0秒4差の5着。そして金沢転入初戦のA2特別は、3コーナーからみるみる後続を突き放し、最後は流すような感じでのゴールは大差の圧勝。前走はジャングルスマイルを差し置いて同斤量ながら1番人気に推されたが、ジャングルスマイルに6馬身離されての2着。ただこのときは水の浮くドロドロの馬場だっただけに、着差がそのまま力差とは考えにくい。あらためて真価が問われる一戦。ただ、南関東時代はマイル前後の距離を中心に使われていただけに、2300メートルという距離が不安ではある。
3頭のどれかが崩れたときに馬券にからむ可能性があるのは、ともに今年夏以降にA1特別を勝っているキタイセユニヴァースとネヴァデザート。
◎ジャングルスマイル
○タートルベイ
▲シャレーストーン
△キタイセユニヴァース
△ネヴァデザート