ジャングルスマイルに、というか金沢勢にいよいよダートグレード制覇のチャンスが巡ってきた。
現在、ダートグレードが行われている競馬場で、地元勢がそのタイトルを一度も獲得していないのは金沢のみ。高知では第1回の黒船賞でリバーセキトバが勝っているし、佐賀ではグレードになる以前だが牝馬のリンデンニシキが開設記念(現・佐賀記念)勝っている。さらに佐賀勢は、03年に門別まで遠征したエスワンスペクターが見事にエーデルワイス賞を制している。
金沢でも惜しいレースはいくつかあった。04年にはエイシンクリバーンとホシオーが2着と3着。06年にはビッグドンがレマーズガールの2着。また遠征を重ねた牝馬のトラベラーには、00年の日本テレビ盃GIII、東海菊花賞GIIでともに3着という好走もあった。
中央2戦未勝利から金沢に転入し、14戦13勝というジャングルスマイルが、その悲願のタイトルに手が届くかどうか。ひと昔前なら地の利で地方馬が勝つという場面もたびたびあったが、中央のダート路線の層が格段に厚くなった最近では、地の利程度ではなかなか逆転までは難しい。ジャングルスマイルにとっても地元の重賞をひとつ勝ったくらいの経験ではいきなり中央の一線級相手では厳しいかもしれない。ただ今回の中央勢は、重賞勝ちがあるのがロールオブザダイスのみと、最近のダートグレードではめずらしく軽いメンバーになっただけに、ここで勝てなくてどこで勝つんだという、千載一遇のチャンスといっていい。応援の意味も込めてジャングルスマイルを本命とする。
中央勢の筆頭は3歳のコスモファントム。2歳時にはラジオNIKKEI杯2歳ステークスでヴィクトワールピサのクビ差2着。日本ダービーは10着だったが、ジャパンダートダービーJpnIではゴール前でマグニフィカに3/4馬身まで迫った。ダート路線での将来的な活躍が楽しみな1頭だ。
パワーストラグルにはダートの1000万特別と準オープン特別を連勝してきた勢いがあり、このメンバーならチャンスは十分。
フサイチピージェイは佐賀記念JpnIIIでの2着があるが、それ以降の3戦はどうも冴えない。
唯一のダートグレード勝ち馬、ロールオブザダイスも佐賀記念JpnIII3着以降はいずれも1秒以上の差をつけられての敗戦。
ただ、実績的には△のフサイチピージェイ、ロールオブザダイスの2頭が上なだけに、ゆったりした流れに乗れば、ここで復活という可能性も考えておきたい。
◎ジャングルスマイル
○コスモファントム
▲パワーストラグル
△フサイチピージェイ
△ロールオブザダイス