柏林賞、銀河賞に続く、4歳シーズン3冠の最終戦。これまでの2冠で、ともにトップハンデながら1着、2着と、堂々の成績を残したライデンロックの実績が断然だ。メンバー中唯一のオープン格付けでもあり、定量戦の今回は負けるわけにはいかない立場。
話はそれるが、12月30日に行われたヤングチャンピオンシップで、まず負けないだろうと思われたテンマデトドケが3着だったのには、馬券的にもショックを受けた。あらためて、ばんえい競馬では実力断然の馬でも、あっさり負けることもめずらしいことではないことを実感させられた。
そう考えるとライデンロックもどうなのだろうと考えてしまうのだが、やはり可能性でいえばこの馬の信頼度が抜群なだけに、予想としては本命にせざるをえない。
相手には、勢いではナンバーワンのキンセイモン。9月以降11戦連続で3着以内。格付けではようやく350万クラスに上がったばかりだが、その格付け以上に成長していると見る。
3歳牝馬3冠のニシキエースは、3走前から2着、2着ときて、前走で約11カ月ぶりの勝利。古馬の高いクラスでのレースで苦戦を強いられていたが、ここにきて調子を上げているようだ。
ウメノタイショウは、柏林賞2着に銀河賞3着と善戦。古馬の準オープンやオープンでたびたび上位争いがあり、同世代同士で定量なら確実に上位争いにからんでくるだろう。
銀河賞でライデンロックを振り切って勝利をさらったアカダケキングには驚かされた。成績にはかなりムラがあるが、柏林賞でも僅差の3着と好走しているように、ここ一番で大駆けするタイプなのかもしれない。
◎ライデンロック
○キンセイモン
▲ニシキエース
△ウメノタイショウ
△アカダケキング
年末から雪で中止や延期が相次いでいる金沢競馬。とにかく無事に競馬が行われることを願うしかない。
ヤングチャンピオンで牡馬を相手に1、2着のファインスター、クラピカンハマーが無事に出走してきた。やはり今回も、ヤングチャンピオンを含め、目下4連勝中のファインスターが主役となりそうだ。好位から抜け出すレースぶりも安定感がある。
デビュー3戦目から3連勝のヤクシンロードも力をつけてきた。前走、1500メートルのJRA認定未勝利戦では、不良馬場とはいえ1分37秒2をマーク。この距離の持ちタイムとしてはメンバー中最速だ。
ここのところ勝ち切れないレースが続いているクラピカンハマーは、中団から末脚に賭けるタイプだけに、展開次第では逆転も。
ヤングチャンピオン4着のドリームピーチは、前走でもファインスターの1馬身半差2着と好走。上記3頭の争いに食い込む可能性があればこの馬だろう。
◎ファインスター
○ヤクシンロード
▲クラピカンハマー
△ドリームピーチ
マイネルアラバンサが人気になりそうだが、明け11歳でもマサアンビションを狙ってみる。近走の着順を見ると大きな数字もあるが、09年はダートグレードを除けば12戦して実に9連対。いずれもオープン特別や重賞での実績だ。1400メートルを中心に使われているため、たしかに距離は不安だが、1900メートルは6戦3勝と決して悪い成績ではない。しかも負けている3戦のうち2戦が名古屋大賞典JpnIIIだから、ダートグレードを除けば1度しか負けていないことになる。しばらく重賞では目立たなかったベテランの戸部尚実騎手は、昨年11月以降に名古屋競馬場で行われたダートグレード以外の重賞を3戦全勝。さらに元旦の新春盃もディスパーロで制した。その勢いにも乗ってみたい。
相手筆頭は、やはりマイネルアラバンサ。中央準オープンから転入して、東海菊花賞3着、1600メートルのオープンで1着。中央時は芝のみを使われていたが、ダートでも問題なさそう。
勢いならゴールドネオ。中央500万から転入後5戦して2連勝中と調子を上げてきている。
サンキストゴールドは重賞では今ひとつの成績も、オープンでは常に好走しているだけに、連下なら食い込む可能性も。
重賞9勝の実績を誇るウイニングウインドも、さすがに最近は勢いがなくなってきたが、東海菊花賞ではマイネルアラバンサとアタマ差の4着。このメンバーなら、まだまだ上位を狙える。
4歳になったダイナマイトボディは、東海ダービー以降の好成績はすべて牝馬同士のレース。今回、古馬の牡馬と初の対戦では厳しいのではないか。ただやはり52キロは魅力で、マイペースで逃げられれば粘れる可能性も。
◎マサアンビション
○マイネルアラバンサ
▲ゴールドネオ
△サンキストゴールド
△ウイニングウインド
△ダイナマイトボディ
※サンキストゴールドは出走取消となりました。
12月2日の園田金盃は、JRAに移籍した小牧太、岩田康誠、赤木高太郎の3騎手が勢揃したこともあって見ごたえのあるレースだった。中でもハスフェルの赤木騎手は、最後方追走から3~4コーナー大外をまくってきて直線抜け出すという豪快な勝ち方で圧倒した。
今回ハスフェルは、その園田金盃からプラス1キロの57キロ。直線追い込んで3/4馬身差まで迫ったバンバンバンクは据え置きの56キロ。ハスフェルには前回展開が見事にはまったことも考えて、今回はバンバンバンクを中心にする。昨年54.5キロで制したこのレース以降勝ち星がないが、秋からは復調気配で惜しいレースを続けている。縁起のいいこのレースで連覇といきたいところ。
園田金盃では早め先頭から3着に粘ったキヨミラクル、4着のカラテチョップも差はない。この2頭も据え置きの55キロ。展開次第で、上位4頭は着順が変わってもおかしくない。
別路線組では牝馬のキーポケット。昨年は福山牝馬特別、兵庫サマークイーン賞と、牝馬同士の重賞を2勝。牡馬一線級との対戦ではちょっと足りない感じだったが、12月9日のA1特別では牡馬を相手に最後方から3~4コーナー大まくりで直線抜け出した。このメンバーでも上位食い込みを狙う。
◎バンバンバンク
○ハスフェル
▲キヨミラクル
△カラテチョップ
△キーポケット
福山菊花賞を58キロでレコード勝ちしたナムラベンケイを狙う。その後のA1特別2戦は4、6着と負けているが、いずれも他馬より3キロ以上重い58キロを背負ってのもの。54キロで出られる今回は断然有利。08年に続いてこのレース2勝目の期待も大きい。
ナリタブラックは福山菊花賞で3/4馬身差2着。続く東海菊花賞では、勝ったヒシウォーシイからは離されたものの、他地区勢では最先着となる5着。今の福山のレベルを考えれば好走といっていいだろう。その後のA1特別で1、2着と好調、重賞初制覇がかかる。
好調といえば、A3、A2、A1と3連勝で臨むのがクラマテング。福山菊花賞は6着惨敗だったが、春の福山桜花賞を制しているだけに、距離の心配はない。昨年のこのレースは明け4歳になったばかりで9着に敗れたが、古馬として充実した今回なら、昨年のようなことはないだろう。
以上3頭の争いとなりそうだが、兵庫から転入後5戦目となるミラクルタイザン、福山菊花賞3着のサンディナナらも馬券圏内なら。
◎ナムラベンケイ
○ナリタブラック
▲クラマテング
△ミラクルタイザン
△サンディナナ