道営ホッカイドウ競馬もいよいよ今シーズン最終日を迎える。来年以降の存続が確定し、ひとまず穏やかな気持ちで迎えられる最終日だ。もしこれがホッカイドウ競馬の終焉の日となっていたら、どんな気持ちだっただろう、などとは考えたくもない。
そして今シーズンのホッカイドウ競馬の象徴でもあるクラキンコが無事にこの大一番に出てきてくれたことでもホッとする。あらためて記すまでもないが、牝馬として史上初の北海道3歳3冠馬。父クラキングオー、母クラシャトルと父母仔による北海優駿制覇は、まさに快挙というべき記録だ。父クラキングオーは、わずか数頭の産駒の中からそうした活躍馬を輩出し、残念ながら10月24日に牧場で亡くなってしまった。そういえば、クラキングオーの産駒について、門別競馬場でお会いした生産者の倉見利弘さんに話をうかがったのが、スーパージョッキーズトライアルの日だったか、エーデルワイス賞の日だったかだから、クラキングオーが亡くなる数日前のことだった。クラキンコのほかに残されたクラキングオーの産駒は、1歳と当歳がそれぞれ1頭ずついるそうだ。クラキンコには、ぜひここは無事に通過して、来シーズンへ向けた大団円となってほしい。
相手はカゼノコウテイ。こちらは、やはり今年の地方競馬を象徴する1頭、JBCスプリントでJpnI初制覇を果たしたサマーウインドの半兄。中央準オープンから今シーズン転入し、7月から4戦3勝、2着1回。北海道での重賞初挑戦となった前走瑞穂賞では、ステイヤーズカップを制したマキノスパークを半馬身差でしりぞけての勝利。まだ底は見せていない。
3番手には、そのマキノスパーク。浦和から転入して4戦。ステイヤーズカップは2着のコパノカチドキに7馬身差をつける圧勝だったが、勝ち星はその1勝のみで、ほかは2着1回、3着2回と善戦まで。
昨年、重賞3連勝で道営記念まで制したコパノカチドキは、8月のオープン2着に続き、ステイヤーズカップも2着で復調を思わせたが、瑞穂賞では6着。ただ着差的にはそれほど離されていないだけに、連覇のかかるこの大一番で復活を期待したいところ。
タグハンターは今シーズン10戦8勝の上がり馬。レイクトゥーンは前々走のオープンでクラキンコに3馬身差の2着。このとき3キロ差はあったがマキノスパークに先着している。前走A2特別ではタグハンターにハナ差の2着。一発あれば、この2頭だろう。
◎クラキンコ
○カゼノコウテイ
▲マキノスパーク
△コパノカチドキ
△タグハンター
△レイクトゥーン