最近の岩手古馬ダート戦線はほんとうに予想が難しい。みちのく大賞典でも他地区から遠征の3頭に上位を独占されてしまったように、実力の抜けた馬、安定して力を発揮できる馬がいないからなのだが、裏を返せば馬券的には高配当が期待できるということでもある。
ならば底を見せていない新興勢力を狙ってみたい。
転入3戦目となるフリーモアだ。転入緒戦の水沢1800メートル戦は8着だったが、距離短縮の早池峰賞は逃げ切り完勝。やはり中央時代は短距離のダートを中心に使われていただけのことはある。クラス的には、中央では1000万下で頭打ちだったが、最初にも書いたとおり抜けた存在のいない今の岩手古馬戦線なら重賞でも通用しそうだ。6月27日から岩手で2年ぶり4度目の期間限定騎乗している内田利雄騎手のパフォーマンスにも期待したい。
相手には、今年1月のトウケイニセイ記念を1番人気で制したアンダーボナンザ。前走みちのく大賞典は7着だが、もともと2000メートルは不向き。3戦して、馬インフルエンザの影響で地元馬だけで行われたダービーグランプリの5着が最高という成績。1400メートルの経験は少ないが、盛岡でも水沢でもマイル戦ではきわめて安定している。4つのコーナーを回る水沢の1400メートル戦ならそれほどペースが早くなることもなく、期待できそうだ。
昨年盛岡1200メートルで行われたこのレースを制したトーホウライデンは、続く青藍賞も制し、将来が大いに期待されたが、結局昨シーズンはその後勝ち星を挙げられず。今季4戦目の盛岡1800メートル戦で久々に先頭でゴールし、早池峰賞で3着と好走。復調気配だけに、このレース連覇の可能性もある。
早池峰賞2着のメタモルキングはこの距離歓迎。
オウシュウクラウンは、トウケイニセイ記念2着、シアンモア記念では地元最先着の3着と、重賞では好走しているが、06年末の桐花賞以降勝ち星から遠ざかっているだけに、今ひとつ信頼性に欠ける。
◎フリーモア
○アンダーボナンザ
▲トーホウライデン
△メタモルキング
△オウシュウクラウン